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近況と告知と

久しぶりの記事になります。もう七月の下旬とは。早い。
上半期、結構忙しくしてました。
新喜劇は変わらず書いていましたが、五月から六月にかけて、一ヵ月で三本書くスケジュールになってしまい、しかもそこに別案件の作業もあったり、さらには、そのタイミングで引っ越しまで敢行するという始末。というわけで、いろいろと目処がついた七月上旬は、燃え尽きて灰になってました。
 
ちなみに、一ヵ月で三本って、そんなに大変なの? と思われた方もいるかも。
仕事量のキャパについては人それぞれでしょうが、僕に関しては大変です。一ヵ月に二本担当すると、「今月は仕事したなー」と思ってしまう。
だって、書くだけじゃなくて、技術さん美術さんに発注したり、稽古や本番に立ち会って、台本直したり、という作業もありますから。あと、最近は稽古も深夜が多いしねえ。
 
さて、灰になっている間、何で自分を慰撫していたかというと、ガクテンソクさんです。
ユーチューブで見られる、ガクテンソクさん関連の動画は、ご本人様の公式チャンネルはもとより、それ以外もほぼ全部見たんじゃなかろうか。TVerで見られる番組も全部見たし、奥田さんのnoteも、ほぼ全部読んだんじゃなかろうか。
 
東京進出(転勤?)後、ザ・セカンド優勝でブレイクされたお二人ですが、もちろん大阪時代から存じ上げてはおりました。
僕は基本的に、変化球、ヘタウマ系、パワーで押すタイプの漫才師さんよりは、「台本がちゃんと面白い漫才師さん」が好みでして、ガクテンソクさんは、その代表格みたいなお二人。
あ、でも急いで言っておくと、フースーヤさんは好きです。変化球だけど、なんだろう、最後に感動があるから。
 
で、ガクテンソクさん。
好きな漫才師さんが、大好きな漫才師さんになったのは、やはりザ・セカンドの漫才が素晴らしかったから。芸歴19年目。ネタがとにかく強かった。「よだれぐり」のよじょうさんが甘噛みするシーンがちらっとあったりはしましたが、圧巻の3ステージでした。
 
誰かを笑わせるための原稿をたくさん書いて、疲弊しきった脳が、誰かに笑わせてもらうことを求めた。そこへ、ガクテンソクさんの上質な漫才がすーっと入り込んだ結果、沼ってしまった、ということなんだと思います、このハマりっぷりは。この7月の単独ライブも、現場には行けませんが、配信チケットは買ってあります。楽しみ!
 
キャリアは二十年だが、十四年間は売れなかった、という東野圭吾は、当然のごとく人間を見ている。それは周囲がてのひらを返す瞬間だ。『秘密』がベストセラーになるや、編集者たちが揉み手をして、「東野詣で」をするようになった。
 
これは、東野圭吾著『黒笑小説』(集英社文庫)の解説文からの抜粋。書いたのは奥田英朗さん。
ガクテンソクさんがこの先、周囲がてのひらを返す瞬間を見ることになるのかどうか、それはわかりませんが(というか、それに近いことがあったとは、酒のツマミで話されてましたが)、東野圭吾さんみたいに売れちゃうんじゃなかろうか、と勝手に思ってます。
高品質の小説/漫才をコンスタントに発表していた人が、十数年経ってブレイクする、という構図が似ているなあと。
 
僕は新喜劇作家なので、漫才師さんとお仕事でからむことは、まあ、ありません。なので、これからも、一ファンとして応援していきたいです。
あ、そういえば、いつだったか奥田さんのXに、間寛平師匠とのスリーショットが載ってましたね。という流れで、ちらっと告知。

新喜劇65周年ツアーの、寛平師匠・すっちー座長チームの台本を、私、担当しています。
初日は、8月10日の神奈川公演。で、翌8月11日の埼玉公演には、ネタ出番でガクテンソクさんもご出演されるようです(ホームページの公演詳細によると)。

作家歴も長いし、いい大人なので不躾にお声がけしたりは断じてしませんが、内心はちょっと浮かれてるかもしれません。同じ建物に推しの漫才師さんがいるっちゅうことで。
 

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