大学に行きたい。

自身は女優であり、14歳で初めて舞台に立った。

それは市の弁護士団体が主催しているミュージカルで、ギャラなんて出ないけど、たくさんの有志で成り立っていた団体でした。

知らない大人の中で、歌ったり踊ったりする毎日は最高に刺激的で、やめられない。

1年に1回公演があるのですが、私は2年出演し、その後15歳でアニーという作品に合格したことをきっかけにデビュー。

と、そんな話はどうでもよいのですが、

「大学に行きたい」

を語るには必要なものでして・・・ぽりぽり

まあ15歳でデビューして高校もかなり計算して最低限の出席日数と、成績を取って、卒業。

もちろん大学進学もしました。母子家庭だったのでお金はなかったけれど奨学金(貸与)を借りました。

ただ、入学した大学は幼稚舎からあるお嬢さまが多い女子大だったため、もう相当な強い仲間意識のある中に入って行かなければならないという・・・大学で全く1ミリもワクワクしなかった。

何人か声をかけてくれて仲良くしてくれた子もいたけど、やっぱり3歳、4歳からの関係性にはかなわないですよね。

大学には高校のみんなが行くから行くことにしました。

人と違うのは不安だったし。(役者なんてやってる時点で人と違うんですけど)

そもそも大学って何するところかもわからずに行ったものですから、履修登録という謎な儀式に早くも心が折れました。

自分で時間割作るの?なんか難しい、聞けない、適当でいいか。

結果、自分で借りたお金だし、朝学校行かなくても別に先生怒らないしってことでずっとバイトと芝居していました。

しかも、この年の6月ごろからめちゃくちゃ大きい映画のオーディションに参加しましたが、半年間拘束されるという品だったんですね。

深い夜まで作業するチームの映画で、やりたい役は勝ち取れなかった悔しさばかり残る作品です。

この作品は毎日早朝(4時とか)~深夜まで。帰れないのでホテルに送られまた朝から撮影。それはそれは、学校なんていけませんでした。

もちろん2年生からは奨学金も借りられません。

「借りられないと学校に通えません」

と学務課で言ったら

「奨学金はそういう物じゃありません」

とぴしゃり。そりゃそうです。

致し方なく1年生の3月で辞めることにしました。致し方なくと言いながら、これで芝居ばかりできるしバイトもできる。やったー!って感じでした。

呑気なものです。

過去に戻って声をかけることができるのならば、芸の道ではなく、学びの道に進むよう言ってやりたいです。

続く・・・

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