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ようこそカミニティ

 


Welcome To BravesCountry


 日本時間7月15日の午前中、MLBではドラフトの1日目が行われ、我らがアトランタ・ブレーブスは1巡目(全体24番目)でCam Caminiti (Saguaro High School)を指名した。

 Camは元ブレーブスの内野手、Ken Caminitiのいとこであり、Camは「Caminitiという名字を代表できることに興奮している」という喜びのコメントを出した。

 Caminitiはまだ18歳の誕生日を迎えておらず、それでいて最速は98マイル。前評判でも高校生ナンバーワンサウスポーと位置付けられていて、ドラフト候補のランキングでは15位。ブレーブスの指名順位(24番目)で指名できたのは奇跡に近い。これが縁というやつなのか。

 最速は98マイルだが、平均でも95マイルぐらいを簡単に投げることができ、スライダーとカーブも投げられる。先発と考えると変化球はもう少し欲しいところだが、それでも今年は52.2イニングで119奪三振という圧倒的な奪三振能力を見せている。さらにMLB公式サイトによると、今年の3月上旬には脅威の16者連続三振を達成し、打撃面でも活躍を見せているほど運動能力に優れているらしい。

 長い目で見て育て、ゆくゆくはブレーブスの圧倒的なエースとなってほしいと願う。

ブレーブスの補強ポイント

 近年のブレーブスは投手を中心としたドラフトを行っている。1巡目だけを見ても、

2023 Hurston Waldrep (先日メジャーデビュー
2022 Owen Murphy(先日トミージョン手術
2021 Ryan Cusick (トレードでOAKへ
2020 Jared Shuster (トレードでCWSへ

と、4年連続で投手を指名している。それでは5年連続となる2024年も1巡目で投手を指名したのはなぜか。これには2つの理由があると個人的には考えている。

 1つ目は、主力の野手は長期契約で囲い込んでいて、今すぐに補強が必要なポジションが少ないから。今季不調の選手が多いとはいえ、Acuña Jr.、RileyAlbiesHarris II などは長期契約が残っている。
 来年以降、若手が出てきたら嬉しいポジションはショートと、高齢のd'Arnaudの代わりになるようなキャッチャーぐらい。そのショートにはNacho Alvarez Jr.、キャッチャーにもDrake Baldwinというプロスペクトが3Aにいて、やはりどう考えても今年は1巡目を割いてまで野手を獲得しにいく必要性がなかった。

  2つ目は、シンプルに先発陣強化のため。今年のローテはここまで非常に安定しているとはいえ、MortonSaleはもう若くない。さらに、エースのFriedは今年FA、Lópezは前半戦は好投しているものの指標が良くなく、今後の揺り戻しがありそう。そして、Striderは今季全休で、来年以降どこまでパフォーマンスが戻るのか未知数。
 そんな投手陣事情なので、若いスターターの育成は急務だ。ブレーブスのGMであるAlex Anthopoulosも、先発投手を育てることの難しさを語っていた。完成度は高いが17歳と伸びしろがまだまだあり、三振が奪えるタイプのCaminitiは、まさに補強ポイントに合致した存在なのだ。

フリードはどうなるんだい

 話は少し逸れるが、改めて今年のFriedの去就が気になるところだ。2021年WS制覇の立役者でもあり、ここまでチームを支えてきたエース。

 前述した先発陣の課題を考えると、やはりいてほしい存在ではある。だが怪我で昨年はあまり投げられなかったことや、同地区のライバルであるPHI戦での2回続けての炎上、近年のFA市場での先発投手の市場価値の高騰などを見ていると、残留は厳しいかもしれないとも思う。

 奇しくも今回指名したCaminitiは、同じ左ピッチャーで、同じ速いストレートとカーブを武器にするタイプ。このピッチャーを指名するということはもう今オフにはFriedは…と思ってしまったのは、自分だけだろうか。


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