泥酔

きみがハートの形をしていると思っているそれは、ゴミ置き場に置いていかれる不用品をなぞった形をしていること、きみはなんにも知らなくていいよ、だからゴミ色のハートを送るよ、目を瞑ってね

きみがほしいって、あそこにみえる星をキーホルダーにしてカメラにぶら下げたいって、そういうくらい真剣なくせして、それが下品な言葉で、片付けられちゃうのが悔しいな、悔しいのはそれが事実だからだよ、きみがすきだよ

ふと目を向けたらそこにあるのはさざ波だけで、さざ波ってなんだっけ、くもりの日に、父親と、歩道橋から見たあれだっけ、それとも洗面台を、深く覗いた時のあれだっけ、すきなひとにつくるために、あっためたチョコレートのことだっけ

天国にいるあなたに会いたい。強く渇望する。だから、落とした財布は警察署に届けるし、泣いている子が居たら肩を抱くけどさ、ねえ、それで、天国に行けた時、もしもあなたが居なかったら、わたしはどうすればいいのかな、ねえ、好きだから天国に行ってよ、行けよ、そう思って首を絞める、午前2時になる