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西宮ストークス観戦記#45 @香川1

4連勝中の西宮ストークスは、アウェーで香川と今季初対戦。会場は小豆島だそう。行きたかったなあ。ともあれ、西地区の2位争いを演じる香川は、今季のサプライズチームの一つと言ってもいいのでしょう。ウッドベリーがここ数試合は戦列を離れていますが、今日は出るのかどうか。

◉多彩といえば多彩な攻撃

序盤は香川が少しリード。それほど難しいことはやってきません。ケビン・コッツァーのハイピックを起点にハンドラーがジャンプシュート、という形が多い。これが決まったり決まらなかったり。そこからの展開はあまり見られません。復帰したばかりのウッドベリーもまだ最初は慣らし運転という感じかな。

一方の西宮はいろんな選手がシュートを打ちます。いつもよりテンポがなんとなく早い分、決まらなければ狙い所が絞り切れていなとも言えるし、中盤からシュートが決まるようになると多彩な攻撃のようにも見える。スペインピックも決まってました。

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これがスペインピック。スクリーンをセットしに行ったブラッドさんのマークマンであるコッツァーに、松崎選手がスクリーンをかけて、空いたスペースにブラッドさんがロールする。PGが外国籍選手のCにスクリーンというのがなかなかレア。こんなに上手くいったのはあまり見ないな。

途中出場の岸田・谷・浜高選手もきっちり得点に絡み、土屋選手もナイスブロック。特に浜高選手はナイスなドライブやファウルドローンが光った。香川のブザービーターがなければ100点の立ち上がりで8点リード。岸田選手が出てからは攻撃のテンポが上がり、浜高選手がいることでコートを広く使えるようになった。ブラッドさんのポストプレーが決まってないのが気になるけれど、そのうち入るようになるでしょう(楽観)。

◉得点王が本領発揮

2Qに入ってそろそろウッドベリーがお目覚め。中に外にと当たり始めて5連続得点。そうこなくちゃ。ウッドベリーのギアが上がると他の選手も合わせるために動きが良くなる。香川が3点差に追い上げたところで、バーンズ先生と道原選手に交代します。土屋選手は頑張ってたけど、相手がウッドベリーじゃね。何とか繋ぎとしては最低限の仕事は果たしました。

香川が1点差まで詰めたところから点の取り合いになりますが、一歩リードしたのは西宮。熊本や名古屋との試合でもそうだったように、攻撃の的を絞らせない。これが西宮にとっては理想的な状態。ブラッドさんはコッツァーのディフェンスに手を焼いているものの、そこが頼れないと見るや他の選手がきちんとシュートを決める。目立たないけれどそのエンジンはバーンズ先生。スクリーナーのふりをしてボールマンに近づき、日本人選手にスイッチすればポストアップやアシストで得点に繋げます。ウッドベリーにマークされている時は無理に勝負しないし、なんというかやっぱり駆け引きの上手い選手だなと思う。

オフィシャルタイムアウト時点で西宮が8点リードするものの、得点王が黙っていない。ウッドベリーがまた連続得点で香川も追いすがります。だんだんと西宮vsウッドベリーになってきたぞ。

その後、一時香川が逆転するものの、ブラッドのフリースローミスを谷口選手がナイスなオフェンスリバウンドで繋ぎ、道原選手がきれいにスリーを決め、西宮が再逆転して前半終了。

残念ながら西宮はウッドベリーを一人で守れる選手はいないので、カバーリングで対応しないといけないものの、そうすると形が崩れて空いたところへパスを通される。得点王はアシストも上手い。あと西宮のディフェンスで気になるのは、ハイピックに対してアンダーで守るので、ガードの選手にスリーを打たれやすくなっているところ。香川は確かにシュートがいいチームではないけど、今日の確率なら対応を強いられそう。とはいえ全部は守れないので、どこをどうマネジメントするか。

◉点の取り合いは続くよ

後半は点の取り合い。西宮はブラッドさんがとにかく今日はシュートが決まらない。こんなに決まらないのは初めてというレベル。コッツァー相手にポジションは取れるものの、肝心のシュートがことごとくリングに嫌われる。リリースの瞬タイミングで寄せるのが上手いのかな。それでも道原選手の確率の高いシュートなどで点は入る。ただ、アウェーで点の取り合いはしたくないけど。

香川はウッドベリーを休ませるかのように、他の選手が次々にドライブを仕掛けてはシュートやコッツァーへのアシストに繋げていきます。前半とは印象が変わって積極的。ウッドベリーのいない方のサイドはヘルプも手薄で、リング近くまで一気に持って行かれてしまうので失点が止まらない。

一時、香川がリードを7点に広げますが、西宮も粘ってまた追い付いていきます。ブラッドのシュートは決まっていないものの、コッツァーのファウルは少しずつ嵩んでいて、そこを突きたい西宮。そこはやられたくない香川はポストプレーに対してダブルチームを仕掛けますが、冷静にパスアウトして得点する西宮。お互いの思惑と駆け引きで流れが行ったり来たり。シーソーゲーム。

そんなコッツァーが休むとすぐさまインサイドで得点するブラッド。しかし、インサイドを攻めることを意識しすぎたのかミスが続いた西宮は追いつくことができず、香川が2点リードで4Qへ。ふむ、西宮のウッドベリー対策は特になし。外国籍同士のスクリーンプレーは西宮の泣き所で、速い選手をブラッドは守れず、付いて行っても高い選手にパスされればバーンズでは届かない。無理ゲーだよ。

◉相手を意識してリズムを崩す

アグレッシブさが今日は裏目に出て4ファウルの岸田選手に代わり、4Q序盤に抜擢されたのは浜高選手。早速、コーナースリーをヒットすると、谷さんも続いて西宮がリードを奪い返します。ブラッドさんにファウルが嵩んで不穏な空気が漂いますが、今度はコッツァーが痛恨のファウルで4つ目。ベンチへ下げることを選んだ香川。勝負はまったくわからん。

ここから香川はゾーンを敷いて何とか凌ごうとします。2-3ゾーンを攻めるのは上手い西宮ですが、いつものように崩すことをせず、コッツァーのいないインサイドでブラッド勝負を挑みます。意図はわかるものの、コートは広くならないから狭いものは狭いわけで、むしろリズムを崩してしまった感のある西宮は、思うようにシュートが決まりません。気持ちはわかるけどね。明確なストロングポイントを攻めたいけれど、そこに集中し過ぎてバランスを崩すという。相手を意識し過ぎると、得てしてこういう風になる。過ぎたるは及ばざるが如し。

それでもどうにかこうにか頑張って残り3分で1点差。タイムアウトを取った香川はコッツァーを戻して土壇場へと向かいます。お互いにファウルのできない状況で、インサイドを突いて得点を交換。ポゼッションごとにリードが入れ替わる大接戦は、ウッドベリーという大黒柱がいる香川に軍配。

西宮はオープンのシュートを落とし過ぎだし、簡単な得点を与え過ぎたことが接戦に響きました。ウッドベリーの1on1に対してはついに答えを出せず。谷口選手とかあからさまにディフェンスに集中してなかったもんね。そういう意味では、勝つチャンスは十分にあったものの西宮にとっては負けにふさわしい負け。フリースローもずいぶん落としてるし。勝つ資格のない試合ではありました。


※このnoteは単なるファンの個人的な感想であり、
西宮ストークスとは一切関係のない非公式なものです。


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