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レドデを振り返る

はじめに

お断りしておくとこれは主に最近原神を始めたばかりでレドデイベントを知らず、2周年イベントでどこぞの村が燃えたのがピンと来ない友人向けに書いています。当然にネタバレ。

イベント概要

そもそもレドデってなんだよ

燃やされたクラスタがちょこちょこ「レドデ」という単語を口にするのを見かけた人もいるだろう。
ここで言う「レドデ」とは、ゲーム原神において2022年7月27日から同8月15日に実施された「残像暗戦」イベントを指す。時期的には夏イベ(金リンゴ群島)の最中、かつスメール実装前。
全然違うやんけ!とお思いかもしれないが、こちらのイベント、ディルックの新コスチューム「レッドデッド・オブ・ナイト」の実装と時を同じくして実施され、かつイベント内でこの衣装が「正義の味方の姿」…的なものだとわかってしまったので、「レドデ」と呼ばれるわけである。

(なお衣装を入手すると、この衣装はディルックの父から贈られたものをディルック自身で仕立て直していることがわかる、ソースは八城氏(@oyssrsma))

イベントの内容

制限時間内に敵を倒す戦闘イベントと、かつてディルックに充てて送られた手紙を読むことで彼の過去や人となりを知れる…というキャラクターストーリー掘り下げイベント。なおアカツキワイナリーで読めるディルック宛の手紙はディルックの許可のもと読めるのでご安心を。

ディルック許可

アカツキワイナリーで働くメイド・アデリンの依頼で、ディルックの手助けをするため鷹飛びの浜へ向かい、そこで戦うディルックの残像…のようなもの…を目撃するところからストーリーが始まる。

手紙以外にも、ディルックを陰から支える協力者、パイモンが暫定的に呼ぶところの「旦那の友達」の存在も描かれた。騎士団の内部事情に詳しく、様々な情報網を使いこなし、「闇夜の英雄」を手助けできる実力を持つ協力者…一体何者なんだ…
「旦那の友達」が何者かは最後まで明かされないが、これに関しては色々考察があるのでそちらをご参照の事。
以下は考察で有名な篝火文書店・ハルトさんの記事。
https://note.com/kagaribi_bunsyo/n/na1dfd535dcbc

騎士団屋上で読める諸々の内容は日英確保できていたので貧乏性で記事作った
https://note.com/oshikabe/n/n366764bafbd9
その他お手紙の全文はゲームエイトさんで見てくれ(力尽きた)

アカツキワイナリーで読めた手紙は以下の通り

軽やかな筆跡の手紙
→アリス(クレーの母)
爽やかな筆跡の手紙
→アカツキワイナリーの使用人
精緻な筆跡の手紙
→アルベド
豪快な筆跡の手紙
→ファルカ(西風騎士団長)
秀麗な筆跡の手紙
→ジン
届いたばかりの手紙
→不明(ディルックへの情報提供者)

華麗な筆跡の手紙
→後述

ワイナリー外

ドラゴンスパイン・アルベドの拠点
→アリス宛
→アルベド宛
西風騎士団本部・団長執務室
→ジン宛
→ファルカ宛
西風騎士団本部・屋上
→後述

おてがみをみました。くらすたはみんなちをはきました。

大前提にされているディルック父の話などは原神前日譚コミカライズにあたる『原神 セレベンツ(Genshin Selevents)』をご参照のこと。
https://genshin.hoyoverse.com/ja/manga

手紙概略

ディルックが父を亡くし、その日にガイアからある秘密を打ち明けられた。
その後ディルックは西風騎士団を脱退し、旅に出る。
その旅の最中や旅から戻った後に送られた手紙や、それに対するディルックの返信が確認できる。
ディルックや書き手の人となりが伝わる、あるいは周辺の人間関係がぼんやりわかるような気がする、そうした内容となっている。

華麗な筆跡の手紙

特筆すべきは「華麗な筆跡の手紙(A Letter in Beautiful Handwriting)」
他の手紙が一通ずつであるのに対しこちらは全部で九通ある。重い筆まめの人からの手紙なんだね!
内容はディルックの心身を気遣い、騎士団の近況を報せ、後半は「闇夜の英雄」に関する騎士団の動向を伝えるもの。
割と内容は悲観的かつ自虐的な書き口が多い。

読んだらわかるね、ガイアからの手紙です。

ガイアからの手紙を読んでなんとなーくこうかなと思えること

  • ディルックの父の名誉を傷つけた男がきちんと処断されていることを伝えたい(≒ディルックの慰めになることを期待している?)

  • ディルック父の亡くなった日に打ち明けた秘密やそれに伴う喧嘩により、ディルックに憎まれ(嫌われ)ていると思っている

  • ディルックにはガイアが失明していないことがばれているし、ガイアもそれを承知した(この男、騙せているつもりで無用の罪悪感を抱いているのが可愛い)

  • ガイアが細々「闇夜の英雄」の活動に関する警告をしている

  • たとえディルックに嫌われているとしてもディルックを心配するガイア

ディルックからの返信は後述するが、K→Dの文量の多さに比べ、D→Kの文量の少なさ、素っ気なさも興味深い点
二周年イベで旦那の義弟に対するデレは場の空気に乗るが文章に乗らないことが判明したのでそれもまた善哉

アカツキワイナリーの外で

イベント終盤、ディルックとの会話が終わったあとにワイナリーの屋敷の外へ出ると、アデリンとガイアがおり、イベント限定の会話が確認できるようになっていた。

会話の全文は以下の通り。

アデリン:ガイアさ… ガイア隊長、 ようこそお越しくださいました。
アデリン:まさか、ここにガイア隊長がいらっしゃるなんて、何か急用でしょうか?
ガイア:…アデリン、その言い方はあまりに水臭いんじゃないか。
ガイア:実は、 騎士団にまた 「闇夜の英雄」 の目撃情報が届いてな。 目撃者は、その闇夜の英雄に似た人物がどこに 向かったのかまでは分からなかったそうなんだが…..
ガイア:俺は、アカツキワイナリーの近くに容疑者がいると踏んでいるんだ。
アデリン:そうなのですか? そういえば、 ガイア隊長は夜の英雄と同時に現れたことがありませんよね。 それに、 ガイア隊長はよくアカツキワイナリーに現れます、 闇夜の英雄と同じです。
アデリン:つまり、ガイア隊長こそが夜の英雄だと、そう考えていいということでしょうか?
ガイア:ハハハッ、確かに一理あるな。 まさか俺があの噂の闇夜の英雄だったとは!
アデリン:申し訳ありませんが、ガイア隊長、 本日はアカツキワイナリーで火災対策の安全点検が行われるんです。
アデリン:日を改めてお越しください。
ガイア:おいおい、せめて夕食にぐらい誘ってくれてもいいんじゃないか?
ガイア:はぁ…だが、確か今日は他にも書類仕事があったんだった…
ガイア:そうだな、ディルックにこう伝えてくれ──警戒地域の設定はもう済んだ。民衆は気付かない。 相手にすぐ見破られることもないだろう。
アデリン:ガイア隊長の言っていることは相変わらず難しいですね。 ただのメイドである私では、理解いたしかねてしまいます。
アデリン:旦那様は本日、 ビジネスパートナーと商談するためお出かけになりました。 今どこにいるのかは私にも分かりません。
アデリン:旦那様が帰ってきましたら、ガイア隊長の言葉をそのままお伝えいたします。 ただ、 その中の「真意」まではちゃんと伝わるか分かりませんが。
ガイア:そうか? 昔から使ってきた暗号が分からないようじゃ、 ガキの頃からの時間が全部無駄だったってことになっちまうぜ。
ガイア:そういえば、 最近ワイナリーに何か新しい商品はないのか? せっかく来たんだから、いい酒を買って帰りたいんだが。
アデリン:ガイア隊長もご冗談を。こちらでは小売していないことをご存じですよね。
アデリン:それでは、本日はご訪問いただき誠にありがとうございました。

ポイント

  • アデリンは元々アカツキワイナリーの子息として育てられたガイアを「ガイア様」と呼んでいたので、その癖が出ている

  • ただしガイアがあくまでも「西風騎士団騎兵隊長」として来訪する場合はその意を汲んであくまでも「ガイア隊長」として遇する

  • 事情を把握している人間同士が建前を通すための白々しい小芝居

  • …の中に仕込まれる様々なネタ

  • 風立ちの地周辺のアビスの魔物が出現することが予想されるエリアは確かに西風騎士団員によって一般人の立ち入りを制限されていた

  • こいつら子どもの頃から使ってる符号で今も情報をやり取りしてやがる

  • せめて夕食にぐらい誘ってくれてもいいんじゃないか?
    →2022年9月29日~2022年10月17日実施イベント・
     「杯の中のバラッド」で発生する出来事のフラグ

隠し収納にある謎の箱

西風騎士団本部の屋上で壁の石を動かし、中にしまわれている箱を確認すると、中にガイアの私物と思われる手紙や貝がらなどが確認できた。

(このレンガ…なんだかおかしい?)

内容は以下の通り。

焼け焦げた紙

ガイアの『父』とガイアによる手記。


「・・・独眼の王エルミンの力が衰えた時、摂政として介入したのは王家の血を引かないアルベリヒ一族であったことを、常に心に留めておくように。」
「カーンルイアを復活させることはできなかったが、アルベリヒ一族は惨めに生き永らえるための余燼ではなく、儚くも、炎のように輝く存在であるべきだ。」


ガイアはね…カーンルイア人でほぼ確定なんですよ…
この手記によれば、カーンルイアの王"エルミン"の力が衰えた時に"摂政"として政治に介入したのがアルベリヒ一族。その一族の末裔であるために、ガイアはスパイとして生きることになっている…と考えられる。

なお、2022年8月24日実装のスメール地域の探索を進めると、至る所にカーンルイアの痕跡がある。
そこに"摂政元帥"として"アンフォルタス"という人物の名前が残されている。
関係性はまだ定かではない(明言されていない)が、レドデイベントがこれらの考察材料という位置づけであった可能性は当然否めない。
(個人的にはガイアの遠い先祖か、もしかしたらおじいちゃんくらいかもなあと思っている…)

この紙はガイアの『父』が燃やそうとしていたものを炎の中からガイアが取り戻したので焼け焦げている。

『父』と二重鍵括弧で括られているのが大変気になるポイント。

「K」への手紙・その一

Kへ
分かった。手紙、感謝する。
それから、目について書くのはやめたほうがいい。君の右目が失明していないことぐらい知っている。


Kというのはガイアのこと。英語だと彼の名前はKaeyaであるため。
恐らくディルックのもとで保管されていた華麗な筆跡の手紙・その四の返信と思われる。こちらには
「片目だけであのぼやけた文字を読むのは大変だったが」
と言及されているため。
その五では
「隠すつもりはなかったんだが、まさかもうバレるとはな。」
と書いている。
なお
「あいつは信じていたが、俺は失明なんかしちゃいない。俺はあいつをずっと騙していたんだ・・・まあ、このままでもいいかもしれないがな。」
と古い眼帯に添えられた付箋に記載があるので、隠すつもりが本当になかったかは不明。

「K」への手紙・その二

Кへ
手紙、 感謝する。
騎士団に協力することは、コインの裏表のように客観的な長所と短所がある。そのことは、僕よりも君のほうがよく理解しているはずだ。
こちらの安全を心配する必要はない。自分を守るのは何も難しいことではないからな。むしろ難しいのは、目標に向かって突き進むことのほうだ。やはり、自分の面倒は自分で見るべきだろう。


こちらはおそらくその九への返信。
「「闇夜の英雄」も、騎士団と協力すればリスクが減るだろう。」
に対し、現状騎士団と表立って協力する気はないとする返信。
今更極まりないが、「闇夜の英雄」についてはディルック伝説任務を参照の事。


二通の手紙の横に小さな紙の包みがある。中には貝がらが数枚入っていた。
貝がらの光沢は薄れており、かなりの時間が経っているのが分かる。


貝がらについては、更に1年前の夏イベを知らなければピンと来ない。復刻などない。

去年の夏イベでわかること…

  • ガイアは子どもの頃から夏が好き

  • ガイアは子どもの頃に戻りたいと考えている?

  • ディルックとガイアは子どもの頃、一緒に貝がら拾いをして遊んだことがある

「貝がらの光沢は薄れており、かなりの時間が経っているのが分かる。」
とあることから、この貝がらはふたりが幼い頃に一緒に拾った貝がら…をガイアが後生大事に持っている…という可能性が高いんですね…

総括

  • ディルックを囲む人間関係を垣間見ることができるイベントだったよ

  • ガイアとディルックの複雑な関係、およびガイアの出生にまつわる情報が確認できたよ

  • ガイアがディルックに向けるやや重そうな感情が見えた気がしたよ

  • ストーリー的にめちゃめちゃ重要なネタが大量に仕込まれていたよ

  • でもイベント期間終了後に見返す手段はゲーム内にないので、新規などイベントやらなかった人達には何のことだかわからないよ

  • 原神は原則イベント復刻を行っていないよ(2022年10月現在)

何かあれば追記します。

2022年10月18日 初稿

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