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西宮ストークス観戦記#42 vs熊本1

今節の対戦相手は今季最初で最後の対戦となる熊本ヴォルターズです。昨シーズン、B1昇格まであと一歩だった熊本。今季からPG石川海斗選手が加わり、シーズン前から注目を集めていたものの、ここまでの成績は不本意なものでしょう。広島はおろか好調な香川や愛媛の後塵をも拝して西地区5位。奈良よりも下なんだな。前節からマーカス・ブレイクリーを加えましたが、その気持ちはわかる気がする。

◉タイムアウトからすぐ修正

立ち上がり2分でいきなり0-8。西宮はタイムアウトをコールします。シュートが上手いビッグマンがいると思ったらギャビン・ウェアじゃないか。ディフェンスよりもボールの失い方の問題。オフェンス4回で2回がターンオーバーじゃね。フワッと入ってるんじゃないよ。チカラちゃんに叱られる。

タイムアウトで落ち着いたのか、西宮のアウトサイドシュートが決まり始めて点差は縮まります。スイッチを入れてくれたのはバーンズ先生かな。得意?の「そこで打つのか」スリーが決まると、ぐりぐりドライブで熊本ディフェンスを収縮させていきます。

タイムアウトで締まったのはディフェンス面も。PNRの守り方が曖昧だったところを再確認。スクリーナーDがボールマンをカバーし、ハンドラーをマークしていた選手が戻る時間を稼ぐ。カバーローテーションも良くなった。最初からやれよという話ではあるが。

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熊本の弱点ってハーフコートのオフェンスなのかな(まだ1Qだが)。セットすると今ひとつボールが回らない印象。パスミスも多いよ。石川選手もやっぱり走りたいんだろうな。でもそこは西宮のシュートが決まるから、序盤のようには速攻を出せません。実際、ハリーバックするようになったし。1Qは24-22で西宮が上回りました。だからこそもったいない序盤の失点。

◉熊本のビッグ・ラインアップ

1Q終盤から2Q序盤にかけて、バーンズ先生とブレイクリーの休憩中のイベントとして、土屋vs中西という新旧西宮日本人ビッグマン対決が見られました。これでもかと左ローポストでトキオをいじめるリョウタ。でも、守備ではトキオに案外振り回されている感じもして、トータルすると4勝2敗でリョウタの勝ちといったところでしょうか。面白かった。

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その後、熊本は中西選手を残し、ブレイクリーも戻ってきて、ビッグ・ラインアップになります。ところがこれもあまり機能しているようには見えず。中西とブレイクリーが順番にポストアップしているんじゃもったいない。バーンズが付くと攻められない中西。トキオくん、見てる? まずは腰を落とそうか。石川選手の理不尽スリーくらいしか攻め手がなくなってきた熊本。

対する西宮は引き続きアウトサイド好調で、谷口選手が連続スリーに片足ジャンパーまで。無双。中盤から熊本は2-3ゾーンを敷くのですが、これは崩すのに慣れている西宮。バーンズ先生のラッキースリーまで決まり、9点差に広げてオフィシャルタイムアウト。そこから熊本が6点詰めて、西宮が3点リードして前半終了。

詰められた原因はオフェンスリバウンドで、熊本の外は当たっていないものの(石川除く)、そのリバウンドを拾われました。その意味ではビッグ・ラインアップが機能したのかな。ただ、西宮のシュートが決まれば点差は離れていて、熊本がなんとか付いてきているという風にも見える。

◉試合をコントロール

後半は道原→谷口に代わってスタート。リバウンドをなんとかしたいと思っていそうなフィッシャーHC。立ち上がりに逆転を許しますが、そこから守りで粘って西宮が再逆転。谷&谷口のウィングディフェンスはなかなか強力になってきたぞ。3Qはロースコアの展開でしたが、谷さんの連続スリーで5分強で7点差とまたリードを広げ始めます。ここで突き放せるか。

粘りたい熊本でしたが、岸田選手の果敢なサーカスショットに対してファウルを犯したウェアがファウルトラブルでベンチへ。むしろ差がジリジリと広がります。ウェアのいないインサイドに鋭いドライブからのアシストを見せた谷さんは冷静でした。

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熊本のファウルトラブルにも浸け込んで8点差で3Q終了。順調とは言わないまでも、ここまでは試合運びが巧み。珍しくQの終わり方が素晴らしく、オフェンスリバウンドを谷口選手が掠め取り、バーンズ先生がファウルゲット(FT2本)。6秒残しのインバウンドでは、岸田選手が石川選手に持たせないナイスディフェンス。エアボールとなったそのリバウンドをキャッチしたブラッドさんから、西宮エンドにいた狼教授へのパスはノーカウント。

◉変えない良さ、変わる難しさ

スティールからの速攻でいきなり10点差とした西宮は、バーンズの3本目のスリーで一気に13点差。瀬戸際に立たされた熊本はタイムアウト。鳴り響くRYO THE SKYWALKERにタオルは回る回る。DJ冥利に尽きるぜ。しかし 余りにも早いモメンタムの到来にむしろ焦るよ。

好事魔多しとはいうものの、やっぱりそこから6点連取されて、そう簡単にはいきません。というか簡単に取られ過ぎだろ。けれど、やっぱりラッキーもあって、バーンズのトラベリング臭いのが見逃されたり、谷口選手のラッキーショットがあったり、時間はどんどん流れていきます。ファウルのせいであまり出られていないものの、今日は道原選手も確率がいい。SLOBからのアリウープはなんだそりゃ。

熊本はフリースロー4本連続失敗なども響き、4点差まで追い上げたものの届かず。最終的な点差は6点差でしたが、現時点での差は明らか。西宮にとってはしっかり戦力を機能させて勝ち切った試合であり、熊本にとっては粘ったとはいえ、石川選手以外のオプションが少なく、ブレイクリーを加えた意味があまり感じられず。

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その意味では、切れ味の戻ってきたバーンズ先生がコントローしつつ、道原選手がボールを持ってから短い時間でシュートを決めたりと、安定感のあった西宮とは好対照。やっぱりチームビルディングには時間がかかるし、変えない良さと変わる難しさを思う一戦でした。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。





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