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東証大引け 続落、決算材料に下げ目立つ 売買代金5兆円超

10/28の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比278円15銭(0.96%)安の2万8820円09銭で終えた。決算発表の内容が市場の期待に届かなかった銘柄を中心に売られた。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が4営業日ぶりに反落したことも重荷となった。朝方に下げ幅が400円を超える場面があったが、主要な銘柄には押し目買いが入り、下げ幅を縮めた。

決算発表を受けた銘柄の選別色が強かった。2022年3月期業績の見通しを引き下げたファナックが大きく下げた。部品不足が下方修正の一因となっただけに、決算を控える一部の製造業の買い手控えにつながったとの見方があった。決算を発表した銘柄では、大日本住友や富士通、エムスリーの下げも目立ち、指数を押し下げた。

前日の米債券市場では長期金利が低下した一方で、短・中期金利は上がった。東京株式市場でも運用や貸し出しの利ざやが悪化するとの見方から、銀行や保険といった金融株の重荷となった。

一方、好決算を発表したスクリンや信越化は上昇し、ほかの値がさの半導体関連銘柄の一部の買いに波及。指数を下支えした。経済活動の再開に向けた前向きな動きを手がかりに空運や鉄道の一部にも買いが入った。

JPX日経インデックス400は続落した。東証株価指数(TOPIX)も続落し、終値は前日比14.15ポイント(0.70%)安の1999.66で終えた。

東証1部の売買代金は概算で5兆699億円。大引けにかけてはTOPIXの算出にかかわる浮動株比率の定期見直しに伴う売買が膨らみ、約5カ月ぶりの高水準となった。売買高は22億1279万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1143と、全体の約5割を占めた。値上がりは951、変わらずは89だった。

ソフトバンクGや第一三共、ダイキン、出光興産が下落した。一方、東ガスや任天堂、JR西日本が上昇した。

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