浅田真央アイスショー「ＢＥＹＯＮＤ」は最高ショーという話

「ＢＥＹＯＮＤ」は皆さんご存知であろう浅田真央さんプロデュースのアイスショーである。

本ショーがあまりにも最高ショーなので、座長である浅田真央さんへの感謝と尊敬の念を千代に八千代に伝えたく、本当は神社など建立したい気持ちがあるのだが、神社を建立されても普通に迷惑だと思うので、文字にする。

突然だが、私はふだん指原莉乃さんプロデュースのアイドルグループ「＝LOVE（イコールラブ、通称イコラブ）」のオタクをしている、立派なアイドルオタクである。アイドルオタクのためアイドルが主現場であるが、見て楽しいものが好きな現場派オタクのため（友人たちには多趣味だと言われるが、本人としてはそのつもりはない）、ライトに好きなものがたくさんある。

そのひとつが、フィギュアスケートだった。

浅田真央さんのシニアデビューをきっかけに見始めたものだが、しかしオタクを名乗るほどではない。そもそも詳しくもないし、映像でいろいろな方の演技をふわっと見て、ふわっとこの人が好きだな〜と思ったりしているだけの茶の間。現役にもプロにも好きなスケーターはいるし、アイスショーも見たことはあるし楽しいけど、アイスショーっていいお値段しがちだし、1回見れば満足できた。

そう、私にもアイスショー1回で満足できた時代があります。私は現時点で5回以上「ＢＥＹＯＮＤ」を見ていますが、あと最低500回は見たいです。どうしたらいいですか？

「ＢＥＹＯＮＤ」は1度見ただけで何もかも最高のショーであることは魂で理解できるのだが、何度見ても新鮮に楽しいので驚きである。むしろ回数を重ねるごとにもっと見たくなるため、「ＢＥＹＯＮＤ」中毒になる。

一曲一曲、一瞬一瞬が見どころであり、常にピークであるため、公式ではノンストップ90分と歌われている実質2時間弱のショーだが、体感としては40分くらいだ。座り続けていることによる臀部の痛みが、ギリギリ時間の流れを感じさせている。

同じく「ＢＥＹＯＮＤ」に狂っている友人に体感40分という話をしたら、「リアルすぎ」という感想を得た。30分は見ている実感があるが、60分も経っている気はしないので、体感40分というのは限りなく真実に近いと言えるだろう。

そんな「ＢＥＹＯＮＤ」のいいところは枚挙に暇がないが、なんとか5点にまとめてみた。

①浅田真央さんがいっぱい出る

浅田真央さんは日本国民のヒロインでありヒーローなので、目の前で浅田真央さんがスケートをしているのは感動する。

かわいくもあり、かっこよくもあり、セクシーでもあり、魅力という魅力をすべて持っている。氷上にいると自然と目が吸い寄せられてしまうので、天使なんだと思う。

浅田真央さんが舞うと暗闇に光は差すし、荒れた大地にも花は咲き、豊穣をもたらしているはずだ。天の岩戸も開くに違いない。そういう輝きとありがたさがある。

ショー中はずっとすごいので、逆に何を言ったらいいかわからないのだが、本当に本当にすごいのでとりあえず「ＢＥＹＯＮＤ」をどうにかして見てほしい。

②ツアーメンバーもいっぱい出る

浅田真央さんのショーということは、浅田真央さんが主役といって差し支えないはずであるのだが、座長以外のツアーメンバーの出番もたくさんあるし、全員にメインとなる時間がある。全員主役というのは詭弁だと思っていたのだが、成り立つということを知った。

私がツアーメンバーのオタクだったら嬉しすぎて浅田真央神社を建立してるし、推しプロスケーターがいたら出演してほしくて憤死していたかもしれない。スケートのオタクではなくて助かった。

「ＢＥＹＯＮＤ」を通してツアーメンバー全員のことを大好きになってしまったので、この話はまた別に書きたい。
※2023/02/17追記　書きました。

③衣装がちょーーーかわいい

衣装もたくさんあるし、曲に合ってるし、一人ひとりに合ってるし、なによりとてもかわいい。キラキラしてて多少遠い席からでも輝きがすごいし、近い席だとデザインの繊細さにため息が出る。

全部の衣装が最高なので、衣装デザインのキーホルダーとか、衣装本とかほしい。

ショー公式や浅田真央さんはじめキャストのみなさんのSNSで、ショー中の写真などが見られるのでぜひ見ていただきたいが、私はアイガット（浅田真央さんが赤いワンピースっぽい衣装、すごくかわい）とチャルダッシュ（チロリアンっぽい衣装、すごくかわいい）が特に好きだ。

④近い

「ＢＥＹＯＮＤ」はおおむねその地方にあるアイスリンクで行われており、そもそもの会場がそんなに広くないことが多い上、氷上にアリーナ席があるため物理的に近い。やはり近いとテンションが上がるし、迫力があって満足度も高くなる。

なお、最前〜2列目くらいだと、スケーターたちの風を感じるし、なんならいい香りがする。

スケーターの風を受けるのは健康にいいし、アピールポイント0ズレに入った日には恋に落ちること請け合いだ。

⑤チケット代が安い

会場にもよるが、おおよその会場で最前12000円、最前以外のアリーナで10000円、スタンド（2階）で7000円である。

アイスショーに馴染みのない方はもしかしたら高いと感じるかもしれないが、アイスショー界隈比、信じられないくらい安い。他のアイスショーの値段を出してしまうと障りがありそうなため控えるが、相場が気になる方がいたらご自身で調べていただきたい。他のショーは他のショーの良さがあるので、興味があればぜひ見てみてほしい。

エンターテイメントにおいて価格設定というのは様々な要因によってなされているものであるということは重々承知しているので、アイスショーは高いという批判をしたいわけではないということは申し上げておきたいが、とはいえ浅田真央さんというスーパースターがご出演されているにも関わらず驚きの安さで、アイスショー界の黒船とも言えよう。

黒船というか、東側諸国に現れたマクドナルドくらいの衝撃だし、もはや独禁法に違反している可能性すらあるのでは？と私は勝手に主張しているのだが、それくらいお手頃価格だ。

浅田真央さんレベルのスーパースターにはスポンサーも複数つくこと、またチケットの売れ行きも非常にいいということ、常設のアイスリンクを会場にすることが多いこともあるだろうが、何よりもアイスショーを身近にしたい、という浅田真央さんの徳と志の高さによるものであり、やはり浅田真央さんは天使なんだと思う。

お手頃価格でいいことは、ちょっとアイスショーに興味がある程度の人を誘いやすいことがある。実際に私も何人か友人に声をかけたし、「ＢＥＹＯＮＤ」をきっかけにアイスショーの楽しさが伝わるのは、きっと長い目で見てもいいことだ。

こんなにも出演者・演出・衣装のなにもかも素晴らしく、全てが行き届いている最高ショーである「ＢＥＹＯＮＤ」だが、あえて欠点を挙げるとすると2つある。

まず、チケット難ということだ。（特に東京公演）

江戸川公演と立川公演は信じられないくらい当たらなかった。ただ、リセールも充実しているため、見るだけならまぁなんとかならないでもない。（東京や神奈川の公演は立見含めて完売御礼になるが）

アイスショーを身近にしたいという浅田真央さんの志の高さが、最高ショーに狂ったオタクをチケット難にするのだが、そもそものコンセプトを考えると狂いのオタクはメインターゲットではなく当然のことであるため、何も言えない。

東京公演があまりにも当たらなかったので私は山梨公演に行くことになり、珍事を引き起こすのだが、その話はまた別にします。

次に、アイスショーに少しでも興味がある人がいたら絶対に「ＢＥＹＯＮＤ」に誘いたいが、「ＢＥＹＯＮＤ」を見てしまったら他のアイスショーに誘いづらくなるという問題がある。

上手いたとえではないが、テーマパークといえばディズニーランドだと思っている人を、ピューロランドに誘うには覚悟がいる。ディズニーランドにはディズニーランドの、ピューロランドにはピューロランドの良さがあり、どちらも魅力的なものではあるが、同じ物差しを使って測ってしまうと一般的にウケがいい方というものはある。そういうことだ。

かくいう私も「ＢＥＹＯＮＤ」をみてから、あらゆるエンターテイメントに対して「同じ値段で何回ＢＥＹＯＮＤを見られるか」という計算をしてしまいがちで、エンターテイメントへのハードルが上がってしまった。

このようにいいところたくさん、欠点があるとすれば良すぎるがあまりに生まれるものである最高ショーが、浅田真央アイスショー「ＢＥＹＯＮＤ」である。

とにかくアイスショーまたは浅田真央さんに1ミリでも興味があれば、絶対に絶対に「ＢＥＹＯＮＤ」を見ていただきたい。

こんなにも最高なショー、全国民に見てほしいし全世界に褒め称えられてほしい。

「ＢＥＹＯＮＤ」は最近歓声が解禁になり、それがまたとてもハートフルな空気を作る助けとなっていて、たいへん良いのだ。

公演中や、フィナーレ後の周回などで文字通り老若男女から「真央ちゃん！」「真央ちゃん！」と声をかけられ、笑顔で応える浅田真央さんを見ると本当に胸がいっぱいになる。

浅田真央さんからレスをもらって狂喜しているファンの方を見ると、なんて幸せな空間なんだろうと嬉しくなる。

もう「ＢＥＹＯＮＤ」なしで生きていけないので、浅田真央さんにはぜひ責任を取ってこれからもアイスショーを手掛けていただきたい。

ついでに、「ＢＥＹＯＮＤ」もさらに追加公演が決まってくれると、最高ショーに狂った私の寿命が延びますので何卒よろしくお願いいたします。