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西宮ストークス観戦記#47 vs東京Z3

今季2戦2敗と相性の悪いアースフレンズ東京Zを宝塚に迎えたホーム戦。これまでの対戦はいずれも平日開催。コンディションの調整が上手くいかなったのか、どちらもシュートが全然決まらなかった印象があります。マッチアップで見ると、特に松崎・道原のガードコンビが増子・久岡のディフェンスに苦しみ、オフェンスの形をつくるのに苦労することが多かった。ディフェンスは確かにいいアスフレだけど、自分たちでなんとかできる問題のはず。

◉アスフレ新加入選手

さて、アスフレには新加入の外国籍選手がいます。イシュマエル・レーン選手。これまでのアスフレはナンナ・エグーとドゥウェイン・ケーシーというストレッチ系のビッグマンがいて、全体的に外に開くバスケットを展開してきたのですが、レーンさんはインサイドで頑張れるタイプ。体格もがっしりしてるよ。レーン加入の背景には、下位に低迷するアスフレの方針転換があるようで、それについてはこちらで詳しく書かれているので各自チェック。

要はペイントで全然点が取れないのをどうにかしたい、と。ただ、西宮的にはこれまでもバーンズ先生のところのミスマッチを突かれてポストアップでやられている印象がある。だからこそ気になるレーンはどっちがマークするのか問題。ブラッドさんなら負けない気はするけれど、そうするとやっぱりバーンズ先生の方のミスマッチを使われるんだろうな。

◉守り合い? いや外し合い

注目のマッチアップは、バーンズ−レーン、ブラッド−ケーシーということでサプライズはなし。まあそうだね。早速、レーンがバーンズ先生を相手にポストアップを決めますが、先生はスリーとミドルをお返し。ケーシーはやはりストレッチすることが多くて、ブラッドさんが外まで追いかけ回します。こりゃ大変だ。

序盤はアスフレが前に出るものの西宮がすぐにリード。ストロングポイントであるブラッドさんに意識してボールを集めます。相手がエグーで線が細いので、ローポストに入れば楽に得点ができる。でも、他のところで得点ができないんだよな。ブラッド一辺倒というわけではないし、オープンをつくってシュートを打っているものの決まらない。だからあんまりリードが広がりません。対するアスフレはシューティングが深刻で、ミドル〜スリーが入らない。10番の紺野選手のアイソレーションは鋭いものの、オフェンスファウルになったり、フリースローが入らなかったり。

守り合いというよりは外し合いという感じの重苦しい中、抜け出したのは西宮。バーンズ先生の思い切りのいいスリーに、岸田選手の見事なベースラインからのレイアップ。1Q終盤で10点差とします。それ自体だけを見れば悪くないけれど、こういうジリジリした展開を打開するのが道原選手や谷選手であってほしいと思うのは欲張りでしょうか。

◉トラップDに引きずり込まれる

8点差で始まった2Q。谷さんのスリーなど決まり、西宮が13点差まで広げますが、なんかモタモタしている。ミスが多いのはなぜなのか。仮説の一つはトランジションが多いこと。アスフレのシュートが決まらないので速攻的なシチュエーションがよく見られるものの、それが得点にあまり繋がらない。どうしてもちゃんとセットオフェンスしたい西宮。

アスフレはレーンが入ったものの、ポストアップは控えめ。で、案外、バーンズ先生が上手く守るんだよね。パワーでは勝てないし、ポジション取られるけど、最後のシュートのところでボールをはたく。また、ガードとのPNRについてはブラッドをはじめ上手くカバーができていて、インサイドをそれほど有効に使えているわけではない。だからやっぱり外がほしいけれど、そこは決まらないから得点が伸びない。

それは西宮も同じなんだけどね。そうやって気持ちよく離せずにいると、アスフレの外がようやく当たり始めて点差が詰まり出します。ディフェンスでもアスフレがトラップ。ブラッドさんのスクリーンに対して、エグーが早めにボールマンにプレッシャーをかけて下がらせ、ボールマンD(レーンの場合が多い)がダブルチームで追い込み、西宮はターンオーバーを連発。

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これもターンオーバーになったケース。こういうトラップは久しぶりに見た気がする。結局、32-27と西宮の5点リードで終了。ロースコアなのはこれまでと同じで、そういう意味ではシュートは決まらないアスフレが何とか付いて行くためにそっちへ引きずり込んだ感がある。

◉それぞれの守備

3Qは一進一退。前半とは違ってお互いシュートが入るようになってきているので、今度は守り合い。リム周りやインサイドへのアタックに対してはしっかり守るアスフレと、マークマンの受け渡しが正確でオープンをつくらせない西宮。守備の長所は異なりながらも双方の持ち味が発揮されていて、どちらも連続得点ができません。でも、西宮のゴール下はいくらなんでも弱すぎる。とほほ。

そうこうしているうちにアスフレのシュートが立て続けに決まり、一時は逆転されます。西宮の守備は乱れていたわけではなく、これはアスフレを褒めるべきところ。酷かったのはオフェンスで、この時間帯の西宮はブラッドさんがポジションを取れず、仕方なく打ったようなスリーばかり。バーンズ先生のドライブも下がって守られて機能せず。道原選手はイージーシュートを落とすし、谷さんはなんだか弱気だし。フリースローで稼いで2点リードで終わったものの、波に呑み込まれそうだよ…。

◉ディフェンスに調子はない

4Q、西宮は浜高選手がスタート。うん、オフェンスに運動量がほしかったんだと思う。しかし、バーンズ先生にお預け状態の攻め方はあまり変化が見られず、アスフレが逆転。あー。

アスフレはかなり厳しいシュートも決まるし、敗色濃厚かと思いきや、ここで流れを押し返したのがエース・道原。相手のマークの上からスリーを決め、さらにエンドワン。再び西宮がリードを取り戻します。

ここからはまさに一進一退。今日の試合展開を象徴するように、アスフレはタフショットを決め、西宮はシュートに苦しみながらも前へ出ることを止めず、フリースローを泥臭く奪うなど、凌いで凌いでリードを渡しません。どちらに転んでもおかしくない勝負を分けたのは、西宮のディフェンスかな。そこは最後まで足が止まらなかったし、集中力が高いままだった。

シュートがその日の調子に左右される部分の多いプレーだとすれば、ディフェンスは調子に関係なく、また相手にも依存することなく、自分たち次第でやり切れるものだというのはよく言われます。今日の西宮はそれができていました。

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今日はディフェンスの勝利だと思うけど、例えばこの残り2分を切って西宮2点リードの場面。ポストアップしたレーンにきれいにボールが入って諦めかけた瞬間、ブラッドが絶妙なタイミングでダブルチーム。こういうシーンではここまではダブルに行ってなかったと思うんだよね。西宮は基本的には外国籍選手同士でのダブルチームはやらない。個人の判断ならさすがだし、ベンチからの指示ならコーチ陣が褒められるべき。周りの選手のポジショニングもいい。

難しいシュートをそれまで何度も沈めてしぶとく粘っていたアスフレは、皮肉にも最後の最後でシュートが決まりませんでした。終盤のポイントになったのはエグー選手のファウルトラブル。後半はひたすらディナイポジションをキープして、ブラッドさんのポストプレーを防いでいました。ファウルはその中で嵩んでしまったもので、そう考えると身体を張り続けたブラッドさんが最後に勝利したとも言える。MVPにふさわしい働きぶりでした。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。


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