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手抜き作業に神は宿らない

こんにちは、息をするようにアウトプットする王翦です。

僕はおそらく、文章の誤字脱字を見つけるのが得意です。
実際人と比較した事はないけど、「よくそんなの見つけたね」って言われる事が多いから、多分そう。福岡のうどんチェーン店で、メニュー表に誤字を見つけた時はさすがに見間違いかと思ったけど、ちゃんと誤字でした。
別に言わなかったけど。

『神は細部に宿る』

自分の経験を元に、就職活動にまつわる、この格言についての記事を書こうと思い、一応意味をググってみたら、こんな文章が出てきました。

意味
本当に素晴らしい技術やこだわりとは、一見して分かりにくい……という意味。
美術品や特に建築物などは、見た目の印象に目を奪われがちだが、一流の作者の最もこだわったものとは一見しても分かりづらく、そしてとても細やかな仕事がなされてるという、素人目には判断しえない要素を称えたものといえよう。

参照元:ピクシブ百科事典

で、僕が今から書こうとしている事は、『神は細部に宿る』話じゃなくて、『手抜き作業に神は宿らない』話だな、と思い直した次第です。

だから、タイトルも変わっちゃった。

今日はそんな、就職活動にまつわる『手抜き作業に神は宿らない』話を少し。

面接官だった僕

これは、サラリーマン時代、支店の責任者をやっていた時の話。
支店長の仕事のひとつに、中途社員の一次面接官の仕事がありました。

支店は主に営業拠点だっだので、営業マンありきのその会社では、かなりの採用コストを予算として計上していました。ハードな職場だったので、離職率も高く、「入れては辞めて、辞めるだろうからもっと入れて」みたいな感じ。
ベンチャー企業で年間売上予算も前年比160%が目標、営業マンに紐づく売上モデルだったので、現在10人の組織の場合、1年で7~8人採用していくイメージです。そう、離職者が出る事も想定して。

まぁ営業職がハードなのはよくある話だし、新規開拓がメインの営業だったし、その分給与も高めに設定されていたし、インセンティブ(歩合給)も良かったから、毎回たくさんの応募者がきました。

リクナビネクストやマイナビなど、いわゆる求人サイトに大きく広告を出している時は、1日5~6件面接している事も少なくなかったです。

就活をした事がない僕

僕はもともと本社勤務、支店立ち上げをやっている人間なので、支店長になって初めて面接官をするという経験をしました。
当時人事担当者に、「どんな基準で一次合格を出せばいいですか?」と聞くと、

「支店長に一任します。支店長が一緒に働きたいと思う人、現場感で判断してください。」

くらいでした。

よく聞く項目などのマニュアルは貰ったけど、ほんとにそれくらいのもの。
そんな会社で面接官をする事になった僕ですが、当の本人は今まで一切就職活動をした事がなかったのです。

大学在学時、その会社には知り合いのつてでアルバイトとして入り、そのまま大学を中退し正社員になったので、僕はいわゆる就職活動を経験せずサラリーマンになりました。
で、当時の僕は、「一緒に働きたいと思う人を通せばいっか。」くらいの感じでした。

実際に面接官をやってみて応募者に伝えたかった事

基本的にはマンツーマンでの面接でした。たまに人事部のスケジュールミスや応募者が時間を間違えてたなどがあり、2人同時になった事もありましたが。

時間はざっくり30分。
『この人はないな…』と思った時も、一応20分くらいは話すようにしていました。
あまりに早いと申し訳ないかな、とか、もしかしたらいいとこあるかも、とか考えながら。

『おーこいつはいいなぁ』と思った人には、1時間近く話し込んで、一緒に喫煙所にタバコを吸いに行ったりして、二次面接に通りやすくするためのアドバイスなども話したりしました。

当時の僕は26~7歳そこら。多分、応募者も面接官がこんなに若いのは経験ないって人が多かったんじゃないかなと思います。
しかもいわゆる面接官ルールみたいなものを持っていないので、型破りな質問もしただろうし、話が大いに脱線する事も少なくなかったです。
でもね、僕はそれを敢えてしていました。

『うちの会社は、普通の人間じゃ生き残れない』

そう思っていたから。

だから、『他の会社と違うんだぞ、こんな会社だけど逆に大丈夫か?』ってのを応募者にも分からせたかったんですね。
実際にそのように伝えたりもしました。

※サラリーマン時代のいろいろ激しい話は、そのうちまたするかも。

転職って、その人にとっても人生の大事な節目になるわけですよ。

僕が応募者に対して思っていた事は、

『君のリスクはこの面接で落ちてしまう事じゃない。自分を良く見せて入って、合わずに辞めてしまう事だ』

ですね。

支店長の僕からしても、会社に合わずにすぐ辞めてしまわれるのはリスクだから。
ほんと、お互いの為にそうあるべきだと思っていました。

当落線上にいるあなたが落ちた理由

で、やっと本題に入るわけですが、「自分の営業力をあげたい、もっと稼ぎたい、自分に力をつけたい」と思っている人には僕は良い会社だと思っていましたので、そういう動機があり、僕が一緒に働きたいなと思う人は全員通したかったわけですが。

どうしても採用には募集枠があって、『この2人のうちのどちらかしか通せない』という場面もありました。

その際、最終的な決め手になったのが、

・履歴書の折り目がきちんと揃っているか
・下書きの鉛筆の線が消えているか
・誤字脱字がないか

のような、本当に細かい差、です。

最終的な決め手って、結構そういう細かいところだったりするんじゃないかなと思います。
あなたの企画書の良し悪しは、最終的には企画書のホッチキスの止め方で決まっているかもしれません。

『手抜き作業に神は宿らない』

この言葉は今日作りましたが、自分の人生にも今後応用したいなと思う言葉になりました。

圧倒的才能は細部の神を凌駕する

最後に、この話はすごく逆説的なんだけど、僕はすごくそういう細かいところに目が行く(気付く)わけですが、それ以上の何かを秘めていると感じた場合、細部がどうこう関係なく合格を出しました。
いわゆる目をつむれるほどの才能を感じた場合は、その限りではない、という事です。

その場合、もしかしたら、そのような細部に手が回らない事すら、ひとつの長所にもなりうるという事です。
話をひっくり返してしまい、『何だかどうまとめればいいんだっけ』って今思っていますが、傑物の類には、そういう要素があるように思います。

しかし傑物とは、みんながみんなそういう人じゃないから傑物なわけなので、細部のこだわりは往々にして気を配って損はない要素だとは思います。


僕は小学生の頃は割と優等生タイプで、いわゆる人間社会を何不自由なく過ごせるタイプだと思っていましたが、意外とそうではないなと感じる側面も少なからず持ち合わせている気がしています。

自分の中のその要素と向き合う為、午前4時にこうしてアウトプットしているという事なのかもしれません。

ここまで読んでくれてありがとうございました。
あなたの人生の何かの参考になれば嬉しいです。

ではまた。

人類は初めてブラックホールを確認した。 それはすべてを飲み込んでいった。


この執筆活動が、僕の知らない誰かの人生のお役に立てたら、これほど嬉しいことはないなぁ。 そう思いながら、PCに向かっています。 応援していただけたらありがたいですm(__)m