アークナイツ @ 2024-04-17
ここ最近はきちんとアークナイツ界隈を追いかけられていないのだが、せっかくの新章開放だというのにイマイチ盛り上がりに欠けているように思えてしまう。実のところ無理もないことで、というのも一週間ほど前に先行する中国大陸版で始まった某新規イベントの内容があまりにも衝撃的だったのだ。新規追加されたオペレーターも、新たに明らかになったストーリーも、いずれもアークナイツ世界に天変地異を起こすほどの内容だったのだから、13章とヘドリーさんがまったく霞んで見えてしまうのも致し方はないことだろう。
特にストーリー面の衝撃は相当なものだったようだ。私は新規追加オペレーターだけネタバレを見てストーリーは絶対に見ないように逃げ回っているのだが、あまりのネタバレの多さに辟易し、しばらくアークナイツ関連の情報源を遮断せざるを得ない状態に陥った。幸いにして殆ど何も見ないで済んでいるが・・・
ああ、いかんいかん、現実に戻るか。何だっけ、ヘドリーと13章?やっぱり盛り上がりに欠けるな・・・
ヘドリーさん
あっさり来てくれたが、正直なところ単なるガチャ運の無駄遣いだ。
仮に、の話をするが、アークナイツというゲームがLeague of LegendsだのApexだのVALORANTだのOverwatchだのといったゲームのように「任意のオペレーターを選んでアンロックできるか、または最初っからアンロックされていて自由に使える」ゲームならいい、私はいくらでもこのヘドリーという男を擁護する。アークナイツは対戦ゲームですらないから、即ピックジャングルティーモだの即ピックレイナだのといった問題も起きない。だが現実問題、アークナイツでオペレーターを徴集するにはガチャを回さなければならず、そのためには現金を支払わなければならない。
冷静に考えてほしいのだが、割引措置などを考慮せず純粋に石を割って60回ガチャを回すとすると、そのコストはおよそ12000円になる。それだけの大金を支払って出現率は五分五分、ダメ押しトドメに出てきた男は別に対して使い道がないと来たもんである。他にも1万2000円の使い道ぐらいあるだろう。もし今無いのなら貯金しておくべきだ。友人のLv90台無課金ドクターには「絶対にこのガチャは回すな」ときつく警告しておいた。
とは言え世の中には「全オペレーターを集めないと気がすまない」蒐集癖の持ち主だったり、「他人が強いと褒めそやすオペレーターを使うと蕁麻疹が出る」タイプのドクターも居るだろう。かくいう私の場合はというと「将来的にメタが変遷したり、モジュールが実装されるなどして評価が変わる可能性を考慮して今のうちに全★6オペレーターは拾っておきたい」と考えている。直近の例だと先日まで開催されていたDOSで大活躍したチューバイが記憶に新しいところだな。ヘドリーにもそのような未来があるかも知れない。
一つ勘違いしてほしくないのだが、別にこのヘドリーという男は世間で嘲笑されるほどのクソザコナメクジではない。数時間ほど試してみた感触として、全く問題なく★6としての仕事をこなせる戦闘力を有している。しかしながら「ヘドリーでならなければならない」理由が全然見えてこないのである。
アークナイツというゲームは現状、「ムリナール・ガヴィルさん・スルト・山さん・アビサルハンター2名」さえいれば前衛オペレーターに要求される仕事のほぼすべてをこなすことができる。ヘドリーは残念ながらこの枠を壊すに至っていない。数カ月後に新時代を切り開く人権DPSゴリラ前衛オペレーターが登場する未来が確定しているというのも彼にとって大きなマイナス要因だ。中国大陸版では未来予知が出来ないので彼に将来の期待を抱くこともできたことだろう。
以上のように、基本的にはスルーが「正解」と言い切って構わないヘドリーだが、実際に使って面白いと感じられるギミックをいくつか有している。せっかく大枚をはたいて彼をお迎えしたからには、そのようなギミックを最大限に活用して遊ぶべきだ。将来彼が環境の変化に伴い再評価される際のヒントにもなるかもしれない。
18%の加護を自分と味方に付与(素質)
まず目に入るのは彼の非常に高いHPだろうが、実は高いHPを持つだけというのはそれほど独特でもなければ有益でもない。18%の加護による被ダメ軽減も大変に強力だが、「HPが高くて被ダメ軽減ができる」という観点では、どう逆立ちして足掻いたところでスペちゃん+グレイディーア隊長とかいうアビサルハンターの化け物どもと同じ次元に並ぶことが出来ない。ところがこの18%の加護を自分と味方1名に与えられるというのがちょっと面白いところだ。
加護付与と言えば補助祈祷師の職分なのだが、祈祷師は貴重な高台を消費したり、発動に条件があったりと運用上の成約が目に付く。その点ヘドリーならば対象にケツを向けて配置するだけでよい。アビサルハンターのダメージ軽減は加護ではないため、加護と併用することができる、つまり・・・
スペちゃんのバフ要因(兼、後逸のブロック係)として使える!こらそこ、スペちゃんのおまけ扱いは酷いとか言うな!普通に悪くねえぞこの作戦は!
3ブロック+確定スタン(S2)
「常時3ブロック可能」というのはそれだけで強い。本来の3ブロック要員である重装は抱えている敵を自己処理するのに不向きだが、ヘドリーのS2は問題のない打点を持ち、かつ群攻である。無論、前衛で3ブロックで群攻というだけではガヴィルさんの超絶劣化版にしかならないため、彼ならではの強みを同時に発揮することが必要となるわけだ。
注意点として、ヘドリーは確かに3ブロック化することができるが、決して一般的な3ブロックの使い方である「大量の雑魚を抱える」用途に使ってはならない。一瞬でヘドリーが死ぬ。具体的には攻撃力500程度の犬3匹を抱えただけで数秒以内に死ぬ。そうではなくて、この3ブロックはロードローラーのような「3ブロックでないと抱えられない大型敵」を抱えるのに使うのだ。それさえ理解していれば非常に便利で強い。
この点でも先程紹介した「スペちゃんにケツを向ける配置」が有意義だということがご理解いただけるだろう。2ブロック以下はスペちゃんが自分で抱える。3ブロックだけがすり抜けてくるのでヘドリーが止める。
自傷効果と70秒間継続するDoT(S3)
S3には2つの特徴がある。それは射程が伸びることでも、HPが伸びることでも、攻撃力が伸びることでも、25%の確率でスタンを与えることでもない。繰り返しになるが、ヘドリーは殴る方面ならムリナール・スルト・もうすぐ登場するDPSゴリラの3柱に到底及ばず、耐える方面ならスペちゃんに劣る。そうではない点に活路を見出すべきだ。すなわち、既に書いてしまったが、自傷効果とDoTである。
まずは自傷効果についてだ。基本的に自傷というのはデメリットにしかならないように感じられるかも知れないが、自傷することによって医療に回復して貰えるという点を見逃してはならない。そして現環境には「回復することで恩恵を与える」事ができるギミックがチラホラ見られる。サリアやクエルクスのSP回復もそうだし、統合戦略の秘宝にはこんなものがある。
したがって将来的に「回復することで味方に強力なバフを与える」だとか「回復時に周りに凶悪なダメージをばらまく」だとか、そういう要素が登場した場合、ヘドリーは一躍トップメタに躍り出る可能性を有している。アやフィアメッタといった高台自傷勢は高台にしか置けない上に脆いが、ヘドリーは前衛として地面に置ける上にHPタンクとしての硬さを持つ。
もう一つのDoTにもユニークな使い方がある。確定ダメージであるという点も勿論そうだし、「敵に殴られただけで付与できる」「一度付与すればスキルが切れるまでの間、最長70秒間も持続する」という点が新しい。これまでのDoT付与の最長持続はリードS3の30秒間だったことを考えるとその差は大きいだろう。
この持続時間の長さを利用してこんな遊び方ができる。
Wが設置した爆弾カートをヘドリーが押す。実に滑稽なのだが、見た目よりも便利なので是非試してみてほしい。