エヴァンゲリオンの理解ある彼女さん

 別に私はエヴァンゲリオンのファンではない。が、思うところあって考察する。
 新劇は何が言いたいのかよくわからないので旧エヴァンゲリオンのことだが、アスカってシンジの「理解ある彼女さん」になれる可能性があるんじゃねって話だ。まあその可能性は当時から香ってはいた。あれから30年くらい経って何だか女が怒ってるのを男が知覚してそのまま時代が進めばアスカはヒーロー性を取得して繊細な男シンジくんを「あんたバカ?」と言いつつ手を握って引っ張っていってくれそうな気がしてる。
 男が女に抱いていた理想……「自分が守らなければ!」と思い自己の社会性を担保するやり方はほころびまくっている。女は男に「自分の弱いところを認めよ!」と迫っているしぶっ叩かれまくりの男は「ダメージでかくてもう立てないよ!女を守って救われないなんて!」みたいなことを引きずってる。女が健全なる社会性を取得したら強さの逆転が起こるのは目に見えている。男はそうしたら自分たちがそうしたように女は男を抑圧するのではないかと思っているのだが、性行為において受け身にならざるを得ない女って生き物は強くなろうが被害者性を捨てきれないし、生殖に直に関わってるのでそんなに他人に冷たくはならない。こんな困ったやつでも昔は赤ちゃんだったのか……。という思考回路をしているのだ。まあ中には異常な奴らも薄情な奴らもいることはいるだろう。でも男より安定してるのは確かだ(統計的に男ほど個体にばらつきがないらしい)
 思い出してみて欲しい。作中アスカは自分のトラウマを優秀さで、自分の努力でどうにかしようと頑張っていたのだ。加持に憧れを抱きながら依存はしていなかった。自分は強いと思い込んでるのだ。シンジくんはそんなアスカのことをどうこう出来る余裕がないので旧劇ではああなった(※私は観てない)
 私は理解ある彼くんは献身っぽいので理解ある彼女さんも献身しなきゃならんと思い込んでいたが、病んでる男をグイグイ引っぱっていくのが何だか自然な気がするのだ。
 お前、綾波レイのことはどうすんだ?と思う人もいるかもだがあれって昭和の女が壊れている状態と私は見ている。男に搾取されまくって情緒障害入っちゃってるのでは?と考える。それでも戦わねばならない地獄。カヲルは何か匂わせ要員だったとシンエヴァでハッキリしちゃったしね。でもこれは作り続けないとわからないことだったんじゃないかなあ……。
 
 新劇は完全にシンマリだったわけだが、それをわざわざエヴァンゲリオンの書式に乗せる必要あったのかな?(この意見は完全に後出しじゃんけんです)マリは完全にアスカを丸くしてトラウマをなくしシンジくんをグイグイ引っ張ってくれるキャラになってる気がしないでもない。
 理解ある彼女さん……それは今現在ではエキセントリックかつヒーロー性を持った女が育つのを待つしかないのだった。旧理解のある彼女さんは昭和の女の定番属性で幻想でしかない。理想を押し付けて自分の思う通りになれってのがDV(パワハラ・モラハラ)の正体で昭和の女の正体は故に男のファンタジーであり、昔は違和感を感じつつ女が無理して暴力受けてるので毒母となり今時それが薄々バレてきてしまってるのでシンエヴァのシンマリに収束するっていう結構壮大なハナシダナー。である。

追伸:もしかして「理解ある彼女さん」の使い方が普通と若干違うかもしれません。(ガチだと障害者の彼女でよろしいか?)

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