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西宮ストークス観戦記#40 @名古屋1

バイウィークが明けてB2の各チームは本格的に後半戦へと突入していきます。西宮ストークスは同じ中地区のファイティングイーグルス名古屋とアウェーで対戦。

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中地区では信州ブレイブウォーリアーズが実質的に1強で、地区優勝とPO進出はほぼ確定。名古屋と西宮で2位を争う格好です。信州との対戦がすべて後半に固まり、6試合も残っている状況を考えると、名古屋には負けられない。とはいえ実力を考えると勝ち越すのはなかな難しい。せめてイーブン。対する名古屋も現在は勝率5割で、ワイルドカード争いを見据えてもこれ以上、星を落とすわけにはいかない。B2で切磋琢磨してきたライバル同士、熱い戦いになりそうです。

ん? B1はオールスターやってるって。知らんがな。裏番組をブッ飛ばせ!

◉迷いの見える名古屋

立ち上がりを一言で表すとドタバタ。西宮はホーキンソンとのポジション争いの中でバーンズが1分足らずで2ファウル。頼むわ。一方の名古屋も新加入のオトゥーレが何でもないパスをファンブル。山本エドワードも積極性が裏目に出て2ファウル。2分経たずにファウルが4回も吹かれ、波乱の幕開けとなります。

そんな中でリズムを掴んだのは西宮。というよりは、名古屋が落ち着かない感じか。チーム全体でオトゥーレを使おうという意識はあるものの、さすがに移籍初戦とあってオトゥーレもまごまごしている。無理もない。ただ、ディフェンスに戻る時にちんたら走ってるのはどうなんだ。西宮が9-2のランを仕掛けて、名古屋はたまらずタイムアウトをコールします。

その後もなんとなく浮き足立っている名古屋。どうしたんだろう。チャージングを取られるわ、シュートはエアボールするわ、ホーキンソンは慣れないポストプレーでトラベリングするわ。西宮もモタモタとしていて、ターンオーバーは多いし、ブラッドのシュートミスも目立つ。スリーが入らないのはお互い様でした。

20-15の西宮5点リードで終わった1Qをどう見るべきか。名古屋が本調子ではないのは明らかだけど、そこに付け込んでリードを広げられない西宮はある意味ではいつも通り。ファウルボーナスのフリースローを決められた分、西宮がちょっとだけリード。どっちもどっちだ。

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◉西宮のミスと名古屋のラン

2Qに入り、西宮の売り出し中の若手、浜高・岸田の2人が引っ張ってリードを保とうとします。うん、いいね。何気に土屋選手も張り切ってました。ところが名古屋のスリーが決まり始めると、3分過ぎには同点。さらに速攻からもう1本山本選手が決めて、名古屋があっさり逆転します。

序盤は名古屋の拙攻が響いて気にならなかったものの、西宮はどうもオフェンスが上手く組み立てられない。速攻は出てるんだけど、それは名古屋のミスのせいだからね。ゴールには近づけるものの、球際で負けてる感じ。こうなるとディフェンスの出足はさらに良くなるわけで、だんだんとセットプレーすら覚束なくなり、パスをカットされては速攻を食らう情けない展開。オフィシャルタイムアウトで顔でも洗って出直してください。

名古屋のリードは7点まで広がりますが、アンスポやボーナスのフリースローを西宮が決めて、前半は3点差で終了します。西宮がフリースローで粘るなんて珍しい。逆転してリードを作った時間帯がそうだったように、名古屋って速い展開の方がいいんじゃないのかな。それはつまりオトゥーレがいない時間でもあったわけだけど。もちろんまだ連係ができていないからで、確認し合いながらやってるために時間がかかってしまう。それに、ブラッドさんの優秀さは差し引いても、守備の力強さはやや物足りない。ハードワーカーが欲しかったんじゃなかったのかい。

◉ボールが回らない西宮

そんなオトゥーレは、後半に入ると一気に存在感を増し始めます。上手く中にスペースを作れるようになり、ゴール近くでボールを持って、楽々とシュートを決めていきます。西宮はスリーを連続で沈めるも連動性がなく、だんだんとボール回しすら停滞してきて、徐々に点差はまた広がっていきます。

名古屋のバックコート陣のディフェンスがよく、ブラッドさんのピックもかわされるのでズレを作れない。ボールが止まる時間が長くなり、24秒バイオレーションを度々犯してしまいます。今日はとにかく道原・谷にボールが渡らない。特に道原選手に対してはコースディレクションして、とにかく利き手の左封じを徹底。バーンズ先生に泣きつくしかないオフェンスが増えて、それだと名古屋を相手にするにはしんどいのでした。

オトゥーレが交代すると、ホーキンソンが連続でスリーを決める名古屋。麗しき役割分担。勘弁してほしい。ハーフコートのオフェンスが機能しない西宮はオールコートプレスなどディフェンスで仕掛けてなんとか活路を見出そうとします。それが奏功したところもあり、差は縮まらないまでも、4Qに望みを繋げる8点差で踏みとどまったと言うべきかな。終盤、ソウ選手に4得点を許したのは痛かった。

名古屋のディフェンダーの出足は確かに鋭いんだけど、毎Qファウルが嵩んでいるように、笛は鳴るんだよね。その強さを上手くいなすような形で、ファウルをもらうなどできればまた変わって来るんだろうけど、どうも受け身になってしまう優等生体質が抜け切らない。

◉ヒートアップした好試合に

4Qはお互いに譲らない点の取り合いとなります。ようやく上位同士の試合らしくなってきたぞ。西宮は久々に登場した内藤選手もいいアタックを見せます。うん、やれることをやっていこう。ところが、1Qの2ファウルからなんとか凌いでいたバーンズがオフェンシブファウルを取られて7分弱を残してファウルアウトに。その前には山本選手もオフェンスファウルを取られており、このあたりから一層お互いに激しさが増してきます。そのせいなのか、名古屋の8秒バックコートバイオレーションの直後に西宮がショットクロックバイオレーション。ちょっとこれは笑った。

バーンズ退場で何が変わったか? 一番変わったのは松崎選手でした。ドライブを連発してファウルドローンやレイアップでチームを引っ張ります。確かにウィング陣のマークが厳しいし運動量も少ないから、自分で攻める判断は正解だと思う。オトゥーレ選手が交代して、リム周りが手薄になったのもちゃんと見てるんだろう。なんか急に変わったからびっくりしてしまった。山本パイセンにやられてばかりじゃいられないと思ったんだろうか。フリースローがもうちょい決まれば言うことなし。

名古屋リードの6点差前後を行ったり来たり。終盤、道原選手のエンドワンで3点差まで追い上げ、ラストポゼッションでスリーが決まれば同点というシーンまで持ち込みましたが、スリーは3本とも外れてゲームセット。悔しいけれど、試合が進むにつれて締まった内容になり、見応えがありました。

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ただ一つ、不満なのは、最後のスリーを放った3人が、谷口・松崎・ブラッドだったこと。ここは谷選手か道原選手が打たないといけな場面なんだよ。異論は認めない。トランジションの中で2人とも打てるシチュエーションはあったはず。もちろんワイドオープンになんてなるわけがない。でも、打たねばならない。勝敗を決する責任を取らないといけないし、それを託される選手は多くはないんだ。2人にはその覚悟が求められている。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。






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