Aground - 魔法ルート @ 2021-09-19

明日からの連休をDEATHLOOPに捧げる覚悟を決めたので、その前に一つだけ、心残りをなくすべく、最後にAgroundを起動した。

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それは魔法

クリア直前のセーブデータを利用して全種類の魔導書を作り、本作の魔法ルートが本当に私が主張するように技術ルートに比べて劣っているのだろうかという検証を行うことにしたのだ。

しかし、数時間を費やして得られた答えは、少なくとも私にとっては「魔法ルートは技術ルートに対して大部分の体験が劣る」という残念極まりない結果であった。以下、魔法ルートが技術ルートに対して勝っている箇所も含めて、違いを明らかにしたい。

魔法ルートが技術ルートに対して勝る点

・装備品が全体的に軽量。魔導書も1冊2しか重量を消費しないし、技術ルートでは絶対に山積みにする必要がある電池を一切装備しなくて良いのは大きなアドバンテージである。
・装備品の属性を敵の有利属性に合わせるとダメージが2倍に跳ね上がるため、本来倒せないような敵に大打撃を与えることができる。本作のダメージ計算式は防御力による割合除算ではなく直接減算方式なので、攻撃力2倍というのは破格の性能。
・レベルが性能に直結する。特にStaminaとSpellcastingを上げることで交戦可能時間を劇的に伸ばすことができる。
・農業を真面目にやると強い。ケーキやチャーハンと言ったスタミナを劇的に回復できる食い物をガン積みしておけば、電池と違ってまずスタミナが枯渇することはない。電池は最大容量こそ稼げるが、戦闘中に現実的な速度で回復させることができない。
・序盤~中盤使用するWurm DrillおよびQueen Drillが2マス幅を一度に掘り進められるため、採掘が大変に便利。
・中盤以降はBook of Rejuvenationによりあらゆる装備品とペットの劣化度をいつでも一発で回復可能になるため、装備が劣化する問題もすべて解決する。一方、逆に技術ルートは後半になると主力装備のExotic装備がExotic Matterを消費して充電しなければならなくなる。尤も、最終盤においてはExotic Matterなど無限に手に入るため大した問題にはならないが。
・宇宙船についても、技術ルートはおろかハイブリッドルートの戦艦の主砲よりも強力なHeavy Fireを使えるし、電池式ではないため主砲を連打しまくってもシールドを連打しまくっても燃料が枯渇しない。燃料となるアイテムさえ蓄えておけるのであれば、主砲を連打しまくったりシールドを張りっぱなしにすると交戦ができなくなる技術系の宇宙船よりも優秀である可能性がある。
・ラスボスが魔法攻撃を使ってくるのだが、これに対抗できる。

魔法ルートが技術ルートに対して劣る点

とにかくあらゆる要素が面倒で面倒で面倒。そして面倒な割には技術ルートに対して明確なアドバンテージやユニークさがない。これに尽きる。
・エンチャントや魔法装備のレシピは世界各地にSpirit Towerという形で隠されているのだが、これをネタバレなしに捜索して見つけるのは困難を極める。一応、Spirit Goggleを装備しておけばヒントが見つけられるのだが、ヒントを見つけるためにもゲーム中常にSpirit View状態を維持せねばならず、貴重な頭装備枠をそんなクソ装備に使うわけにもいかず、結果としてペットにShadow Fur modificationを施す必要があってこれまた面倒。
・宇宙船やドラゴンに餌をやるために大量のステーキ肉を用意しなければならない。ここで言う大量というのは100や200ではなく1000単位で必要。なぜならドラゴン宇宙船の主砲Heavy Fire一発で消費する燃料が125であり、これはステーキ肉1枚に等しい。つまりこの宇宙船は口からステーキ肉を1枚ずつ吐き出しながら敵を攻撃している計算になる。馬鹿げている。
・魔導書を作る素材はすべて特定の生物を捕獲するか倒さないと手に入らないため、それらの素材を集めるのがこれまた面倒。技術ルートはほぼ全てHi-tech Partsだけ用意しておけば問題が解決するため、比較にならないほど簡単。
・素材を集めるためにモンスターを捕獲しなければならないのだがこれまた死ぬほど面倒。海洋生物を捉えるためにはWater Trapを用意しないと駄目で、逆にゴーレムにはEarth Trapが必要で・・・とかいちいち考えながら罠を用意するのが苦痛極まりない。
・戦闘も属性を意識しないと逆にダメージが半減して話にならなくなるため、特に魔法攻撃は複数属性の攻撃を持ち歩かないとダメージが通せなくなって面倒なことになる。そのための装備を製造するのもダルい。
・戦闘について何より不満だったのが、魔導書がOff Hand装備であるため防御呪文と攻撃呪文を同時に装備することができない点だ。本作は盾で防御しながらスキを見て反撃するのが戦闘の基礎中の基礎になるため、盾と武器を同時に装備できない地点で有用性が大いに薄れてしまう。

総括。魔法ルートに対して私が最初から最後まで苦しめられたのは、苦労が大きい割に、苦労した分に見合った対価が十分ではないように感じられる点であった。またせっかくの魔法なのに技術ルートとできることが大して変わらないように感じるのも大きなマイナスだった。せっかくの魔法なのだから画面全体攻撃だとか誘導弾をばらまくだとか時間を止めるだとかそういうファンタジーな戦闘を楽しませてくれればいいのに、結局飛び道具を飛ばして防御魔法で防ぎつつ剣で戦うだけになってしまうのだ。

一方で、一応は技術ルートと異なる装備を使うことになって新鮮さはあるし、ストーリーは技術ルートとまるで異なる展開になる。一周目を技術ルートで終わらせて、まだ遊び足りない人が二周目に挑戦するには丁度いいぐらいの難易度と内容かもしれない。


以下蛇足

正直、こんなクソ記事のために数時間も追加でAgroundをプレイしていないで、とっとと見切りをつけてDEATHLOOPを買ってプレイしたほうが良かったのでは・・・と大いに後悔しているところだ。