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さようなら、中野サンプラザ

中野サンプラザがついに取り壊されることになりました。壊すとか残すとか色々言われていたけれど、約一年後の取り壊しが公式アナウンスされました。何かと思い出深い中野サンプラザについて、ちょっとだけお話したくなりました。

いまも中野に住んでいます

僕が代表をしているれんげ舎は、以前も中野駅前に拠点がありましたし、現在も「生き方開発lab」という拠点を中野に持っています。また、学生の頃、師である鳥山敏子さんがはじめた「賢治の学校」という運動にかかわっていて、その事務所も中野にありました。

当時、1994年くらいだったと思いますが、中野サンプラザに中華レストランがあって、そこに鳥山さんや関係者の人たちと食事に行きました。何かの集まりの打ち上げみたいな場だったと思います。

お皿の上に餃子がひとつ残っていて、それに同じタイミングでふたりの女性が箸を伸ばそうとして、「あ、どうぞ!」「いえいえ、どうぞどうぞ」と譲り合うシーンがありました。

遠慮が我慢をするならもう一皿頼め

たくさん料理があったので、みんなお腹いっぱいで、その餃子のことも、遠慮というよりは「残しちゃもったいない」みたいな感じでした。その時、鳥山さんが、

「食べものの恨みは恐ろしいんだよ。そんなのもう一皿頼めばいいの。すみません!餃子ください!」

と店員を呼び止めてオーダー。変なタイミングで熱々の餃子が運ばれてきて、みんなで笑いながら「お腹いっぱいだね!」と食べました。

理解できないから忘れられない

この「中野サンプラザでの餃子エピソード」を、30年近く経っても僕は忘れられずにいます。

鳥山さんからは、こうした「ちゃんと理解出来ないけれど、忘れられないエピソード」をたくさんもらいました。僕にとって、それはいまでもかけがえのないレッスンです。

異質感があって、ずっと心のどこかに刺さって残っている。教訓になるとか、そういうこととは違うのだけど、ずっと「気になる存在」として輝く存在感を放っている。鳥山さんは、僕にとって最高最強の理解者であり、同時にそんな不思議な人でした。

エネルギーの上がる場所

いまでも、日常的に中野サンプラザの前を通ります。僕にとって、サンプラは「なんとななくエネルギーの上がる施設」です。

あと1年で取り壊されてしまうけれど、ラジオでこの話をしたら、たくさんの中野サンプラザにまるわる良い思い出が集まりました。みなさん、あと1年です。新しい施設に生まれ変わる前に、エネルギーを感じに行ってみてください。

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