イカ
※観たサイトをまとめただけ。
イカは生命の根本原理、セントラルドグマを無視しているらしい。
まず、セントラルドグマとは、「DNA(遺伝情報を担う分子)からRNA(触媒機能を担う分子)を経てタンパク質を合成する」という一方向への情報の流れのこと。DNAは生命の設計図の格納場所でしかなく、この情報を転写してタンパク質合成工場へ持っていくのが触媒RNAなんだって。ドグマは教義、根本原理みたい」な意味。
このセントラルドグマの成り立ちについて、「自発的な対称性の破れ」から説明できたらしい。はじめはいろいろな分子が複製における鋳型(設計図)の役割も触媒の役割もしていたが、鋳型のほうが自分の複製を作れるので増えた。そして、鋳型分子は触媒機能を取り戻せず、需要が偏ったことで、残っていた分子は触媒分子に変化していった。そして、原子細胞の分子数が大きくなるとこの自発的な対称性の破れが自然に起こることが理論的に示されたらしい。
とまあ、イカの話に戻ると、セントラルドグマにおけるRNAの編集は、DNA→RNAと転写するときの、DNAが存在する細胞核の中でしか行われていないはずだったが、イカは細胞核どころか、細胞の外、神経細胞から伸びる軸索(電気信号をニューロンに伝達する部位)でRNAの編集を行っていた。これは、核から「脱走」した未成熟なRNAは、辿り着いた細胞の区分で自在に変化し、局所的に高い必要性を持った地域固有のタンパク質を、その場でインスタントに生成しているらしい(丸パクリ)。
これを用いて、遺伝子編集に応用できないかということまで述べている。現在の人工的なゲノム編集としては、「CRISPR/Cas9」というものがあり、狙ったDNA配列をピンポイントで切断、削除、置換、挿入などができる一方で、失敗すると修復できない可能性があるらしい。しかし、イカRNAを応用すれば、不要になったmRNAは素早く分解され、治療ミスが起きても被害が小さくなる。
いやー未来が楽しみですな。
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