さよならだけが、人生だ。

今日、お知り合いの方の訃報を受けました。

その方とは数度お会いしたくらいで、それほど近しい関係ではありませんでした。
でもその数度の機会で、とても良くしていただきました。
本当に良い方でした。
難病といわれる病気をお持ちなことは知っていましたが、これほど早くお別れが来るとは。

家族も友人も同僚も、いつでも会えるだろうと思っている節がありましたが、そんなことはないんだと再認識させられました。

頭ではわかっているんです。
お別れはいつ来てもおかしくないと。
今日お会いした人に二度とお会いできないかもしれないんだと。

でも、実際に亡くなったという知らせを聞くと、悲しみや、うまく言語化できない気持ちでいっぱいになってしまいます。

離別は避けることができないのに…。


「勧酒」という漢詩があります。
井伏鱒二の訳で有名な詩ですね。
私はこの句を、去る方が遺される方を励ます句だと捉えています。
私はいなくなるかもしれないが、それは悲しいことじゃない。どうか笑ってさよならをしようよと訴えかけてくるように思えるのです。

人生は始まったばかりです。
まだまだ続きます。
その過程で、出会いもあれば別れもあるでしょう。

大事な方をなくすのは辛いことですが、それもまた「生きる」ということですよね。

今日はその方を思いながら、生きていることに感謝をしようとおもいます。


コノ盃ヲ、受ケテクレ
ドウソナミナミツガシテオクレ
花に嵐ノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ

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