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東証大引け 反発、1カ月ぶり高値 個別銘柄を選別物色

10/4の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前営業日比273円47銭(0.93%)高の2万9794円37銭と、9月28日以来約1カ月ぶりの高値で終えた。早期の利上げなど米国の金融政策に対する不透明感が後退し、東京市場で買い安心感が広がった。日経平均は朝方に350円超高となる場面があったが、上昇一服後は伸び悩んだ。主要企業の決算発表を控え様子見姿勢があったほか、高値では利益確定の売りが出た。

3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利上げに慎重な見方を維持した。東京市場では10月31日の衆院選やFOMCを前に持ち高を調整する姿勢が強まっていたが、イベントを無事に通過したことで朝方から買いが優勢だった。

もっとも買い一巡後は伸び悩んだ。きょうの取引時間中に主要企業の決算発表があり、積極的に上値を追うムードが出にくかった。市場では「日経平均が3万円に近づくと、国内の機関投資家を中心に利益確定などの売りが出やすい」(三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之チーフストラテジスト)との声も聞かれた。

取引時間中に発表された企業決算に絡んだ売買など、個別銘柄への選別色が強かった。きょう昼休みに決算を発表した郵船は年間配当計画を上方修正したものの、物足りないとの見方などから後場に急落した。2022年3月期の連結営業利益(国際会計基準)を上方修正したトヨタは株式分割考慮後の上場来高値を更新した。

JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)も反発し、終値は23.89ポイント(1.18%)高の2055.56と9月28日以来約1カ月ぶりの高値となった。

東証1部の売買代金は概算で3兆6854億円。売買高は14億8277万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1571と、全体の約7割を占めた。値下がりは551、変わらずは61銘柄だった。

ZHDや富士フイルム、東レが上昇。スクリンや東エレクなど半導体関連銘柄も高かった。一方、海運大手3社は下落。三井E&Sやコニカミノル、ヤマハの下げも目立った。

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