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西宮ストークス観戦記#53 アシストが語るもの❷

引き続き、西宮ストークスにとって「アシスト」とは何なのかを考えます。前回はいわば前提を確認するためのもの。その前提とは、西宮は1試合平均のシュート数が少ないチームであり、攻撃の機会が少ないがゆえに、アシストの持つ意味も相対的に大きくなるというものでした。このことを共有しながら、いよいよアシストについて考えるきっかけとなった、増田林太郎さんがシェアしてくださったデータに関する分析を試みてみます。

そのデータはこちら。各自、ファイルをダウンロードしよう。CSVって何? 大丈夫、エクセルかスプレッドシートで開きます。

このデータはアシストについてまとめたものですが、面白いのはアシストを「した」選手だけではなく、「された」選手もわかること。パスの出し手と受け手のパターン別に、それぞれ何回記録されているかがわかるようになっています。アシストというスタッツの特徴は、パスを出した選手に記録されるものではありながら、パスを受けた方がシュートを決めなければならず、1つの数字に2人の選手が関わっているところ。それゆえにチームによって差が出やすそうな部分ではあります。

西宮ストークスのアシストスクリーンショット 2020-02-28 22.41.16

西宮の順位はこのようになっています。今シーズンのすべてのアシストのパターンが並んでいるので、当然、1回しかないようなものも含まれます(トキオ→バーンズとかね)。なので、あまり少ないものを対象としても意味がないけれど、じゃあどのくらいまでを意味あるものとして扱うべきか?

ここまで45試合を消化しているので、それを基準にすると、5位のパターンまでが1試合に1回は起こると考えてよさそうです。同様に、12位くらいまでが2試合に1回(=1節に1回)ということになります。では、ここからどんなことがわかるでしょう。

◉西宮のアシストパターン

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アシストのパターンで言えば、バーンズ→ブラッドのホットライン。1試合に2本以上、チームの総アシストパターンのほぼ1割を占めています。これは納得。以下、道原→ブラッド、谷→ブラッドと続くように、ブラッドさんのアシストの受け手としての優秀さも際立っています。

これは試合を観ているブースターの感覚とも近いのでは。ドライブした各選手がディフェンスを引きつけ、ゴール下のブラッドに合わせるあのプレーが頭に浮かびます。2位と3位の差からは、道原選手の方がディフェンスを抜き去るのが上手く、ディフェンダーのヘルプを強いていることが読み取れますが、これも観戦時の実感と近いところ。

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また、バーンズ先生のパサーとしての役割にも注目すべきでしょう。ブラッド・谷・道原と、タイプの異なる3選手にアシストを供給。今シーズンはシュート本数を昨シーズンから4本近く減らしているのですが、その分、コートを広く見渡し、オープンの選手を見つけてパスを出しているということなのでしょう。さすが先生。

チームのアシストリーダーであるバーンズ先生ですが、アシスト数そのものは昨シーズンから微減。それでもチームのアシスト総数は微増していて、それは道原・谷・松崎ら主力メンバーが少しずつアシスト数を増やしていることで補われています。あとは岸田選手の加入も大きいはず。

個人的に注目したいのは7位(岸田→谷)。ベンチから同じタイミングで登場する2人によって生まれるシュートが1試合に1本近くあるのは、起用法や組み合わせがいいんだろうな。

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あるいは、道原選手がアシストを受けることが少ないのも興味深い。ブラッドへのアシスト以外は出してとしても目立つパターンはなく、それは彼が自分でコントロールして、自分で決め切る選手であることを裏付けているかのようでもあります。

逆に谷さんがパスの受け手になっていることが多いのは、もちろんキャッチ&シュートが上手いからでもあるけど、それだけオフボールでよく動き回ってパスをもらえる位置にいるということでもあるでしょう。そう考えると、道原選手はもう少しキャッチ&シュートを増やしてもいいかもしれないけれど、どうなんだろうね。

まあ、こんな感じで雑感ならいくらでも出てくるのですど、これだと余りにまとまりがないので、次回は何か結論めいたことを探してみよう。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。



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