カルロス・ゴーン

 カルロス・ゴーンはなぜあんなに話題になっていたのか。昔の自分はビジネスに全く関心がなかったので、フーンくらいに思っていたが、気になったので調べてみた。やはりただのミスター・ビーンではないらしい。

 日産は破綻寸前の1993年にルノーと資本提携して、ルノー副社長だったゴーンを日産の最高執行責任者(COO)にした。
 ゴーンは人や工場をカットしまくってコスト削減を達成した。そして短期的には業績はV字回復。そりゃコストカットすれば利益は増えるし、どうやらトップ交代後にコストカットを行うことは定石中の定石らしい。
 ただ、長期戦略においても、鋼材や部品の調達先を絞って大量発注して値切ってコストカットとか、EV車の時代を見据えて、コモディティ化(日用品や必需品のように機能性や品質、ブランド力など付加価値がなくなって価格での勝負しかできなくなる)が懸念されるガソリン車市場でのシェア拡大に(過剰な販売奨励金などで)注力、EV車事業への転換、脱年功序列などの組織体制改革などは経営方針として正しかったらしい。ルノー・日産・三菱(あれ、いつからいたんすか?)の三社連合は世界販売台数3位まで上り詰めたらしい。

 ゴーンの何がいけなかったのか。それはゴーンの欲深さと他の経営陣の権力闘争のせいっぽい。
 実際ゴーンは自分の役員報酬を過少に有価証券報告書に記載させていたし、会社の金をそこそこ私用に回していた。(逮捕の名目は前者だけど、後者のほうが悪い。)ゴーンのような、強欲だが、それなりの能力をきちんと持っている人間はグローバル社会ではまあまあいるらしい。
 そして権力闘争の仲間割れ。ゴーンは力をもちすぎた。ゴーンの悪行を止められねえ。それにこれまでの日本式の体制をバッサリ変えてくれやがって。イラ。てなことで内部告発されちゃったのかな。
 しかもゴーンを追い出した後にも経営陣で権力闘争をしたせいで、ずるずると経営が悪化して、また暗雲が立ち込めている、と。しかもこの経営陣の権力闘争の構図は昔からずーっとあるものらしい。大変だなあ。今年先輩が2人、日産に就職しちゃったよ。。

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