Hades - Version 1.0 エンディング @ 2020-10-12

【秀】幾多の死を乗り越え、何度もStyxの血の池から這い上がり、クソ親父と殺し愛、ケルベロスとDusaちゃんを愛で、とうとう本日、感動のエンディングにまでたどり着いたが、それでもやはり私の本作に対する評価は微塵も揺るがなかった。訂正、微塵程度は揺らいだ。しかし、神ゲーだ。文字通りね。

長所
・アクションゲームとして見て、完璧。最も優れていると思えるのが主人公のアクションがとにかくスピーディーでダッシュが極めて強く、爽快でストレスのないプレイングを楽しめる点だ。あらゆるアクションをキャンセルしてダッシュでき、ダッシュ中は文字通り無敵であるため、ちょっとアクションゲームに覚えがあるプレイヤーなら無被弾プレイはいとも容易いと思われる。それぐらいプレイヤー側に有利に作ってあるのだが、それでいて敵もタダのカカシではなく、きちんと相手の動きを見て対応する必要がある絶妙なバランス。高難易度でも某Dead Cellsのようにライフがライフの意味をなさないということはなく(何だあの感染スタックとかいうゴミシステムは、そんなにオワタ系を強要させたいのか)防御系のBoonを組み合わせて半ば強引にゴリ押しクリアする猶予があるのも個人的には○。武器の種類とビルドの幅も十分。もちろん明らかに強いものと弱い武器はあるが、それでもオイル+氷以外にまともな選択肢がない高BCのDead Cellsなどに比べれば圧倒的にマトモである。スカッと思うように楽しめるのが素晴らしい。
・ローグライトゲームとして見て、完璧。特に優れているのが本作が「ローグライトとして何度も何度も死んでスタート地点に戻ってくることを前提としたストーリーとコアゲームループ」を持つ点だ。私の知る限り前例がない。まぁ、それほど沢山この手のゲームをプレイしているわけではないのだが、それでも衝撃的。
・キャラゲーとして見て、完璧。ギリシャ神話が元ネタになっている地点で神話ネタ大好きな日本人の感性にヒットするのは当たり前なのだが、それを差し置いても全てのキャラにきちんとした魅力があり、英語とはいえフルボイスがついていて、膨大な量のサブクエストとストーリーが全キャラクターに用意されている。おまけに恋愛要素もあるらしいですよ、奥さん。
・最後のエンディングの演出も悪くない。頑張った甲斐があった。全キャラのサブクエストを真面目にこなしたり、全てのアンロックを開放するのであれば、クリア後もまだまだやることが無数にある。

短所
・本作の数少ない短所として際立ったのが「何度も何度も同じことを繰り返す」ゲーム構造だ。本作は前例がないほど稀有な「ローグライトとして何度も何度も死んでスタート地点に戻ってくることを前提としたストーリーとコアゲームループ」を持つ究極のローグライトアクションゲームなのであるが、それ故にゲームクリアに至るまでには何度も何度も何度も何度も死んで死んで死にまくってクソ親父を殺して殺して殺しまくって何度も何度も何度も何度も同じことを繰り返す必要がある。確かにストーリーは進むしビルドの多様性もあるし、言うほど苦痛ではないのだが、それでも、さすがに、最後は、飽きる。正直最後は投げ出す寸前で、さっさと終わらせてFactorioに戻りたいとばかり考えてしまっていた。この点だけが私の不満点だ。
・その他、プレイしていてどうしても許せなかったのはBoonの選択肢だ。どうも本作はランが始まった瞬間にそのランで登場する神様の種類が決定され、かつ一度決まったら後から変わらないように思われるのだ。具体的には私はアレスが大嫌いで存在価値ゼロのクソだと思っているので徹底的に避けまくっているのだが、一度でもアレスが次の部屋の選択肢に出たりお店に並んだりした瞬間、どれだけ避け続けてもアレスが次の部屋に出るわお店に出るわ、クリアするまでの間にかれこれ5回は出てきて私の本当に欲しかった選択肢を潰し続け、流石にうんざりした。普通のローグライトアクションゲームであれば自分が見捨てた選択肢が後から出続けるなんてことは無いはずで、取捨選択で切り捨てるのもローグライトゲームの選択肢の1つと考えるとこの仕組みにはどうも賛成できない。切り捨てたんだから別の神様を出せ。具体的にはデメテルババアを出してくれ。デメテルとアフロちゃんがいれば何も要らん。
・これを短所にするのは余りにも不公平かもしれないが、日本語版がない。普段私はいかなるゲームであっても日本語化されていないことを理由に評価を下げることは絶対にしないのだが、本作は例外中の例外だ。なぜなら余りにも勿体ない、本作が完全日本語化されてフルボイスになれば10万、いや100万本売るポテンシャルすらあり得る。日本人の感性に100%マッチするゲームなのだ。このままにしておくのは世界の損失だ。どうかお願いだからどこかの誰かが完全日本語化にチャレンジしてみてほしい。多分5000円でも適正価格だと思う。

「繰り返しの飽き」という無視できない問題を最後に曝け出したが、逆に言えばそれ以外に何一つ不満点もなく、最後までやり遂げることができた。全てのストーリー要素を開放したわけでもないし、本気を出したクソ親父とも戦っていないのだが(クリア後にネタバレを見た感じ到底私では勝てそうにない)、十分すぎるほど堪能した。過去私がプレイしてきたあらゆるローグライトアクションゲームと比較してもまちがいなく最上位に位置するゲームの1つだ。あらゆる万人にオススメする。

さて、某サイバーパンクは今年の私的GotYの座を本作から奪い取れるだろうか?楽しみに見てやろうじゃないか。尤も、私の中での本作を超えるのは、たとえあのウィッチャー3の制作会社の渾身の最新作でも相当難しいと思うが。


以下蛇足

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以下、ドヤ顔のDusaちゃんぐう優勝タイムです!足だからな!Dusaちゃん足ついてないけどナンチャッテ

So, OK!! Bye!