わたしがカエルだった頃 (前編)
はっきりと自覚したのは中学1年生のとき。
大好きだったはずの先輩の前で、
私は、カエルになっていた。
*
話は小学生時代に遡る。
自他共に認めるマセガキだった私は、少女漫画を読みあさっては妄想に耽り、まさに恋に恋するタイプの女子であった。
単純で、惚れっぽくて、ひとりですぐに盛り上がる。好きなタイプは足が速くて、ドッジボールが強い人。ちょっと優しくされただけでコロッと落ちてしまう。それが私だった。端的にいえばチョロい。
そんなわけで、低学年の頃からいっちょまえに好きな