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覚え書き

猫のいびき。ぐおおと地を揺らす轟きの中、たまにすぅとかぷぅとか。リズムは一定で、ちょうど良い。私が話しかけると、相槌のように音が返ってくる。午後の日当たりに独り言つ。


無邪気な子どもは、私の書いた絵を見て、何度も「すごい、すごい!」と言った。その熱心な様子は、後光を足して思い返され、どうしようもなく私を生かす。


最期は山に眠りたい。私の憧れは山にある。木々、獣、虫、名もなき小さな動くもの、たくさんの生で蒸れる山。そこで、他のものの糧となり沈みたい。彼らの一部になれたら、どんなに素敵だろうか。

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