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てんぷらにどっきり!!

3枚のてんぷらにがっくり!

 朝食を終えると、夕食に何を作るか考えなくてはいけない。
冷蔵庫にあるものを考えてメニューを考える。大根が美味しそうだったからおでんにしようと思った。黒こんにゃく、にんじん、昆布、しいたけ、タケノコを入れようと思ったが、高くて買えなかったことを思い出す。
 ふと、大好きな天ぷらのことを思い出した。昨日買ったので冷凍庫から出した。卵型をして、この前は6枚から7枚入っていたので、これからはこの値段がお手頃なので使うと頭にインプットした。
しかしである。ヘルパーさんに「何枚いれます?」と聞かれ「3枚入れて下さい」と言うと、ヘルパーさんに「えっ?1枚しか残りませんよ」と言われ心臓がギクッと止まった!言葉がなかなか出なかった。
 

庶民の味方が、また現れて欲

しい!


 かまぼこごときで、こんなに驚いたのは初めてだ!胸が少し痛かったが可笑しくなって笑いが止まらなくなった。残った1枚のてんぷらは細く切って頂き、きんぴらごぼうに入れて頂いた。
 物価高騰は止まらない。まだ、食べたい物は買っているが、札幌のスーパーから、イカと秋刀魚が消えた。庶民の味方だった食べものが消えることは胸が痛い。

イカに生きるか?

 長く生きているが、こんなになんでも値段が上がっている経験はしたことがない。戦争のせいなのか、温暖化のせいなのか、人間の欲のせいなのか考えるが答えが出ない。確かに地球温暖化は怖い。海が暖かくなっているのでイカ達は海の底に行っているという。しかし、中国製のスルメは沢山売っている。高級な寿司屋に行くと、イカの生寿司が出てくる。1口何円だろうか?考えると恐ろしいので、考えないように食べている。
 私は食べ物の中で、イカが一番好きと言っても過言ではない!足指でイカの皮を剥き、イカ刺しと塩辛を作っていた時代が懐かしい。その時、包丁を研ぐことを覚えた。

命がけの快感

 ヘルパーさん達は、足指の包丁さばきを見ていると険しい顔をし、手を少し震わせて「小山内さん・・イカの事は私がやってあげるから、お願いだからやらせてください」と、言われる。ヘルパーさん達の恐ろしさは良く解る。でも、私はイカを捌くのが何よりも生きがいだったのである。
 父が大きな砥石を持ってきてくれ、包丁の研ぎ方を教えてくれた。根気よく磨くと包丁が太陽の光にあたり、輝く。なんとも言えない快感である。

刀氏になりたい

 私は、生まれ変わったなら刀氏になりたい。刀は優れていたなら1本何億円くらいで売れるそうだ。それを狙っている。生まれ変わってのお金儲けの事を考えている。刀を作り世界を周り売って歩く。それが夢だ!もう障がい者という仕事は休憩にしたい。袴を履き、白い着物を着て、ハチマキをして髪はお尻のところまで伸ばす。そういう自分の姿を目に浮かべている。
 足指で包丁を研いだ夢はたまに見てしまう。できる事ならもう一度やってみたい。男性の心も切ってみたい。


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