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OW2 - OW は将棋っぽい

お疲れ様です。
おさしみです。

OW を人に説明しているときに将棋を例にすることがちょいちょいあるんですね?
ロングレンジのキャラは飛車角でーみたいな例えをするんですが、それをもうちょっとだけ掘り下げてみようかな、というライトな記事です。
3000 文字くらいです。
自分は将棋にわかなので、まちがっていたらすいません。

それでは、いってみましょー。


「利き」という考え方

将棋の「利き」

将棋ではよく、「利き」という言葉を使います。
「ここは角が利いてる」「金の利きがあってうごけない」
など、にわかなのでちょっとわからないですが。

「効いてる効いてる」ではないです。
「利いてる」ことが「効いてる」ことはありますが。

意味としては、「あるコマの移動可能範囲(マス)」ということ。


敵歩を自歩で取ると、敵金に自歩を取り返される

画像のように、自分が敵の歩を取っても、敵金の移動可能範囲であるため取られ返す、という状況。
これを「金が利いている」といいます。

将棋ではタダで自駒をとられることは大きな損害です。そうならないように自駒同士を利かせ合い、とられても何かしらをとりかえせるように構えることが多いです。

歩や桂馬といった駒は飛車や角などに比べて移動範囲が狭いため弱く、これらを犠牲に相手の移動範囲の広い強い駒を取ることが、ゲームを優位に進めることに繋がります。

OW2 の「利き」

OW2 も似たような考え方ができます。
ヒーロによって機動力や有効レンジが異なり、それらが将棋で言う駒の移動範囲になります。
お互いの機動力や射程を理解することで、必要なときにカバーをもらえる位置取りをすることができます。


5 人でお互いをカバーしているから実質 OW2
お互いがお互いに「利いている」ので実質将棋

例えば、サポートの皆さんのお悩みの種である「壁の向こうで回復要請を繰り返すゲンジさん」
あるあるですよね。

青いゾーンがアナの射線がだいたい通るところ

そういうゲンジはアナの「利き」がないところで戦っているため、ヒールがもらえずに騒いでるわけですね。

逆に、ゲンジやトレーサーに絡まれて孤独に力尽きていくサポートも、味方の「利き」がないところで戦っているため、カバーのキルも発生せずただ犬死にするだけになっています。


味方のゲンジ

「利かせておく」立ち回り

赤いゾーンに敵が来ると王手だが・・・

図の通り、赤いゾーンに敵が進行してくることで「王手」となります。
しかし、飛車が横のラインを睨んでいることで金と銀は進行してくることはできません。
飛車の利きによって王が守られている状況です。

しかし、

飛車がビビってると・・・

上の画像のように飛車がビビって下がっていると、敵の進行に対してカウンターがなくなります。
金が一歩進んでくるだけで「詰み」となってしまいます。
金の進行のあとに飛車が一歩前に出たところで、手遅れになります。

今回王で考えているので、この時点で負けですが、金だったらどうでしょう?

金だったら?

金で金を取って、あるいは銀で金を取って、お互い取り合いになりますね。
一応、金のほうが銀よりも優秀とされている(諸説あり)ので銀で金を取れたらお得です。
金同士の取り合いとなっても、銀が敵陣深い位置に残る上に相手方のターンからのスタートとなるため、相手にとって美味しいトレードとなります。

金同士のトレードでも相手ターンからで、自分は後手後手に回ってしまう。

このあと飛車がどう追いかけても失ったものは取り返せませんし、前述の通り後手後手に回ってしまって不利なままとなります。

OW2 で「利かせておく」

OW2 で考えるとどうでしょう?
同じことをしようとすると「あるエリアに向けて火力を出せる状態にいる」ということが同等になります。

みんな大好き()NUMBANI A

NUMBANI A 防衛を考えてみましょう。
攻撃から見て左高台はオブジェクトへの撃ち下ろしや、対岸への攻撃しやすさからかなりプライオリティの高いエリアとなります。

ラインハルトがオブジェクトを守るために陣取っていても、高台に対してできることはなく悲しみに暮れるだけとなります。

高台にラインハルトがいれば

敵が取りたい高台にあらかじめラインハルトがいたらどうでしょう?
ラインハルトが利いているため、こいつをどうにかしないと敵は高台を進行することはできません。

正面からの攻撃に対してめっぽう強いラインハルトさん。
しかも敵が自分の射程にわざわざ飛び込んできてくれる。
おあつらえ向きの状況ですね。

赤い部分には見えない壁がある

将棋で言えばこういう状況。

通路を見下ろせる高台はレンジキャラの強ポジ

キャスディやアッシュなど、レンジのあるキャラは攻撃から見た右側の高台もよく使ってきますね。
ここで自由にダメージを出してくるダメージヒーローがいると、どかしにいかないといけなくなります。
画像の赤いエリアはキャスディが利いている部分になりますね。

高台に行くまでにも当然攻撃は喰らいますし、高台同士の戦いになりますので、ポジション有利もありません。攻め込む側は非常に厳しい状態になりますね。

キャスディが下がっていたら・・・

逆に、キャスディが下がったタイミングでゲンジが高台をとったらどうなるでしょう?
赤い部分の安全は確保され、キャスディは曲がり角を基点にゲンジが利いているため、高台を取り返しに行くことも難しくなります。

結論

さて、何が言いたいか。

守りたいところに「いる」ことが大事。

ということ。

敵がいるところに攻めていくのにはコストがかかります。
キャスディの例でもあるように、敵のいるところにたどり着くまでにダメージを喰らいますし、それを嫌ってアビリティを使ってもアビリティ不利で戦いが始まってしまいます。

しかし、敵のいないところであればタダで移動することができます。
当然、敵の射線が通っていない前提ではありますが。

ラインハルトやザリア、リーパー、ゲンジといったレンジの短いヒーローでは非常に重要な考えとなります。
敵の通りたいところにあらかじめ居ておく、というのが非常に強いです。
レンジのなさ故に敵と殴り合うきっかけが必要となるヒーローたちですが、敵が自らやってきてくれるのであればそれほど嬉しいことはありません。

敵が来たくなる場所、来なくてはならない場所に居ておく、という選択肢をもっておいてはどうでしょう?

逆に

守りにおいて「いておく」が強いのはわかりました。
では、攻めではどうでしょうか?

逆に考えてみましょう。
敵がそこに「いられない」理由を作ってあげましょう。

遠距離から一方的に撃たれ続けてリソース(体力やアビリティ)がカツカツになる。
オブジェクトに敵が関与していて、関与しにいかなくてはならない。
裏取りやサイドムーブをケアしないといけない。
敵がローテーションして、いる場所の価値が下がっている。

などなど。
理由を作るとなったらいくらでも作りようがあります。

どのヒーローに対して、どの状況でどの理由づくりが有効になるかは変わってきます。「そこにいられない理由を作る」という名目でシミュレーションができるとゲームメイクの助けとなると思います。

おわりに

さて、今回のスナック記事いかがでしたでしょうか。
最近ふわふわした面白くない記事が多かったので、今回はまとめがかっちりしたものになって一安心です。

普段から将棋とかチェスなどのボードゲーム的な考え方だなぁ、と思いながら人に教えていたり、リプレイを見ていたりするので、改めて今回言語化してみました。

別のゲームやコンテンツの考え方を流用して理解度を深めていく、というのは非常に有用になりますね。
そしておもしろい。
この知識のリンクによるおもしろさと、考えの深まりがお読みいただいた方にも伝わっていたら幸いです。

守りたい場所にいる、というのはシンプルながら非常に強い選択肢となります。
これを知るだけで立ち回りがぐっと引き締まると思います。

更新頻度は落ちてますが、まだまだ書きたいことは無限なのでぼちぼち書いていきたいと思います。
今後とも宜しくお願いいたします。

お疲れ様でした。
ではでは。


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