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10.10 vsFE名古屋|太陽と埃の中で
まずは答え合わせ。試合の前日に勝手に展開を予想していたので。
明日は西宮ストークスのホーム開幕戦。FE名古屋先輩とのゲームを展望してみよう(なお、いつも通り根拠はない)。アウェーで2連勝、しかも強さを見せつけて上り調子。かつ名古屋は初戦、フィッツジェラルドを欠く。つい3連勝を意識してしまうが、名古屋との試合がそんなに簡単であるはずがない。
— 大迫 力@バスケ (@osako_bbc) October 9, 2020
気になっていた点はだいたいその通りになったというか。
【前半】
バスケットLIVEさんの不具合で2Qからしか観られていません。えらくスタメン変わったなと思ってびっくりしたよ。
開始時点で6点差。ジリジリと名古屋が差を広げていきます。その中心はやはり杉本慶選手。ブラッドのスクリーンを使ってペイントへ侵入し、そのまま得点したり周りを活かしたり。ティルマンがいるのが守りづらいよね。絶対そこはおろそかにできないし。
名古屋の攻撃は基本的に(というかほぼすべて)PGーCのスクリーンから始まりますが、ハンドラーによって少しずつスキルが違うのと、周りにどんな選手を置くかで攻撃の仕方も違いをつけられるのでバリエーションも豊富。それにしてもやられ過ぎというか、出どころはハッキリしてるんだから、もうちょっと対策してくれないかな。後半に期待。
【後半】
ディフェンスの方法が変わるかなと思っていたけどそうでもなかった。だからやられ方が一緒。名古屋の方がイージーに得点していくので点差が詰まり切りません。
西宮の名古屋のスクリーンへの対処は基本的にはファイトオーバーで、ボールマンのディフェンダーがスクリーナーの前を通ってドライブへ付いて行こうとするものですが、頑張ってるけど名古屋クラスの選手になるとやっぱり追い切れない。このへんは外国籍選手が少ない西宮の台所事情がもろに露呈していて、AJがブラッドをカバーして外へ出るのでペイント内がスカスカだ。だったらAJをもうちょっと下げて(ドロップ=愛媛のステファンが西宮に対してやってたやつ)、ペイントを固めてもいいような。ブラッドにミドルはないし。
ただ、どちらかと言うとオフェンスの方が問題。名古屋とまさに好対照で、松崎渡邉道原のガード陣に積極性が感じられない。岸田浜高コンビもこの試合では大人しめ。空気読んでんじゃないよ。セットオフェンスを遂行しようという意識に固執し過ぎているのだろうか。西宮もスクリーンを起点にするのは同じなのですが、使い方が淡白であんまりズレが生まれない。2度3度とスクリーンをセットしてチーム全体で躍動感のあった名古屋とはこちらも好対照でした。
でも、3Q途中だったか、劉選手が入ってからは少しよくなったような。高さで押そうとしたのではなく、明確なスクリーナーを増やして攻撃を動かそうとしたのでしょう。スクリーン起点のプレーにこだわるフィッシャーHCは、愛媛戦でも谷・福田に頑張ってPFというかスクリーナーをやってもらっていて、この役割を重視していることが伝わってきます。
ちなみに劉選手が代わったのは道原選手で、その後、杉本選手に対しては谷選手がマークすることが多くなっていました。水道の蛇口をしっかり締めようぜと。でも、杉本選手じゃなくても横江選手などがしっかりゲームメイクできるのが今年の名古屋の強み。
谷選手のスリーなどで6点差まで追い上げますが、その後のオフェンスの選択が酷かった。本来の狙いではないはずのAJのポストプレーに頼るような形で時間を浪費し、名古屋を追い詰めることができませんでした。あれはHCの指示なんだろうか。外国籍選手に頼りがちな悪い癖が終盤に顔を覗かせて、せっかくの開幕節を落とした西宮。むしろ外国籍選手を上手く活かしていたのは大黒柱になれそうな選手を加えた名古屋の方だったというね。
ところで、この試合は名古屋のフィッツジェラルド選手が出場停止で出られず。GAME2には出てくるでしょうから、そうするとまたフロアバランスが変わって、もしかしたら日本人ガード陣がのびのびとプレーできなくなる可能性はある。スクリーナーとしてはフィッツよりも優秀なブラッドをどのように使うのだろう。その意味ではお互いにとってイレギュラーな状況での試合ではありました。
【試合のターニングポイント】
→2Q 0:10|谷選手のカバーディフェンスの位置
前半最後のディフェンス。終始押され気味だったこのQ、谷選手のスリーでなんとか8点差と1桁点差に。この勢いを後半へ繋げたいところでしたが、松山選手に見事なダウンタウンを沈められ、再び11点差になってしまった。8点差と11点差ってぜんぜん違うよね。
この試合において西宮はなんども10点差前後に追い上げながら、その度に名古屋に得点を許してまた突き離されるというパターンを繰り返していました。負ける時ってこういう感じだよね。捕まえ切れない。その象徴のようなこのシーン。松山選手は同じように10点差の3Q終盤にもスリーを決めていました。この時は劉選手のカバーがちょっと遅れたんだよね。ディフェンスのシステム理解とスピードではどうしても劣る劉選手。西宮もそのリスクを冒していたわけで、それがこういう結果に結び付くのは皮肉なものです。
ところで、谷選手を悪く言うわけではないけれど、この2Q終盤の場面では、松山選手をフリーにするのはまずかったんじゃないか。8点差に追い上げられた名古屋はタイムアウトをコール。前半最後のオフェンスを杉本選手に託すのは目に見えていました。案の定、ハイピックをセットするブラッド。それを読み切ってAJがブリッツから杉本に対してWチームを仕掛けた時には、ナイス!と叫んだものでした。
谷さんはインサイドへ走ったブラッドをカバーしたんだけど、そこはむしろ別の選手に任せてもよかったのでは。インサイドなら他の選手でも間に合うし、AJにハードに守られているから角度的に中にパスは出すのは難しそうだった。ブラッドに渡っても、ファウルすればフリースローを2本とも決められる確率は低い。決めた松山選手を褒めるべきではあるものの、その前の仕掛けが合理的だっただけにもったいなく感じられたのでした。
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