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人生どうでも飯田橋のときは

何でもいいから好きなものを食べる。
予算、カロリー、環境への配慮、そういったものを全無視して、何でもいいから好きなもの。

普段の買い物は、あれこれ考えてしまう。

節約のために、できる限り安い納豆と豆腐、卵。
健康のために、とりあえずサラダにできる野菜。
環境のために、お肉を買うのはたまにして、プラスチックはすくなめに。

で、鋭い目をしながらスーパーをうろつくのが、毎度。
(うろつきさまよう、って打とうとしたら彷徨き彷徨う、って出てきてこりゃあ頭痛が痛いね)

多分日頃の反動なんだと思っている。
正義を保つのって難しい。
私の正義って心の底からの正義じゃないのかな。

残業でへとへとになった夜や、休日なのにベッドから一歩もでられない午前中、「これはいろいろ全無視して食べる案件だな」って思いながらやり過ごすことがよくある。

プラスチックの容器に入ったお惣菜のネギ塩チキン、鉄分のむヨーグルト、おはぎ、レモンサワーにハイボール。最近リストに追加したのは、世にも美味しいチョコブラウニー。
あれ美味しいよ。平和のためにカロリーは未確認。

今日も、ある予定をすっぽかしておじゃんにしてしまった故に、心は市ヶ谷フィッシュセンターの堀底に沈んでしまった。いやせめて飯田橋まで辿り着けよ。
ので、すっぽかした足でケンタッキーに行った。

夏頃だったか、ジェーン・スーさんがラジオで突如しきりに「ケンタッキー健康法」を提唱しはじめてからというもの、そのパワーワードにどうしても勝てなくなってしまった。
(さすがのスーさんも暑さにやられてとうとう民間療法に手を出したのか、とかそういうのではない。これは真剣なおふざけで、チャーミングなお遊びだった。)


和風チキンカツサンドバーガーとオリジナルチキン、それからホットコーヒーをオーダーした。

バーガーとチキンが紙ナプキンで仕切られていて、ソーシャルディスタンス……と一発目に思うあたり。ここは2020年、年の瀬。

2020/12/17

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