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【ネタバレ全開】劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!【完全初見感想】

※注意※

タイトルの通りですが特大のネタバレを含みます。わたし個人の驚きと感動のはけ口として書き連ねるので視聴予定あれば読まないことを推奨します。逆に一切興味ないという方に読んでほしい。あと長文です。

はじめに。

今年はたくさん映画館に行ってる。決して喜ばしいことじゃないけど、お客さんの少ない映画館は快適だ。シリアスなものや実際にあった話を元に〜みたいな作品が好みなんだけど、アニメ映画に関しては今年はほとんど観ている。今回の話の種であるマクロスは意識してなかったけど、シェリル・ノーム好きだし、シネマイレージ会員になったし、みたいな気持ちで映画館に向かった。道中、マクロスには多大な影響を受けていたことを思い出しながら。

マクロスについての知識。

いまだにクラブ通いしているが、最初から音楽すごい!最高!と思っていたわけではなくて、きっかけは小学5年のとき。群馬テレビの映画枠で放映してた超時空要塞マクロス~愛・おぼえていますか~ (以下リメンバーラブ)だった。飛行機!変形!ミサイル!と思って観ていたが、最終的に主人公が振った女が古代文明のラブソングを宇宙に響かせ、地球に攻めてきた宇宙人を無力化して全てを解決するという馬鹿げた物語で、これこそがマクロスの根幹である。当時のわたしは大泣きするほど感動し、以来音楽に対する気持ちが変わって現在のクラブ生活に至る。ありがとう群テレ。

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それから当然のようにマクロスにハマる。マクロスⅡ、7(リアタイ)、プラス、ゼロ、そしてフロンティアと、ひと通り観た(プラスが最高)。しかし、マクロスの色恋と歌というテーマは変わらず概ね展開が読めてしまう。そんなわけでシリーズ最新作であるデルタは、(曲はいくつか持ってるが)飽きちゃってひとつも触れなかった。よって今回は同時上映であるフロンティアの短編でシェリル・ノームを確認することが主な目的だった。

だった。

マクロスF短編。

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たぶんサヨナラノツバサの後日談で、アルトは生死不明、シェリルは意識不明なのに相変わらずランカがはわわ〜とかいって味方をピンチに陥れてて、不愉快だった。なんか都合のいい古代遺跡で歌うと不思議なことが起こり、幻のシェリルの声が。神様に恋をしてた頃は、こんな別れがくるとは思ってなかったンゴねぇ〜〜〜、、つって。意識のないシェリルが泣いて、わたしも泣いた。シェリルはTVシリーズのブラックミュージックのサクセスストーリーライクな背景がすごく素敵で、素敵ですよね。ありがとうね。15分くらいだった。

ダイアモンドクレパス  / シェリル・ノーム starring May`n

完全初見マクロスデルタ。

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まず世界観の飲み込みと相関図から。辺境の星が舞台なのか、髪の毛に光る物体がついてる短命の異文化種族と普通の見た目の貴族っぽい人種はどうやら揉めていたようだ。髪に光る物体ついてる族の一部は、歌うと不思議な力でバリアになったりパイロットの能力にブーストがかかったりするようだが、身体に結晶化という現象が起きて、進行すると死ぬ。

そこに地球人属の、バカっぽいけど良い奴そうな主人公ハヤテと、ワルキューレのメンバーかつ髪に光る物体がついてる短命族のフレイヤが友達以上恋人未満のような関係で、文化的に三つ巴の国における2人の異種間恋愛を中心に話が展開していくらしい。他のキャラクターも、まあなんですか、いろいろありましたよねという匂いをかもしており、それは本編の続きであることを示唆していた。

大まかなデルタの背景はこんなところかと。てっきりワルキューレの皆さんがそれぞれ誰かとくっついたりするものと思っていたので、ふむふむ、存外シンプルで理解しやすい。合ってるかは別として。

絶対零度θノヴァティック(H.K.WORKS Edit)

これマジで超好き。アニクラで覚えた。

劇場版要素。

ハヤテとフレイアがいい感じにイチャつきだして、おれはフレイアのことが好———という完璧なタイミングに現れた新たな脅威。突然の侵攻に異文化の村は焼かれ、敗北を喫する人類。ワルキューレも応戦(歌)するが、敵の謎の歌声によって力負けするが、地球勢による増援とヒロインであるフレイアの生命を削る歌唱と引き換えに一時的に退ける。

おそらく劇場版要素だと推測する、飲み込んだばかりの世界観に降って湧いた展開。加勢にきた地球勢に、まさかの初代マクロスの主要メンバーであるマクシミリアン・ジーナスが艦長として登場して小さい声が出た。奥さんとは別居中で、しかも孫がパイロットをしていると。さらに自身がバルキリー(戦闘機)を駆り、主人公たちを圧倒する。天才マックスいまだ健在なことにまんまと感動する。主人公たちを差し置いて、美味しいところ全部と作中いちばんのスーパードッグファイトを繰り広げる。マックス関連ほんと涙でした。

ドッグ・ファイター / 超時空要塞マクロス

そして先の戦いから、歌うと死ぬ宣告を受けるフレイア。ハヤテと相談し歌わないことを決めるが、反抗作戦が始まってしばらく、やはりワルキューレとして死ぬことを選ぶ。そりゃそうでしょうね。フレイアの結晶化までにハヤテは間に合うか、という構図になる。

長くなったけど、この話のミソはここからだ。

最終展開。

敵の謎の歌声の正体は自立学習AIで、プラスのシャロンアップル事件(AIの暴走)とも関係があるらしい。最大の総力戦の最中、ラーニングした歌声から黒いワルキューレを生み出した。圧倒されるが、ワルキューレは諦めない。フレイアは不思議な力を使い歌い続けて、AIすらも味方につける。敵の中枢であるAIを奪取すると、中から新たな生命(赤ちゃん)が。バイオテクノロジー的なことなのか分からないけど、でももう、そういうのはいいじゃないですか。とにかく赤ちゃんが産まれ、歌が全てを解決したんです。

ワルキューレはあきらめない / ワルキューレ

力を使い果たしたフレイアはハヤテとお互いの気持ちを確認し合い、キスをする。助けた人々は歌う。髪の毛についた物体が街並みのように力強く輝く。大団円だ。

ここまでで、少しの時間でも共に生きられる感じだと思っていた。が。なんと、すんなりフレイアは死亡した。

え?なん?

本編は観てないけど、本編で生きてたから今作の映画がある訳じゃないですか。そのあと、劇場版デルタがあって、その上で今作じゃないですか。作品ごとにそれぞれ死んでるのでない限りは。それに恋が成就したのも今作が初めてじゃないんですか。連綿と続けてきたマクロスデルタというシリーズで、なぜ今作で死んだ?

もっと主観的に言えば、頭をフル回転して臨んだ完全初見マクロスデルタで、世界観やキャラの立ち位置など考察をし、ようやく追いついたシリーズの全貌を垣間見た矢先、メインヒロインが死亡するというシリアスな結末。まさに全てが駆け抜けたというか、その速度と情報量に思わずあんぐりと口が開いた。驚愕とはまさにこのことだ。

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これは作品自体の力というか。

とまあ、こんな体験をしたんです。あまり感じたことのないこの大きな感情、誰かに言いたいけど言えない、誰にも分かってもらえない気がして今回のnoteを書くに至る。思えば相当レアケースだったかも。シリーズは知ってるが作品は観てない、言うなれば旧エヴァはみたけど新劇はシンエヴァから観たかのような。これは貴重なシチュエーションだったなと。

最近やってた攻殻機動隊の4Kリマスターを観たのもあり、思考し追いつく作業は映画のおもしろさをブーストする要素だと思った。今回は特にそれがハマった結果だ。わかりますか?この走馬灯のような、身体を突き抜ける怒涛のゾクゾク感が。

結論、ミリ知ら作品でも劇場版から作品を始めるのも有りだと学んだ。大変貴重な経験でした。


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