名も知らぬ、どこかの誰かに感謝する。♯2


こんにちは。佐藤です。

仕事柄、趣味柄、
所謂『作業通話』と言われるものをよくします。
それ以外にも、人とボイスチャットを繋いで共通のゲームをしたり。作業は捗るし(普通に捗らない時もある)、ゲームはひたすらに楽しい。

それと同時に、遠く離れた地に住む、顔も本名も知らない人と 共通の目的を達成するために時間を共にする行為、何とも不思議なものだなと思ったりする。

現実世界の相手を何も知らないのに、すれ違っても、どこかで会話をしたとしても気付けないかもしれないのに、『じゃあ今日は〇時からね!」なんて、旧友のように約束をして、他愛のない話をして、「お疲れ様!」「頑張ったね!」と称え合う。声とアイコンでしか知らない"どこかの誰か"と。

でも本当に、
声とアイコンしか知らないのか、と ふと考える。

だって私は知っている。
あなたの、あなた達のいろんな癖を。

文字を打つときにそれをそのまま声に出してしまうタイプだということ。

タイプミスをしたとき舌打ちをするタイプだということ。

ゲームで勝てないとき、悔しいなあ、と言いつつも声は軽やかで、きっと今楽しいと思ってくれているんだということ。

協力ゲーで誰かがミスをしたとき大袈裟に責めて笑うのは、その失敗を笑いに変えて明るくするためだということ。

急に歌いだしたり、話がとんでもない方向に飛んだり、叫び出したり、くだらないことにツボに入って咳き込んだり。

周りの人には話せないことを、私には伝えてくれたり。

もしかしたら、あなた(達)のことを誰よりも知っているかもしれない。なんて思ったりもする。

まあそんなことはきっとないんだけど。


あなたの近くに居る誰かですら知らないことを、私は知っているのかもしれない。
逆も然り、私の家族や友人が知り得ない様な私の生態を、あなた達は知っているかもしれない。

離れているからこそ、話せることがあって、
近くにいないからこそ、許せることもあって。

名も知らぬあなたに、あなた達に、
私は今日も感謝して生きているのです。


余談。
今これを書いている間も、私の作業通話相手は、私が集中している横で唐突に歌い出したり、関係ない話を振ってきたり、とにかくなんか騒がしい。ブルーライトカットとUVカットの違いも分からんらしい。でも不思議と嫌ではない。

いや、
…やっぱうるせぇかもな。


更に余談。
フィルム、現像してきました。


くもりで、はっきりしない写真で、
でもなんだか良いなって思える。好きな写真です。

カメラを持ってから、普段気にしないような風景にも足を止めるようになりました。日々楽しい。
いつかカメラについても、深く話せたらと。

ではまた、お目にかかる日まで。
あなたの生活が滞りなく続くことを願って。

佐藤。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?