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6/16~ 最近見たもの聞いたもの

遭遇、再会。

このnoteには以下のコンテンツのネタバレが含まれるかもしれません。


GIFT / 石橋英子×濱口竜介

「悪は存在しない」の兄弟作である、無声映画×生演奏のコンテンツ。
せっかくなら両方見たいと思っていたら機会が訪れたので行った。

開演前、劇場内のどこからか数を数えてる子供の声が聞こえてきた。気がする。なんだったんだろうあれ。
劇場内はまあまあ埋まっていたのでリアル子供の声だったのかもしれない。なんだったんだ。

映画の作りとしては声が一切なく、たまにセリフが字幕で出てくる程度。
石橋さんの生演奏と映像の空気で物語が進んでいくのを眺めていた。
物語を追うという点に関してはセリフってあんまり重要じゃないんだなということが体感できたのがよかった。
作りが良質であれば何を言ってるかなんてわからずとも物語の流れって感じられるんだろうな。実際に人と対面している時だって非言語コミュニケーションがほとんどだっていうし。
海外の映画とか、ときに字幕を追うのに必死になってしまうけれども、セリフの内容はあくまで補助線程度に考えておいた方が楽に見られるのかも。

説明会シーンが特によかった。あそことかまさに言葉より空気を感じさせたいシーンなような気がする。
説明会で言い争い、というか意見を飛ばしているシーンだからもちろんたくさんの言葉が飛び交うんだけれども、作品において重要なのはどちらかというと飛び交う言葉の内容よりも空間における空気の高まりなんだろう。
生演奏によってその高まる空気を感覚的に感じられるのはとても興奮させられる。

「悪は存在しない」と同じ映像素材を使っているんだけど、時系列順を崩したりそもそもカットしている部分などもあるので、それぞれ単体で見たらキャラクターへの印象とか結構変わってくるんじゃないだろうか。
どっちを先に見るかでも変わってくるかもしれない。
高橋のアホっぽい憎めなさとか、こっちだとあまり感じられない。

GIFTの方が、一歩引いた視点で物語を見せられているような感覚もある。
人間一人一人というよりも、群体を見せられているような。個体の輪郭がぼやけている。

映像素材の音声をそのまま流している箇所もいくつかあった。
チェーンソーとか、防災放送とか。
あれもすごく効果的だったような気がするな。
人の声でなく、音とともに物語に入っていく入り口になってくれていたんじゃないだろうか。

ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉

アグネスタキオンが前半でずっとキモい顔しててよかったな。
キモい顔がずっと続いていたからこそ皐月賞(だっけ)の清々しい顔も晴れる。

圧倒的勝者の不在って嫌よな〜。どんなに頑張って一位を取っても「でもあいつが居たら……」になっちゃうし。周りも自分も。

走ってるのを見たら走りたくなる。わかる。俺も走りたいぜ。
久しぶりに俺も走るか。と言いたいところだが、俺は何もなくとも時たま衝動的に全力で走ったりする人間なのであった。
まあいいか、走ります。

お祭りシーンの隠喩っぽいカットの連発、なんかすごくなかったですか?

特訓シーンで引っ張っているタイヤがデカすぎるのが面白かった。

フジキセキの勝負服、おっぱいが出過ぎている。
めちゃくちゃいいシーンなのに、おっぱいが出過ぎているよ。

物語がどんな空気で終わろうが最後にはライブをするウマ娘とかいう特異なコンテンツ。

走る足音がよかったな。あれって馬の足音そのまま使ってるのかな。

ナショナル・シアター・ライブ「ワーニャ」

あーいいもん見た。と思った。

なんか海外で話題になった演劇を映画館で見れるやつ。
チェーホフのワーニャ伯父さんを一人の役者が一人八役?とかでやってるやつ。

キャラクターごとに多少特徴を誇張しているとはいえたくさんの役を一人でやっているので最初のうちは「今誰?」と思いながら見ていたが、進むにつれて見ているこっちの頭の中でそれぞれのキャラクターの輪郭を持っていくような感覚があった。

この一人が立ち位置すら変えずにコロコロと役を変えていく感じ、落語に近いな。
見ている最中に「ピン芸人のコントは大体一役だけなのなんでなんだろう」と思っていたけど、3分だけとかだと観客の頭の中に複数人の輪郭を作り上げるところまで辿り着けないんだろうな。

そもそもの「ワーニャ伯父さん」をドライブ・マイ・カーの劇中劇ぐらいでしか知らなかったんだけど、こんな、なんか、こんな話だったんだ。

どこが一番よかったかといえば最後らへんの酒をゴキュゴキュと飲み干すところかもしれない。
「酒を飲もう」と思った。

映画館を出て、コンビニを探して、酒を買って、コンビニ前の吸い殻がやたらと落ちてる汚い路地で飲み干した。

とりあえず明日も生きるために。

アナザーラウンド

マッツ・ミケルセンなど四人の教師のおじさんが酒を飲む映画。

ワーニャを見て酒を飲んだ翌日にこの映画を見た。
そもそも僕は酒というものが体質に合わないらしく、なんか飲んだら関節が痛くなる。翌日もやや痛い。
この映画も関節が痛い状態で見たので「あーあ、酒なんか飲んでアホだねえ」という気分で見ていた。

前半、「少量のアルコールが入っている状態が人体にとってベストらしい」みたいなことを言い出して酒飲んで授業とかやって生徒ウケが良くなって何もかもうまくいきだす。
教師が酒飲んでるのがバレるというわかりやすい破滅が悠々に想像されるから、どんどん調子づいていくのに見ていてずっと怖い。
生徒にまで勧めるなバカ!

「うわ〜これいつ学校にバレるんだろう」とか思っていたら先に家庭内不和が起こった。え!?
この辺りからうっすら気づき始めたが、この映画はバカ映画ではなかった。

「失敗した後自分の不完全さを認めること
 他者と人生を愛するために」
そうですね。

ラストのダンス良すぎかい。
マッツ・ミケルセンのダンスが良すぎた。
あー、ダンスで終わる映画って好きだ。

さて、生きていきますかね。と思った。
関節が痛かったので酒は飲まなかった。

選択保留飯 / オモコロ

飯が選べるって嬉しいよね〜〜〜。
日本一周していた頃のうち食パンばかり食べていた時期、精神が衰弱しがちだったのは栄養不足の他に「選択の余地がない」ことも原因だったのかもしれないな。

選択の自由ってそれだけで甘美な喜びをもたらしてくれる。
一方で苦痛にもなりえるというのもわかる。
選択というものには責任が伴うからだ。

名家の長男とかに生まれ変わって何もかも他人に決められて自分で選択することなく流されるまま生きていきて〜と思うことがたまにある。
もしそうなったら自由が欲しくてたまらなくなるんだろうなとも毎回思う。

アイドルマスター シャイニーカラーズ 事務的光空記録

ルカちゃんの猫みたいな目はお母さんといっしょなんだねえ。

これ、あと何話やるんですか!?
じっくり書いてもらっていいですよ。
そんなに長く書かないか。一応はづきさんのスピンオフだしな。
いやもうこっちの興味としてはそんな建前捨てて数巻分くらい過去編やってもらってもいいんですけどね。
天井-八雲なみ-七草父のストーリーをしっかり見たいから。

若天井登場!八雲なみ登場!と来てるから次の更新では七草父の顔出ないかな。ここまで来たら全然ありうるよな。
うー、気になるぜ。
間違いなく今一番気になっているコンテンツだ。

シャニマスやってない友人に読ませてみたい。シャニマス全然やってない人が読んでも面白いのかな。
次にくるマンガ大賞はゲームのスピンオフという時点で厳しいような気がするけど、もし上位に入ったらジムシャニからシャニマスに入る層が増えたりとかするんだろうか。