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西宮ストークス観戦記#34 vs福島2

GAME1では本当に久しぶりに快勝した西宮ストークス。自分たちで築いたリードを、追い上げられる場面はありながらも突き離し、内容も伴った勝利で連敗をストップしました。これを再浮上のきっかけとするべく、連勝といきたいところ。昨日のような連動のあるオフェンスを継続できるでしょうか。

◉シュートが好調なのは福島

ところが、前日とは変わってオフェンスが好調なのは福島。ミドルやスリーが次々に決まります。西宮も悪い攻めをしているわけではなく、GAME1からの流れを踏襲するような感じではありますが、いかんせんシュートが決まらない。前の試合では入っていたシュートが入らないので、そりゃ点差も縮まりません。福島ディフェンスがハンドラーのインサイドの侵入に対して、寄せがやや早くなっている感じもする。好き放題ドライブされたので、そこは対策をしてきたということでしょうか。

今日は日本人選手が積極的にシュートを打ってくる福島。スリーが連続で決まり、8-18で西宮のタイムアウト。西宮はシュートの確率が上がらない中、ここからどうするかな。うん、やっぱり岸田選手だった。いつもよりも3分ほど遅い登場は何か意味があったのか。今日も出番が増えそうということで、1Q中盤の膠着状態では様子を見ていたのか。登場するなりアシストを決めるなど5点を詰め、ファウルを稼いでくれたり。頼りになるなあ。1Qはオフェンスリバウンドを頑張った福島が7点リードで終えます。ORは昨日からやられ続けている泣き所。

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◉若手選手がギアチェンジ

2Qに入っても流れは大きくは変わらず。福島がリードしますが、浜高選手が入ってから西宮のオフェンスが駆動し始めます。浜高選手は自分の長所や役割がわかってきたのか、オフェンスになった瞬間加速する。ボールを持ったらどんどんプッシュして、西宮に活力を与えます。ダブルクラッチやらバックチェンジやら、すべてが得点につながるわけではないものの、明らかにムードが変わります。ユーロステップでジャヒード・デービスをかわしかと思えば、ブロックしていないのに(当たってないよね?)相手がレイアップを落とす神通力まで発揮。負けん気とか、そういうのは教えられないからね。

ただ、福島もシュートを落とさず、なかなか差は縮まらない。外国籍の2人が高い位置でスクリーンをセットし、タイミングをずらしながらロールしてローポストへ向かうプレーを多用するのですが、ディナイポジションを取ると裏を取られるし守りにくい。

それでも3点差まで追い上げて、一時は同点に。メンバーを入れ替えつつ、残り3分で12点取ったのは素晴らしかったと思います。ディフェンス時のリバウンドをしっかり押さえられれば展開は変わったはずですが、福島は長いシュートが多くて、リバウンドも長くなりがち。仕方ない部分はあるけれど、シュートを打った選手を含めて、全員で狙いに行っています。

◉インサイドのファウルトラブル

後半開始。外国籍選手のパス交換を主体にしてきた福島のオフェンスは、バーンズ先生のところが必ずミスマッチにとっては守りづらく、ヘルプに行かざるを得ないため、失点が止まらない。ジャヒードがバーンズをかわす→ブラッドがヘルプ→ブレアがフリー。ざっくり言うとそんな感じ。神原選手をはじめスリーが入っているため外を捨てるわけにもいかず。西宮は道原・ブラッドの2メンゲームで対抗。後半も点の取り合いは続きます。

福島のビッグマンが3ファウル。ベンチへ下がると、西宮がインサイドを支配し始めるかと思いきや、そのインサイドのプレーでブラッドさんの肘がオフェンスファウルを取られて3ファウルに。今度は逆に西宮がファウルトラブルに陥ります。それを見てすぐさまブレアを戻す福島。その間、わずか36秒。ここから西宮の耐える時間帯が始まります。

ここで一気に突き離したい福島と、なんとか喰らい付きたい西宮。この時間帯は、道原選手にボールを集めて少ないチャンスを活かそうとしていました。残り3分で岸田・浜高が松崎・道原に変わると、2Qと同じように再び西宮のギアがアップシフト。浜高選手が攻守ともに運動量の豊富な溌剌としたプレーでチームを引っ張ります。大学では才能だけでやれていたことがプロに入ってできなくなり、自分の存在感をどうやって示せばいいのか迷っているようにも見えました。少なくとものこの2試合は吹っ切れたように走りまくっています。行け行けゴーゴージャンプ!(@姫ちゃんのリボン)

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それに応えてテンポを上げる岸田選手。ディフェンスで体を張りながらスリーを2本決めた谷口選手。完全に若手選手がつないだ3Q。3点リードは、福島にとっては誤算だったでしょう。西宮にとっては嬉しい誤算。とはいえ、どちらもシュートは決まっている状況で、どちらに転ぶかまったくわかりません。

◉両ビッグマンのせめぎ合い

4Qもブラッド抜きでスタート。福島は一旦、ブレアを休ませます。勝負所の見極めが難しい。序盤、3Qからの流れを西宮がナイスディフェンスを連発して一気に1点差まで。浜高選手に負けじと岸田選手も速攻から果敢にアタックします。

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いやー、この度胸はすごいね。コーナーまでしっかり走って待機できている浜高くんも偉い。

残り7分でブラッドとブレア、両チームのビッグマンが戻り、さらに緊張感が高まります。相変わらず速い攻めで簡単に得点を狙ってくる福島。村上選手のスピードも脅威。西宮はブレアが4ファウルになったのをいいことに、ブラッドさんに託して、一歩も譲りません。ファウルトラブルが幸いして、スタミナには余裕がありそう。

残り4分を切って5点差。ブラッドさんが戻ってインサイドの優位がなくなった福島はスリーを立て続けに放ちますが、これが決まらず試合を決め切れない。神原選手のワイドオープンが決まらなかったのが痛かったね。残り2分弱で西宮がついに逆転します。4ファウルになって以降は、西宮はブレア狙いを徹底してた。それはブラッドのポストプレーだけじゃなくて、ドライブでも。

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ファウルを抱えるお互いのビッグマンが攻め合い、ポゼッションごとに1点のリードが入れ替わる大熱戦。残り40秒過ぎで道原選手のシュートが外れた時は万事休したかと思いきや、谷さんが粘ってマイボールに。このインバウンドからのプレーで、ブラッドさんがブレアのファウルを誘いながら押し込み逆転。ブレア選手はファウルアウト。しかし、フリースローは外れて1点差のまま福島ボール。手に汗握る。

村上選手のドライビングフローターは外れ、リバウンドを拾ってあとは時間を使うだけ…のはずが、道原→谷のパスがアウトオブバウンズで福島ボールに。いやさすがにこれはちゃぶ台をひっくり返しそうになった。残り15秒、絶体絶命。甦るアスフレ戦の記憶。うなだれる谷さん。ごめんと謝る道原選手。必死に落ち着かせようとするコートサイドの狼教授。

その声が届いたのか、福島のタイムアウト明けのディフェンスは落ち着いていました。ファウルに余裕があったため、残り時間を殺しながら、ボールマンがシュート体勢に入る前にファウルをして相手のチャンスを削っていく。この間、ブラッドさんをベンチに下げていたフィッシャーHCの冷静さ。誰がファウルするかもちゃんと決めていたような節があった。逆に福島はやや仕掛けに時間をかけ過ぎたか。残り2.6秒、中途半端なファウル狙いの無理な体勢で放った福島の最後のシュートは外れ、西宮が1点差を守り切って勝利しました。

結果は薄氷だったけど、内容はとても良かったんじゃないかな。ピリッとしない展開を若手選手が変えて、徐々にシュートの精度を上げ、終盤は相手のファウルトラブルも利用しながら、これしかないというプレーを遂行して勝ち切った。個人的MVPは浜高選手。行け行けゴーゴージャンプ!(2回目)


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。





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