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綾瀬駅

翠色のラインをたどって
冷たい手摺をなぞった

はじめての改札くぐって
蒼色の高架下歩いた

商店街をふらりと巡って
懐かしい空気を纏った

はじめてあなたと出会った時 
同じような風を感じた

この世界は移ろいやすいから
留めておけないものばかり
それでも変わらず灯るヒカリは
いつまでも側にあって離れない

時として人が出会う場所
時として人が別れる場所

誰かにとって要らなくても
誰かにとってだいじなもの
 
時として向かうための場所
時として旅立つための場所

ずっとそこに在り続けてほしい
私にとってあなたは、駅。


「いつから?」「どれくらい?」かなんて
関係あるのかな?
今あなたを想い、祝うキモチは
きっと皆同じだろう?


時として人は出会うだろう 
何にも代わりがないものを

誰かにとって要らなくても
誰かにとってだいじなもの

偶然じゃなくて必然だと
軌跡の出会いに感謝しよう

ずっと歌い続けてほしい
私にとってあなたは…

駅? 液? 知己? 稚気?

指揮? 色? 四季???

私にとって綾瀬は志希!

綾瀬駅 / AiSuu
【CYNHN綾瀬志希さん生誕記念ソング2024】

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https://youtu.be/N5GLZNyTl40?si=zHITIHzI_bxmA43-

6月1日か。前回の更新から丸4ヶ月も空いてしまったか。平素は自作曲のアイディアに思考を巡らせているからか、どうにもこのnoteへの意識が傾かない。何度か記事を書こうと試みるも、着地点が見つからず頓挫しまったことが屡々あった。まぁこの場は行く宛のない独り言、誰に見せつけるでもない日々の忘備録みたいなものだし、義務的にやらなければならないことではないから別段気にしなくてはいいのだけれど。かといってこのまま放置しているのも冷蔵庫の奥の奥で眠っているカビだらけのチーズのように忘れ去られる存在になる気がして。そうなる前に取り出して調理しなければなぁと思い、奥底のチーズを取り出し、ついでに冷蔵庫の整理でもするかというモチベーションでこの文章を書き始めた次第である。

とはいえ、作る料理を決めずにまな板の上にチーズを置いても、包丁を動かしようがない。材料を用意して脳内でレシピをイメージした上で事を始めるのは、音楽も絵画も小説もエッセイも同じである。このままでは埒があかないで、ここ最近特に心が揺れたトピックの引き出しを開けてみる。うん、なんといってもCYNHN(スウィーニー)の綾瀬志希さんの生誕祝いのために曲を作ったことやね。去年に引き続き2度目の制作。シンプルに誰に頼まれたわけでもなく勝手にやっていることなので、これもまたなんの義務的なことではないし、勿論見返りも全くない事なんだけど、CYNHNのメンバーを見ていると不思議と曲のイメージが湧いてきて(他にも好きなアイドルがいるけど、他のアイドルには特に何もしようとは思わない)、これをしっかりと形にしたいし、何より誕生日当日にモノは贈れない、SNS上でコメントだけというのも味気ないので、ならば自分は音楽しかないなと、今年も作ることを決めた。

タイトルは『綾瀬駅』。まずタイトルを先に決めた。綾瀬志希だけに綾瀬駅。決して安直に決めたわけではない。実はかねてから綾瀬駅を題材にした曲を作るプランがあったのだ。というのも足立区綾瀬という場所は、20年来のファンである木村カエラ様の出身地で、自分がカエラさんに曲を作るなら〜とやんやりイメージしていたことがあった。なので今回の制作にそれを膨らませて作ろうとしていたんだけど、歌詞のテーマが『駅で会えなくなってしまった恋人のことを想って待ち続ける』というバラードチックだったので、あくまで今回は生誕祝いの曲であり、趣旨があまりに違いすぎるのは如何なものかと、改めて違ったテーマで『綾瀬駅』を作ることに。

『綾瀬駅』と『綾瀬志希』の公約数ならぬ、公約ワードについて熟考してみる。いや、これはわりと直ぐに思いついたように思う。最大公約ワード、それは【好きな人は好きだ】ということだ。もしもの話、自分が住んでる場所の最寄り駅がある日突然廃止してしまったら、物凄い不便であるし、悲しいだろう。勿論愛着も湧いているだろう。でも、その界隈ではない人や普段その駅に訪れていない人にとっては何のダメージも興味もないことである。僕にとって綾瀬志希さんをはじめとしたCYNHNのメンバーが、もはや最寄り駅に近い存在であると。好きで応援しているグループが突然活動休止したら寂しくて、ひとつの生き甲斐を失った状態に暫く陥るだろう。大きく生活に関わってくる。一方では別のグループが好きだったり、そもそも存在を知らない人にとっては大して興味もない事案であり、何の問題もなく日常生活を送れるだろう。その辺をテーマとして歌詞に落とし込んでみた。

大方書いたところで、どうにもBメロと、大サビ前のDメロ部分がしっくりこない。これはいよいよ、現地に赴くしかない!と、丁度リリックビデオ用の写真撮影もあったので、日曜日の休みに足立区綾瀬へ初上陸してみた。北千住から千代田線に乗って絢瀬駅で降車。どこか懐かしさを感じる商店街。厳密にはこの先の葛飾区亀有へは訪れたことがあるからか、初めての気はしなかった。この青い高架橋?(正式名称なんていうのか調べても分からん)が印象的やな。よし、これを入れてみよう。なるほど、変わっていくものばかりの時代の中で、こうして変わらずに在り続ける街は素晴らしい。それは長年活動を続けて尚も光を放つグループも同じだ。これでいこう。

駅を出てガード下を歩き、東綾瀬公園を抜けて東京武道館へと。東京にある【武道館】といえば、そりゃあもちろん日本武道館なのだが、ここ綾瀬での武道館といえば東京武道館なのだ。テッペンに玉ねぎ、多数有名アーティストのライブが行われたあの場所じゃない方の武道館。もしかしたら東京の人ですら知らない場所かも。だがしかし、僕にとってこの場所こそがある意味聖地であり、ずっと訪れてみたかった念願の場所である。それは『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』のロケ地であり、劇中アイドルChamJamが撮影をした場所。うん、本当にただそれだけの理由。でも、そういうキッカケがないと、わざわざこんな場所には訪れていなかったやろな。感想は…まぁ前衛的なデザインだなぁと。調べてみると、設計は六角鬼丈(隈研吾ちゃうんか。前衛的なデザインはほぼ隈研吾かと思ってた)、「雲海山人」という言葉コンセプトに、日本の情景にある山海の自然観や空の雲のような精神的な風景をひし形のモチーフを使って表現したデザインとなっている、とのこと。なるほど、これは山とか雲だったのか。中に入れないし、写真を撮ってから移動。北綾瀬まで行こうかと思ったが、次の予定が西新井だったので五反田へ行く方が楽と判断し西方面へ。その道中でも橋や標識の写真を撮れたので、とりあえずこんなもんで良いか、やっぱり来てみるもんだなと、安堵した。

とまぁ、歌詞やリリックビデオ作成のロケはこんなところで、歌詞の説明へ。ざっくりいうとAメロは綾瀬駅を訪れて感じたこと、Bメロは変わってしまう世の中に見出した希望の光、サビは1番伝えたいこと。つまりはアイドルと馴染みの駅は出会いも別れもあり、必要な人そうでない人もいる、という共通点があり、僕にとってはどちらもだいじなもの、というメッセージ。Dメロでは、一応生誕ソングなので関連付けたワードを入れてみようかと。せっかくなので、こうアイドルファンとして本質をズバーーーっと突いたものが良いな。新規とか古参とか、いつ好きになったとか関係なく、今このタイミングで好きなら、その気持ちをちゃんと伝えるべきだろう。そこに大きいも小さいもない。というのが今1番言いたいことかもな。そして最後のたたみかけ。自分にとっての「綾瀬」とは果たして駅? いや違うな、液?(身体に流れる水と血液の液体ようなもの?)なのか、知己?(ただの知り合い?)なのか、稚気?(子供のような気持ち?)なのか、はたまた指揮?(自分が行動を起こす上での指針のようなもの?)なのか、色?四季???(カラフルな四季折々の季節のような人?)なのか、色々と思案を巡らせた結果、私にとって「綾瀬」といえばやっぱり「志希」。綾瀬志希以外に他ならぬ!というところに着地したのである。正直わりと感覚的にやっているところもあり(その方が難しく考えすぎなくていい)、全てを解説すするというのは至難の業すぎるので、とにかくはYouTubeでこの曲のリリックビデオを見てもらって、何かを感じてもらえたら幸いです。

最後にこぼれ話。なんとかこの曲を誕生日当日の0時00分にアップすることができ、その夜に志希ちゃんのエールライブをリラックスしながら見てたんやけど、なんとその配信で『お誕生日の制作物で、綾瀬駅のことを歌っている方がいて…』と、僕の動画のことを言ってるではないかー! どうやら少し前まで綾瀬駅の一駅となりの亀有駅界隈に住んでいたようで、芸名と同じ綾瀬つながりで聖地巡礼をする人がいるんじゃないかとヒヤヒヤしていたそうな。X(旧Twitter)に宣伝していいねを貰ってるけど、直接見てくれたかどうかは知らないし、勿論特典会とかで感想を訊くつもりもないんだけど、やっぱり嬉しかった!珍しく視聴者の方からコメントもあったりで、連日時間を割いて作ってよかったなと。3月に入ってからは特に学生時代の同級生が亡くなったり、色々メンタル的にも不安定で、一時は「別に今どうしてもやらなくてもいいだろことだろ」と制作を中止することも検討した。でも中途半端なまま終わらせたくない、休むのは作り終えてからでいいと作業を続け、いい結果で終われたので満足している。なんやかんやその後も活動休止することなくYouTubeアップできているし。今後も微力ながら、誰かの人生に影響を与える作品作りをしていきたいね。引き続き頑張ろう。ではまた。

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