失ったのは日常もしくは非日常。
楽しみにしていたイベントが中止になっていく。
当たり前に買えていた物、出来ていた事が当たり前でなくなっていく。
失ったのは日常か、それとも非日常だろうか。
両方だ、と言われればそうだ。
ぼくが思っているのは、自分の中にあなたの中に、どちらが大きな穴となって空いているかということ。
新幹線に乗って遠出するはずだった予定。
自分がイラストで関わったイベント。
もう二度とないかも知れない非日常。
開いているはずのお店がいつもより早く閉まってしまうこと。
必要なものを買えないこと。
今まで当たり前の日常だった電車に乗るのが少し怖いこと。
日常にしろ非日常にしろ、
誰かに奪われた事に出来たなら楽なのかも知れない。でも。
奪われることよりも、奪われた人が平然と奪い取っていくことが怖い。
いつも通りのような顔をして、冷静さを失った人たち。
気が動転している?そうだろうか?
大切なものを失った時にこそ、本性が垣間見えるのだろう。
自分の中に空いている穴は、
奪われたのは、
大切にしていたものは、
奪い取ったものは、
産み出しているものは、
思い浮かんだ顔は、
それでもぼくは描き続けるだろうか、
腕は動いてくれるだろうか、
自分に問いかけている。
新しい絵具を買ってしまいます。