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10.03 @愛媛2|前へ進め

今季開幕戦を見事な勝利をおさめた西宮ストークス。アウェーで貴重な2連勝を飾ることができるでしょうか。と言いつつ、実は興味があったのは愛媛オレンジバイキングスがどのようにカムバックするのかという点だったり。GAME1ではかなり押さえ込まれただけに、何も変えなければ勝ち目はないからね。純粋にどうするのか楽しみ。

前半
1Qは愛媛が幸先のいいスタートを切りました。西宮の激しいプレッシャーに対して、愛媛が用意したアンサーはわりとシンプル。ゴール方向へのカットや直線的なドライブで、とにかく速く強くダイレクトにリングへと向かうこと。オフボールのディフェンスに苦労し、パスすることすらなかなかできなかった中では、トップから一度ウィングに預けて…みたいな悠長なことはやってられない。潔い割り切りだ。GAME1ではインサイドを主戦場としていたステファンもスリーラインの外に出てきて中を空けていました。比較的プレッシャーが少ないので、ボールの逃げ場として攻撃を落ち着かせる役割もあったような。これが奏功した愛媛。

対する西宮も前の試合での立ち上がりの悪さを反省してか、オフェンスではちょっと目先を変えてきました。ハイピックを意識させておいて、愛媛の選手同士の距離が伸びたところでゴール下に選手が飛び込む、みたいな形はバリエーションとして面白かった。

ただ、勝ったのは愛媛のオフェンスの強度。西宮のアグレッシブな守備がことごとくファウルになったこともあり、西宮はあっという間にファウルトラブルに見舞われます。ボーナススローで徐々に開いていく点差。一時は10点近く開き、今日はしんどいなと思ったのでしたが。

1Qの終盤に岸田選手がこの日最初のスリーをきれいに決めると、2Qに入って一気に逆転。36-12とこのQを圧倒して18点の大量リードで前半を終了。早々と試合を決めてしまいました。

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2Q中盤以降は愛媛のステファンの負傷交代などがあり、正直、観ているのが辛いほどだったので省略。一つ付け加えるなら、点差が開いてややオフェンスが雑になったのは要反省。愛媛の苦肉の策である2-3ゾーンに苦しみました。というか、崩す方法はわかっていて、その通りにやれてるんだけど、迷いながら打っているのか決まらない。いやーな感じの中でも迷いがないのが今野翔太という男。スリーを沈めて試合を決めてくれました。

【試合のターニングポイント】
→1Q 0:08|岸田選手のスリーポイントシュート

というわけで、ターニングポイントは前半のどこかにあるわけですが、その答えがこちら。9点差で終わりそうだったところが6点差に。西宮はこれで甦ったし、逆に愛媛にとってはかなり痛かった。最高の滑り出しだったはずだったのに。だからQの終わりってほんとに大事。で、2Qに何が起きたのか?

浜高選手のスリーと4ポイントプレーであっさり逆転。これを11-3のランに繋げると、ゲームの主導権を奪い返します。岸田・浜高がショットを決め、渡邉選手も次々にドライブを成功させます。同点となった後も、19-4の長いランを最後は渡邊選手が4ポイントプレーで締めくくり、大きくリードを奪ったのでした。

改めて観返すと、特別なことをやっているわけではないものの、やはりテンポがいい。ボールを奪うとすぐさま攻撃に転じ、その流れをゴールに繋げています。同じセットをやってはいても、ハンドラーがゴールへ向かうとやっぱり何か起こるよねというシンプルだけど大事なこと。それをやってたのが岸田選手であり渡邊選手だった。どこかでボールが止まっても誰かがカットしてゴール下に滑り込んだりと、オフェンス全体にみなぎるエナジー。全員の意識がゴールへと集中していた感じ。オフェンスリバウンドもみんなでよく頑張ったよ。

ではその原動力となったのはと考えると、やっぱり岸田選手じゃないかと思うわけです。浜高選手も渡邊選手も良かったけれど、素晴らしいボールプッシュによって得点を演出。得点できる選手をタイヤだとすれば、彼らが駆動するエネルギーを供給するエンジン。だからこそターニングポイントに挙げたのは、岸田選手の1Q最後のスリーなわけです。

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というわけでアウェーで開幕2連勝。正直、出来過ぎだよね。立ち上がりのもたつきという課題も認識できたし。とはいえ外国籍選手の揃わない状況に助けられたところも多分にあり、ホーム開幕戦の相手、強大な戦力が揃うFE名古屋先輩との対戦はこうはいかないでしょう。




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