こんなに……こんなに温度感残した映画……あり……!?!?〜カラオケ行こ!を観た
こんにちは。
興奮冷めやらないまま書いています。
カラオケ行こ!がよすぎたので全人類にみてほしいけど、そんな力もない私はここで1人気持ちを吐き出すことで心を持ち直しています。
これから、魂を込めた紅バリの感想をしたためていきたいと思います。
心拍数も高くて吐きそうなくらいのこの思いを……慰めるやつは……もういない……
※ネタバレ配慮ありません※
↓ワンクッションの写真↓
シーンは合唱コンクールのところから始まるのですが、この子が聡実くんか……と思った時、ちょっと芋イナ……コノコ……と思っていました。
確かにそれはそう。
めちゃくちゃ芋い。
原作の聡実くんより幼くて可愛い雰囲気だなと思いながらみていくと、狂児と出逢うシーン、綾野剛厳つ!これも原作よりヤクザや……と思いました。
なんか狂児は勝手にもう少し落ち着いた雰囲気の人懐こいイメージでいたのですが、映画ではTHE ヤクザ。
しかも思ったより気だるい雰囲気で……
もしかして解釈違いかもしれんと思いながらずっと視聴を続けていきました……
そしたら、いつの間にか聡実くん可愛すぎて愛しくなってるし、狂児は気だるエロおじにみえてくるし、何!?!?
てかタイトルの出方がオシャレすぎる。
原作の単行本の雰囲気をそのまま持ってきたかのような薄暗いネオンが本当に刺さってよすぎた。
話が二軸で進んでいく、ヤクザのカラオケ大会と聡実くんの声変わりに対する悩み……
聡実くんが最初狂児のこと怖がってるのを狂児がなだめてる感じ、結構「ヤクザがか弱い男の子をいじめてる図」っぽくて……と思ったら、聡実くんすぐ狂児に慣れてて可愛い〜になった
肘立ててごはん食べてる聡実くんを窘めて、ヤクザに言われたくないって?っていう皮肉をいう狂児めちゃいいんだよなぁ……
聡実くんの狂児への態度が怖いと怖くないを行ったり来たりしている、相手をヤクザって忘れていない心情の揺れがいいし、ほかのヤクザを目の当たりにした時とか怖い時とか狂児にギュッとしがみついてんのが最高すぎたし、怖すぎて震えてる聡実くん……好きすぎ……になった上、聡実くんが怖がったりで「もう会わない」って言った時の狂児の「そう言われたらしょうがないなぁ」の諦めと引き方のエロさと、それに絆される素直すぎる聡実くんのバランスとが絶妙〜すぎて……
途中でヤクザに連れ去られそうになる聡実くんを助ける狂児の容赦のなさとか、ほかのヤクザがヤク中になってるのを笑って話したりとか、ちゃんとヤクザ然しながら、聡実くんの前でタバコ吸わないとか怖がらせないようにしようとする狂児の柔らかい部分もみえて本当に心を揺れ動かされる……
綾野剛に狂いそうになる……
聡実くんがいつもチャーハン頼んでるのに気づいて途中からチャーハン狂児が頼んでくれてんのあまりによかったです。
てか綾野剛のカラオケ風景みていいんですか?えっちすぎませんか?ありがとうございます……
聡実くんの声変わり問題も、デリケートな悩みで、特に合唱部の子なんていったらそりゃそうで、なんとなく悩みを察して遠くから見守る先生も同級生も親もめちゃくちゃいいし、聡実くんを「完璧なソプラノ」って言ってた後輩だけがずっとサボったり歌わない聡実に対して怒って失望してるのも本当によい
大人と子供の浮き出方がっ……超いい……
子どもには見えないことも、大人には見えないこともあるよね……っていう描き方がバランス感覚よすぎて強すぎる……
映画を観る部に所属してる友達もめちゃくちゃ温度感が良くて、話しかけたことに対しては答えてくるけれど、踏み込んでこない、気になってる相手から何かあったと思ったらそっと背中を押し、驚異に思うことからは庇ってくれる、激しく輝く青春ではなくても、この多感な心の柔らかい部分をを共にする友達って感じが本当にいいんだよな……この良さは本人たちは気づきにくくて、大人になってからしか分からなそうなのもなんとも……
そんな彼だから合唱部の人からは隠してた狂児のことも話してたんだろうなと思うと……
てか合唱に対して思ってしまったんですが(吹奏楽部出身)代理の先生指揮下手すぎん!?産休・育休の先生の代理だとしてももうちょっとできる人連れてきてよ!?ってなったけど本当にただの代理なんだろうな……
これならまだ生徒が指揮した方がいい合唱になるよって思ったけどそういうところまでリアルだよな……
それを込みで聡実くんはサボってんだろうな……
でもちゃんと聡実くんの変声期に気づくのは音楽講師じゃなくてそのポンコツ代理なんだよな……そういうオリジナル要素の中の良さもめちゃくちゃ光る……
聡実くんが狂児に「狂児って本名なん?」ってきいたところの「聡実くんは聡い果実やもんな」の言い方、本当によかった
聡実くんと狂児は違う世界を生きている事をまざまざと見せつけられるようで、それを狂児が諦めていることも、聡実くんがちょっと後ろめたく思ってることも、仲良くなったこの距離感を惜しく思ってるのも本当によかった
いろんな、近くにいる人には話せないことを話してもいいかなと思える距離感、屋上で実際に話したこと、それまでちょっと斜に構えていつでも気を張っていた聡実くんがふっと糸を緩めたような雰囲気が、本当に心地よくて……
そういうところから愛ってうまれるんじゃないかな……
映画を観る部の人とも愛は与えるもの、とか、和子の思い出の曲から愛する人の連想をしたりとか、ちょっと背伸びをする年頃の聡実くんの幼さとおとなになろうとする姿が変声期の描き方と合わせて柔らかく描かれていてとても暖かかった……
そしてカラオケ大会の日、自分も悩んでた合唱祭の日、いつものカラオケ店で事故にあってる狂児の車をみて、合唱祭に出ずにカラオケ大会に乱入して、狂児は地獄に行った、鎮魂歌を歌えと言われて、あんなに嫌がってた「紅」を歌う聡実くん、本当によすぎた
紅の入り方も含めてここが君の本番の舞台だよ……になった
本当に魂の歌で……
本当に苦しそうなのに、うまくて、辛そうで、泣きそうで、激唱で、声変わりで不安定な喉を押さえながら歌う姿、かっこよすぎて……
全然なく映画じゃないのにうるうるしてしまって……なんなん?になっていた
ヤクザ達も拍手してうるうるしてて、やっぱり歌に込めた思い、愛って伝わるんやなぁ……になった 桃ちゃん先生の言う意味もわかるよ……
本当にあそこの演技うますぎて、役者さん全然知らない子なのに本当に化ける子だなと思った……
16歳ですか……将来有望ですね……
あまりに将来が楽しみ……
本当に狂児が死んだと思った聡実くんの魂の叫びとか、魂の歌とか、生きてたと知った時の驚き、焦り、怒り、涙、全ての表現が原作の聡実くんとは違うアプローチなのにそこまで丁寧に積み上げてきた聡実くんのよさがあまりにも出ていてよかった
本当によかった
てか作中でちゃんとフル尺で紅歌ったのここだけなんですよね
狂児は何回も歌ってたけど、途中で切られたりして、そりゃ間延びするからね……とも思うし、カラオケあんなに行ってんのに聡実くんがカラオケで歌うシーンここだけってのもいいよね……
最後、卒業式でちゃんと合唱部から、中学校から卒業してっていう描写と、みんな少しずつ大人になるっていう表現と、ちょっとの切なさがあったあと、映画を観る部に顔を出した聡実くんが、映画を観る部の彼に「よっ」って声をかけて「おう」って返された時の2人の表情が日常の延長で、でも観た映画の殆どを巻き戻した、っていうのもいつもとは違うところで、ここが来年は廃部になってしまうだろう、っていうのが変わらないものはないんだ……って苦しくなったり、ちょっとほろ苦くて……
ヤクザの人と連絡とってないの?ってあのころ悩んでいたことをちゃんと覚えててくれてるのも彼とちゃんと向き合ってくれてることを知るようで、でももう連絡とってないってところに「幻だったんやない?」ってちょっとほっとしているような雰囲気なのもよくて……
狂児との思い出の場所巡りながら、紅の歌詞の和訳を読んでんのもエモすぎました……あのモノローグエモすぎ……
愛する人が狂児なんか……うわぁ……になる 好き
狂児と紅の歌詞をちゃんと理解して歌おうとしたこと、狂児のことをふんわり思って終わるこの切なさ……
中学生の刹那の時間と繊細さをかんじてあまりによかった……
そして、エンドロールでなんの曲だ……?→紅だ〜〜〜!!!!ってなった瞬間の気持ちよさ半端じゃなかったです。
めちゃくちゃ脳汁吹き出して……
本当に最後までめちゃくちゃよすぎる!誰なん!?これを歌ってんのは誰なん!?ってなったらリトグリですか!良すぎ!しかも合唱部と歌ってるとか!本当に良すぎ!でした
劇場でてからずっとリトグリの紅を聴いています……
最後、腕にすみ入れられた狂児がまた聡実くんをカラオケに誘ったところは「お前!聡実くんがどんだけ!連絡に応じなくて寂しかったと思ってん!」ってなりました。
本当に……最後まで自由すぎる……
と思ったけど、狂児も中学生をヤクザに付き合わせるのは悪いと思ってたんだよな……クソデカ感情……
あとさ、聡実くんの部屋、置いてあるものが絶妙にダサくてめちゃくちゃ聡実くんでした。
寿司の時計とか、癖強いうちわとか、ウォールステッカーとか、可愛すぎて中学生だし萌えでした
本当に世界観崩されてなくていい……
あとお茶碗が私とイロチでした(100均)
最後の方、本当に雰囲気が良すぎて「終わらないで……終わらないで……」って思っていました。
正直、原作のシュールな面白さをどこまで再現してくれるのか、このふんわりとした感じをちゃんと描いてくれるのか、不安だったりもしたのですが、ちゃんと実写として再構成が必要なところは構成し直して、原作のよさを引き継いで丁寧に作り上げてくれているなと思っていました。
映像化するならこう変更した方がいい、そして映像化したからここの良さが伝わる、という仕掛けをきちんと丁寧にやっている印象で、本当に原作好きな人に寄り添った改変で、よかったなぁと思いました。
ここのところ、ドラマの方で悲しい話題があって、原作のある作品の実写化にちょっと怖さもありますが、メディアミックスをするならちゃんとそれぞれの良さを生かした作りにして欲しいし、そういうのがうまいのがKADOKAWAだよなという印象だったので、丁寧に作ってくれて感謝の気持ちでいっぱいです。
オリジナル要素もかなりあったけど、全てちゃんと説得力があって、物語を補強してくれて、ちゃんと物語として伝えたいものを理解して描いてくれていてよかったです。
パンフを買おうとしたら売り切れで、近くのTOHO池袋だったらあるかな?とのぞいてみたけどそちらも売り切れでしょんぼりしながら帰ってきました。
また見つけたら買おうと思いますし、土曜日友達と再度観に行きたいと思います。
最後の聡実くんの紅を聴くためだけにもう1回いくのもやぶさかではないくらいよかったので。
今日の夕飯は冷凍のチャーハンです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?