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【日本酒生酛の弱点】未来へそして世界へ

No.2 食中酒にしてはアルコールが高すぎる

   食中酒にしては、アルコールが高い
お酒には、食欲をわかせる「食前酒」、食事と合わせる「食中酒」、
食事後にスナックなどをつまみながら会話やリラックスする「食後酒」など
手や調理道具など消毒用、食材等の冷凍保存用のアルコールは別として、
大きく分けてこれら3つのタイプがあります。
日本酒蔵のほとんどの蔵元様は、「食事と一緒に楽しんでもらいたい。」
「日本酒は、食中酒として造っています。」とおっしゃられます。
日本酒の一番の特徴を生かすのは、「食中酒」です。
食事と共に楽しむお酒として飲み手の皆さまに日本酒が選ばれないと商売になりません。
しかし、現状は、日本酒の販売が年々下がって来ています。
ある蔵元様は、「食中酒」でのお酒、「ビール、焼酎、ワイン、
ハイボール」などある中で日本酒の一人負けが続いていると嘆いています。
それは、既製、固定概念にとらわれ、その時代に合った本当の美味しい
飲み方を伝えてこなかったことに尽きます。
余談1、「酒は純米、燗なら尚良し━。」
    純米酒好きの方であれば、書籍「純米酒を極める」籍者上原 浩氏 
    11ページ「はじめに」の冒頭に出て来るお馴染みのこのフレーズ
    純米酒にこだわる酒屋さまや飲食店さまが、このフレーズを掲げ
    飲み手の皆さまに純米酒の魅力をお伝えされたおります。
    しかし、このフレーズを掲げご提供される方に
    私が、「どうしてですか?」と質問しても明確な回答を
    頂いた事がありません。
    大切なのは、このフレーズの次の次の行、
    「春だろうが夏だろうが、」の後の4行です。
    だから、「酒は純米、燗なら尚良し━。」なのです。
    当店以外に、この大切な4行を実行している飲食店さまに
    出くわしたことがありません。
    生酛純米一筋15年の中で、3年経過した位でしょうか
    口の中で先にアルコールの刺激が来るのがいやで
    「追い水」をして生酛純米酒を飲むようになりました。
    その当時は、SNS等で、生酛純米酒にお水を入れる
    画像をアップした時に、否定的なご意見を多く頂きました。
    そのことから、しっかりと生酛や純米酒の書籍を
    たくさん読むようになりその中の一冊に「純米酒を極める」の
    冒頭、「酒は純米、燗なら尚良し━。」を拝見しましたが
    よく見かけるこのフレーズには心動かさせず
    しかし、次の次の行、4行の中に、感銘を覚えた事は
    今でもおぼえております。
    やっと、自分がして来た事が間違っていなかったと
    自信が持てる4行でした。
    今回のテーマ
    「食中酒にしてはアルコールが高すぎ」の本質が
    書かれております。ぜひ書籍を手に取りお読み下さい。
    Bio生酛純米酒を「追い水」してからの燗付けによる
    アミノ酸(旨味成分)を最大に引出し、天然だしの旨味、
    食材の旨味が、アルコールの刺激で邪魔されず
    口の中で「旨味のハーモニー」を奏でる。
    正に世界中のグルメ達が魅了され追い求める
    日本が世界に誇る食文化、本物「旨味のハーモニー(相乗効果)」
    が楽しめるお店が、当店です。
    唯一無二 ラグジュアリーにほかなりません。
余談2、「汲み水」を説明して頂いたお店に感動
    コロナより2年位前でしょうか、紅葉シーズンに秩父の長瀞に
    遊びに行った際、長瀞駅のすぐ近く、蕎麦屋「とらや」さまに
    ランチ時間にとても雰囲気が気に入りフラットお邪魔致しました。
    エントランスには、日本酒の瓶が飾ってあり、こだわりも
    感じられます。
    ランチの時間ですから、皆さま座敷に座るなり、「ざる」
    私「天ぷらそば」と言った当然のご注文。
    しかし私は、その前に「日本酒を注文をしてもいいですか?」
    「いいですよ」と女性の店員さま、私が「純米酒でお燗お
    勧めありますか?」とお願いすると「チョットお待ち下さい。」
    そしたら、作務衣姿の熟年の大将が、3本ほどもって来ました。
    大将がある一本を卓の上に「これだね。汲み水をこれくらい
    しか使ってないから味がしっかりして、お燗にするといいね。
    水が多いと味が薄くなっていけねえや。」
    この言葉に感動いたしました。
    純米酒専門店やそれにこだわっているお店でこんな
    「汲み水」の説明は一度も聞いたことが無い。
    一発でこの大将を信用してしまいました。
    それから、大将と意気投合、ランチなのに酒の肴を用意して頂き、 
    一緒にお酒を交わし優に一時間は超えていたと、
    「そろそろ川の紅葉を。」とお勘定をお願いいたしました。
    ほろ酔いのいい気持でお店を出た瞬間、「あ、そば食べてない。」
    「とらや」の大将、お元気でしょうか。また、同県ですの、
    伺わせて頂きます。
    
    「とらや」食べログ
     https://tabelog.com/saitama/A1107/A110704/11001857/

    
一番の原因は、食中酒にしては、アルコール度数が高い事、これにより
アルコールの刺激で味覚がマヒし、食事の旨味が感じられない事
そして、生酛造りの特徴旨味成分を沢山含められるのに
それも感じられる事が出来ない事
結果的に、日本が世界に誇る食文化「旨味のハーモニー」が感じられない事
アルコール度数が高い事で全てを台無しにしている事。
食中酒であれば、アルコール度数12%以下が好ましい。
13%以上は問題外、食事の邪魔をしているだけ。
このアルコール度数を適度にして、旨味が感じられる
上原浩さまが、書かれた様に「私は、純米酒に割り水をかけ
ぬる燗にして飲む。口当たりが軽やかになり、ふんわりとした
旨味が広がり、酒に合う料理の幅もうんと広がる。━。」
生酛純米酒系を商品化出来れば、世界中のグルメ達に認められ
ワインをも超えるグローバルなお酒になるポテンシャルを
持っていると私は信じて止みません。


令和5年8月21日書

バックナンバー 
【日本酒生酛の弱点】未来へそして世界へ
No.0 プロローグ

【日本酒生酛の弱点】未来へそして世界へ
No.1 生酛表示にルールが無い

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