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イーユン・リーの新刊

 中国系米国人の小説家、イーユン・リー。4年ほど前にハマって一気に4冊の長短編を読み漁りました。中国という国の良さと悪さを、客観的な視点で語りながらも、そこに生きる人々の息遣いが宿っている作品群に魅了されました。中国のチェーホフと称されるのも、わかります。そんな彼女の新刊を書店で見つけた。「理由のない場所」。これまでとはまるで違う作風に戸惑い、あとがきを読むと、16歳の息子さんを自死で亡くされていた。その経験を記したのがこの作品だそうで、道理で切ない小説です。
 今日の入浴剤は、Dr Teal'sのラベンダーの香り。保温の効能はあるのだが、やや人工的でとてもアメリカチックな香りが鼻につくので、評価は★★★。同じようなものでもクナイプ社は自然な良さか光る。アメ車とドイツ車の違いみたいなものなのかなあ。各国の工業製品の特徴や性格というものを最も色濃く映すのは、自動車なのかもしれないなと思った次第です。今晩のBGMはビル・エバンスの「ポートレイト・イン・ジャズ」でした。

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