ベアトリーチェは夢の中に

夢の中に出てきた女性を好きになりがちです。
夢の中での配役が恋人的ポジションなら、なお一層好きになってしまいます。
それまで意識したことのなかった人でも、ひとたび夢で見ればそれ以降目で追うようになってしまいます。

我ながら単純です。


昔の日本人は、「異性が夢に出てくるのはその人があなたのことを意識しているから」だなんて考えたそうです。
素敵な解釈ですね。

身分や階級の差があるために恋愛が自由でなかった時代ですから、夢をきっかけに相手の気持ちを勘違いしても大きな問題にはならなかったんでしょう。
夢を見た当人が叶わぬ恋に身をやつすことはあれど。


私も大学を卒業する年齢になってしまいました。
晩婚化や生涯独身率の上昇が叫ばれている現代ですが、これからは私の周りでも結婚の話題が増えていくことでしょう。
小中の同級生にはすでに結婚した人もいるそうです。

結婚願望がある以上は、いつまでも夢ばかり見ているわけにはいきません。
夢の中で燦然と輝く、ディティールを失った異性に恋してるようじゃダメなお年頃なんです。


決して手が届かない、幻想のヴェールの向こうにある存在だからこそ、きっと夢の中の女性は美しいんでしょうね。


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