2022.8.16日記

1ヶ月に何度か、起きている時間のほぼ全てを眠ることに費やさなくてはならない日がある。今日は、前の日に早く寝たから早起きをして、ソファで本を読んでそのまま寝て、起きて役所に行って帰ってきて本を読んでまた寝た。昼寝という行為が積み重なると、変な夢をみる。それが結構好きで、目を瞑ることが少し楽しみな日であったりもする。

こういう日の夢は、別にすっとするものではなくて、なんだかいつもより湿度が高めの、べたべたまとわりつくような、そんな夢である。
怖い夢が大半なのだけど、夜に見る悪夢みたいに夢から醒めたら呼吸が難しくなるような、胸を叩く音が激しいような夢ではなくて、起きた後ぼんやりした頭であー、変な夢だったなあと振り返る程度の夢である。

1人だけ取り残されていた。

広いライブ会場で好き勝手に自分で椅子を広げて、みな爆音で流れる音楽をバックに本を読んでいた。なんらかのきっかけがあったわけではない。ただなんとなく、その空間での善悪の定義が分からないなと、ぴかぴかと輝いた前方のステージをみてぼんやりと思った。何が善で何が悪か分からない空間で、音楽にノって本を読む彼らの中で私は擬態するしかなかった。

目が覚めてから、そんな人がこの現実世界にもいるのかもしれないなと思い至った。それはとても不安なことで、恐ろしいことだなと欠伸をしながら思った。

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