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ポジショニングを考えると、ついうかつに4象限を思い描いてしまうかなしい性

ポジショニングを考え(直し)てみようとするときに、実際に手で描くかどうかは別として頭の中でついつい2軸を引いてしまうのが思考のクセとして染みついてしまっていることに気づいた。

ものごとをスッキリさせるには、2軸引いて4象限に整理するぐらいが単純で切れ味もそれなりにありそうで、ちょうどいいのは間違いないのですが、いくつかの意味で問題があるといえばあるんだと、いまさらながら気づく。

問題は、ユニークネスとか唯一性を志向していないという点。2軸を引いた時点で、相対的な優位/劣後を意識してしまっているので、「ほかとはまったく違う」という意味でのポジショニングを探しに行っていない。
新しいアイデアを生み出すためには、相対的な違いではなくて、ほかのどれとも違う唯一無二性を見つけ出さなければならないので。

出発の地点でたどり着けない旅に出てしまっている危険がある。
ただ、だとしたらそれを「ポジショニング」と呼ぶのが的確なのか、ということは別の問題としてある。

市場(カテゴリ)や業界として確立、成熟した分野でポジショニング戦略を立てる場合には、つまり競争相手が明確で現存している状況では、「競争軸」が何であるかを探り当て、自社(ブランド)が相対比較の中で選ばれる理由を形成する必要があるので、このようなポジショニングの確立はもちろん有効だろう。
ただ、これが有効なのは成熟したカテゴリで、ライバルの数もある程度絞られ、自社ブランドもその選択肢の中にはいるポジションを獲得している場合、といった条件がついてくる。


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