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クラブと服装

とあるDJのYouTubeチャンネルでクラブ初心者の楽しみ方として服装について触れていた。「服装はお洒落にしていってください」とのこと。確かに。そういえばそういう場所だったなと、長いこと遊んで麻痺していた点かもしれない。いろいろ思うところがありそうなので今回の題材にしてみる。

CRCK/LCKS - たとえ・ばさ

まあ、クラブだからこう!というものはない

当たり前なんだけど、ドレスコードでもない限り服装は完全に自由な場所だ。不特定多数の人間が集まるところなので、周りのひとが不快にならない格好であることが前提として。できれば長時間そでを通した服は選ばないというのは自戒。しかしその中で、示し合わせたようになんとなく似たような服装が集まってくる気がする、というのがYouTubeチャンネル見た時の率直な感想だった。

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ジャンルごとの服装っていうのがある

ように思う。服装というのは人間性の主張だ。ジャンルというか、クラブによるというか。ある程度の指向性があるように思う。これはクラブ非日常説に則った話だけど、「自分がその時その場でどんな服で存在していることが理想か」というのは黄金比が存在する。そしてこれ考えていくと言う必要もないことだけど、その点わたしは女性の服装を結構見てるっぽいです。どうしてもイメージしやすいのは女性の方だった。クラブにおいてなお、「華」そのものだからだ。

バンギャ、アイドル、レゲエ、ヒップホップ、EDMの服装と聞くと想像しやすいだろうか。これらにはそれぞれの服装にイメージがある。なりたい自分になっているだけの話なのだが、それぞれイメージする服装というのはある程度の共通点があるように思える。それこそ非日常の演出なんだけど、それによって寄り合いが多少なり出てくるのがクラブがナンパと言われてしまう理由なんだろうなと書きながら思った。でも、自分が仲良くなりたいひとというのは少なからずのシンパシーがあるものだと思うので、居心地、溶け込む、属性という点である程度は必要な要素なのだろう。

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逆に、

わざわざクラブに来てまで大衆化することもないだろうと考えるためか、己の矜持を持ちそれを突き進むファッションをしているひとがたまにいる。これはクラブのコア層にいけばいくほど顕著で。このひとやるなという雰囲気は服装に出ているように思う。今回これが言いたかったのだが、不思議なことによりコアに、クラブ玄人になっていくとなぜか初期アバターに近づいていくと思いませんか。Tシャツによくみられるが、イベントに則ったり、その日の意気込みに左右するが結局シンプルに落ち着いていくのは結構興味深いことだと思う。

普段は実に女の子らしい服装をしているが、コアなDJやクリエイターとも繋がりもあり、本人の音楽のセンスも感じるまだ年端もいかぬ女友達が、とあるデイイベントで「白無地Tシャツ+黒スキニー+サコッシュ」という服装で来たのには本当に驚いた。自身なりのセンスなのだろうが、きちんと感化されてそういったクラバー最終形態みたいなチョイスになったとしたらこりゃとんでもない大物だと思った。たぶん普通の女の子がクラブに着ていくとして選ぶ服装ではないから、だからこそ言いようのない”本物感”が醸し出されているというものだ。

VULFPECK /// Radio Shack

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結び

わたし自身もここ最近(7年くらい)はシンプルな服装を心掛けている。踊りやパーティに重きを置いた服装なのを前提に、でもそろそろ派手な服もしんどいお年頃なのでそういうところで落ち着いた。それでも服装が若いなど褒めてるんだかなんだかよくわからないこと言われるのは、現場で若者から吸収しているからだと思う。シャツinなんてもっての外!と思っていたがKポ聴いてるひとはやりがちだし最近は見慣れてきたしと、試してみると案外すんなりしたり。そういった自分も悪くないなと新たに肯定したり発見できるのは、ひとえにクラブで遊んでくれる皆さんのおかげだな~と、最近は特に痛感している次第です。たくさんの感性に触れられるのもクラブの魅力だと改めて感じた。YouTubeチャンネルから始まった今回、そんな「みんなありがとう、おかげさまで」っていう気持ちで締めたいと思う。みんなのとびっきりのお洒落までみられる場所。やっぱりクラブっていいところですね。

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