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人の感情

うれしい、悲しい、楽しい、辛い……。
人間にはさまざまな感情が備わっている。

子どもが楽しそうに遊んでいれば同じように楽しくなるし、頑張って勉強した資格試験に落ちれば悲しくなる。

そんな感情に振り回されやすいのがHSPだ。
HSPとはハイリーセンシティブパーソンの頭文字をとったもの。「人一倍敏感な人」と訳される。(HSPの説明は割愛します。)

何しろHSPはさまざまな環境に影響されやすく、感情の振り幅が大きい。
そんなことで落ち込むの?と、周りの人に何度言われたかわからない。

精神的に疲れる出来事が続くと、身体を動かしていなくても疲労困憊になってしまう。
パワハラを受けた時は、本当にしんどかった。
恐らく鬱の手前まで行っていたのかもしれないか、とも思う。

人間は感情があることで、心豊かに毎日を過ごせるのだろう。
しかし、時には感情をなくしてしまいたいと思う時もある。

数ヶ月前に、我が家で飼っていたカマキリとお別れした。名前はカマ子ちゃん。
飼い始めた当初は元気で(当然だが)、子どもが捕まえてきた食用の虫も、虫カゴの中であっという間に捕まえる早業を見せてくれた。まるで職人のようだった。

脱皮したり、猫のように顔を洗ったりする仕草がかわいくて、家族みんなでカマ子ちゃんに愛情を注いでいた。

ところが突然別れは訪れる。
ある朝、虫かごを見るとカマ子ちゃんのお腹が背中の方に折れてしまっている。
対策を調べたりもしたけれど効果はなく、どんどん弱っていった。

子どもが学校から帰ってきた頃には、もう殆ど動かなくなっていた。
食べ物どころか水も飲めない状態だった。
子どもは大きな声で泣いた。
私も子どもと一緒に泣いた。

私の子どもは、HSPの子ども版であるHSCだ。
感情の振り幅が大きく、悲しい出来事を経験すると人一倍落ち込む。
動かなくなったカマ子ちゃんを、泣きながら庭に埋めていた。
埋めた場所にお墓を立てて、今もカマ子ちゃんはそこで眠っている。

こんな時、感情がなければ悲しい思いをすることはなかったのにな、と思う。
しかし感情がなくなるということは、喜びも感じられなくなるということ。

悲しい気持ちもうれしい気持ちも人一倍感じられるHSP。
しんどいし疲れることも多いけど、それも私らしさなのだと思う。
本音を言うと、もう少し気楽に生きたいとは思うけどね。

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