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【マダミス】エンドロールは流れない感想【ネタバレ】

※本記事にはマーダーミステリー「エンドロールは流れない」のネタバレがあります。作品の特性上、一部でも内容を知ってしまうと本作品で遊ぶことができなくなるため、現行・未通過の方は閲覧をご遠慮ください。

【作品紹介】
シナリオ:エンドロールは流れない
制作:さくべえ(https://sakubey.booth.pm/)様

エンドロールは流れない

選べ、悔いのないように。
この一文と共にこちらの作品が発表されたのは、今年1月15日23時。たまたまRTで回ってきたメインビジュアルとこの一文、そして作者さんのお名前に脊髄反射したのは約一時間半後の26日0時25分でした。

Twitterって本当に便利ですよね。過去のトチ狂った自分の言葉を残してくれる。アーメン。

ところで話は変わりますが、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」という小説をご存じでしょうか。SF好きであれば誰もが知っている、アンドロイドを主題にした作品の金字塔、草分け的存在です。うちの膨大な小説の棚の中にももちろん並んでいるし、かの名作SF映画「ブレードランナー」もこの小説が原作となっています。
またいきなり違う話始めたな、という感じでしょうが、言いたいことはただ一つ。そう、私はアンドロイド作品が大好きです!アンドロイド作品が大好きです!
ふう。
残念ながら映画にはアンドロイドそのものを主題とした名作というものが見当たらない(※個人の意見です)のですが、ゲームにはそれを補って余りあるアンドロイド作品の名作があります。
超有名なところでいえばやはり「Detroit Become Human」でしょう。一世を風靡した大傑作です。ちなみに私ももちろんプレイ済み。そして何と言ってもニーアシリーズ!!!「ニーア レプリカント ver.1.22474487139...」および「ニーアオートマタ」は個人的に好きなゲームトップ5に入ります。どちらも当然トロコン済みで、オートマタはDLCのエンディングまで回収しているほどハマりました……。
ちなみにこれを書いているBGMも「遺サレタ場所/斜光」です。
と、いうように、いかにアンドロイド作品が好きか伝わったであろうところで話を戻します。そう、こちらの作品……アンドロイドが主人公なんですね~~~!そりゃ惹かれるよ!!やりたくなるよ!!!そしてなんと、その8日後の1月23日、別のシナリオでご一緒したCalpishさんが「回しますよ」と言ってくれるという僥倖!!!奇跡か?!いや、これは運命。


セッション概要

5/1(月) 20:00~
GM:Calpishさん

カーマイン:アラタさん
スカイ:セト
トパーズ:42Moさん
ミルキー:みょう狐さん
チャコール:Calpishさん

配役の奇跡

前述のとおり、気が狂うほどやりたいと思った8日後になんとGMさんと、同卓してくれるメンバーが見つかるという奇跡。
そしてこれは終わってから改めて感じることなのですが、GMも含めて全員少なくとも一度は同卓した方たちだった、というのが非常に大きかった気がします。Boothにもありますよね。

最後まで見守るGMさんを含め、信頼できる方、仲の良い方、RPが合うと感じる方と遊ぶことを推奨します。

https://booth.pm/ja/items/4478359

まず配役希望の段階で、これ、思いました。
実は最初に「やりたいな」と思ったキャラはミルキーでした。
しかしみょう狐ちゃんはもう何度も卓をご一緒しており、彼女の声がいかに可愛いかと、何より彼女自身のキャラクター性がミルキーと言うキャラにいかに合っているか分かっていたため、ミルキーを選択から除外したのです。
そしてトパーズについても、黄色がイメージカラーという時点で42Moさんを思い浮かべたため除外。
そして冷静に考えて、あのメンバーならスカイは自分が一番合うなと自分で思い、スカイを第一希望にしました。自分のイメージカラー青だし!
「中性的」という単語にも惹かれましたしね。中性的、スキ(^p^)
実際にスカイは白衣を着た中性的な美人という、私のヘキを詰め込んだかのようなキャラだったんですよね。やはりスカイをやる運命だったのだ。
結果……もうね、これ以外なかった。配役最強。天才

HOで号泣事件

事件ですよ!!!!!!!!!!
ハンドアウト読み込みの時点で大号泣した!!!!!!!!!!!こんなことある??!?!??!?!
ちょっといいですか???
実は私、感情の温度は激高いくせにマダミスで泣いたことってなかったんですよ。というのも、常々公言して憚らないようにマダミスたるもの推理が面白くてナンボ、エモより推理派、ロルプより推理派なんですね。
いわゆるエモシと呼ばれるものは、もともと興味がなかったところに野良卓でちょっとイヤな体験をしたため苦手意識が強くなってしまった。
なので議論時間も基本的に推理>ロルプです。ロルプが楽しい人がいるように、私は推理が楽しい。謎を紐解いていく時間が楽しい。
キャラに寄り添う=感情移入するわけではない。あくまでキャラを理解し、キャラを演じる。一歩引いて、あくまでプレイヤーとして、自分が理解(インプット)したプレイヤーキャラクターを演じる(アウトプット)、つまりプレイヤーとプレイヤーキャラクターは基本的に別物である――これが私のスタンスでした。
没入感は別ですよ? 没入感とは、そのキャラを演じているプレイヤー感じることですからね。
と、このようなスタンスのため、マダミスで泣くことがなかったわけです。
うーん、スカイだな!!!笑
――ところが、です。
事前にもらったハンドアウト。
この読み込みでもうボロボロ。ダメだった。泣いた。号泣した。
これは私(プレイヤー)として泣いているのではありませんでした。スカイとして辛くて涙が止まりませんでした。
これって凄いことだと思います。ハンドアウトという、キャラクターの情報を記載した数枚のPDFだけでここまでキャラクターの考え方や想いを伝えてくる。訴えてくる。こんなハンドアウトは初めてでした。
スカイは泣かない、と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはない(と思う)。彼/彼女は泣くという行為に有用性を認めていない、あるいは分かっていないからそうしないだけで、例えばミルキーから教えてもらえば、きっとそれが必要だと思った場面では泣きます。けっこう感情を露わにしてるんですよスカイって。
初めてハンドアウトの時点で号泣するという体験にめちゃくちゃ動揺しながら、同時にスカイと言うキャラクターが愛おしくて愛おしくて仕方なくなり、正直どうなってしまうのか卓が怖かったですね。
無事死にました。ハイ(^p^)

いざ開始

感情の化学反応

まずは今回の卓については、これを話さなければ始まらないでしょう。
そう、化学反応です。
何の化学反応か。
それは本気のロールプレイの、生の感情の、相手を想う気持ちの、そんなものがぶつかった時に、お互いがお互いを高め合うことになって卓に起こる奇跡的な体験現象のことです。勝手にそう呼んでいます。演劇や音楽なんかもそうだと思っています。
勘違いされたくないので断わっておきますが、いつも本気ですよ。そんなの当たり前。
そうなんだけど、稀にあるんですよね。自分が想像もしていなかったレベルでピースがハマって、ワケ分かんないくらいにキャラに、世界に引き摺り込まれることが。これは一人だと無理です。化学反応は一人じゃ起こせない。今回はGMを含め熱量がヤバすぎて、みんながみんなワケわかんないくらいにガチで、それゆえに起きた現象だと思っています。
うまく言えませんが、これはあの場にいないと伝わらないと思うし、とにかくヤバいくらいみんながハマってて、完全にドロないの世界にいたし私はスカイとして生きていたし、未だに引き摺っているということです(語彙力)
伝われ……!!!

スカイというアンドロイド

まずは、私が選んだスカイというアンドロイドについて話しておきます。
たぶん一番誤解されやすいし、実際そういうキャラなんですが……。
ざっとどんなキャラなのかというと、
・頭はいいが他者の気持ちが分からない
・性格が悪いと責められることが多い
・とにかく他のアンドロイドたち――特にミルキーとトパーズにははっきりと嫌われている
嫌われ者であることを自覚している
・自分が話しかけないほうが嬉しいだろうとミルキーに話かけなくなった
・自分がいないほうが話しやすいだろうとその場を離れることがある
・唯一、トパーズの描く絵にだけ温かな感情のようなものを抱いた
・トパーズの絵を見ることだけが今の生きる意味
・トパーズがオイルを盗んでいることを知りながら隠し続けているが、どうしてそんなことをしてしまうか自分でも分からない
・隠蔽していることについて、トパーズから感謝や恩がほしいなどは全くなく、ただのびのびと好きに絵を描いてほしいと思っている
・本当はもっとうまく話がしたい
・トパーズに長生きしてほしいが、そのためには自分の力が必要。だから生きなければならない
・だが自分自身だけのことなら、喜んで犠牲になっていいと思っている
・チャコールがいなくなってはじめて、彼がどれだけ自分を庇っていてくれたか、自分も笑顔にしようとしてくれていたか、不器用なだけだと理解してくれていたか、能天気なのではなく自分のせいで冷えた空気を和ませてくれていたかを理解した
・なのにチャコールに「お前がいなければ」とまで言ってしまった
せめて一言「ありがとう」と言いたかった
こんな感じですね。
そう、他のHOも見たのですが、唯一スカイだけが「生きたい」とは思っていないんですよ。一言も出てこない。ただ「トパーズの絵をまだ見たい」だけなんです。分かります?「まだ」見たい。ただ「まだ」見れるなら見ていたいだけなんです。
他のアンドロイドたちには明確に「生き延びる」「生きたい」「死にたくない」と書かれてあるので、もうここは意図的なんだろうなと。
スカイは本当に頭がよく合理的なので、犠牲は必要、そして犠牲にするのは最も必要でないもの――それは性能的に有能無能の話ではなく、この4体のアンドロイドだけの世界という狭い共同体の中で生きていくにあたり、一番必要でないものだ、と考えると思うのです。そうなると、自ずと自分が犠牲になるのが最適解だと分かるんですよ。
スカイの能力って、実際にエンディングでも言われますが実は一番代替できるんですよね……。機械を操作したり物品を管理したり――こういう能力は、コンピュータに残しておけば他の3人で協力すればなんとかなることなんです。そして頭のいいスカイがそのことに気づいていないはずがない。
なので、ハンドアウトの段階でもう、もしトパーズが自分がいなくても生きていける道が見つかれば、真っ先に犠牲になろうと考えていました。
それがスカイという頭が良くて合理的な、不器用すぎるアンドロイドなのです。
ちなみにスカイは東雲博士がモデルとのこと。私たちのエンディングではそのことは開示されなかったのですが、他のエンディングを見て「やっぱりか……」と天を仰ぎました。
「中性的」とあるだけでどこにも性別が明言されていないので、一応、私は女性をイメージしていましたが、無性でもいいかと思います。

第一~第三議論

HO読み込みのときに考えていた心配は残念ながら的中、オープニングから化学反応が起こり、オープニングの読み合わせから泣いてしまう事態が発生。ティッシュの消費量がやばい
そうして始まった第一議論。
率先してとりあえず時系列をまとめつつ、最後の方に残った倉庫2とEX5を自引きできたのは安心しましたね。これでトパーズを守れる。
ところが……。
トパーズ「スカイは、監視カメラ見て何かわかった?」
カーマイン「何か分かりましたか?」
やめてーーーーーーーー!!!
その話題出さないでーーーーーーーー!!!˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚
どうして……どうして……。
絶対に隠したかったので「完全な復元にはもう少し時間がかかる。少し時間をくれ」と何とか誤魔化す。
知りたいよねトパーズは……。
分かる……でも守るためなんだ……。
そしてこの監視カメラ、スカイにとっては自分のアリバイを証明するものでもあるんですよ……。17時以降で1時間以上アリバイがないのってスカイだけで、この倉庫の監視カメラのデータがまるっとそこのアリバイになるんですよね……。
まあ、だから何って感じで死んでも絶対に出さないつもりだったけどね!
第一会議からお通夜w
そして第二会議。
ここがね、もう……すごかったんです。
まずここで流星群の日記が出てきたので、「おや?」と思いました。もしかして流星群の奇跡が起こせるのでは……?
しかしミルキーの証言によると天気は雨だった模様。ダメか……。
天気によって気分が変わる、雨で残念というミルキー。天気によってどうして気分が変わるんだ?とスカイ。ここらへんのやり取り、ミルキーとスカイらしくて好きです。
そして来ました、魂のぶつかり合い。
ここですね、ガチでした
静かに、スカイとしてガチでした
ミルキーがカーマインを密談に誘い、トパーズと二人きりに。
来た!!!今だ!!!
そっこうで監視カメラのデータをトパーズに共有します。
そして確認したトパーズは開口一番「ごめん……ごめんなさい」
違う!!!そうじゃない!!!謝ってほしくなんてないんだ!!!!!
そういうつもりじゃないんだよ!!!
分かれよ!!!!!!!!!
この件を責めるつもりならとっくに話している、そうじゃない、このことを言わなかったのは(トパーズが絵を描くことが)有用だと判断したからだ!
と告げるも、
「これを言ったら……僕みたいな何の役にも立たないやつ、一番に犠牲になってしかるべきだッ」
と泣きながらトパーズ。
違う……違うんだ……そうじゃないんだ……。
なんとかトパーズの絵には、お前には価値があるんだ、生きていてほしいと伝えたくて言葉を探すも、ミルキーのように気持ちをうまく伝えることができず……。
苦しかった;;ホントに……。言葉出てこないよ……。
スカイ「そういうふうに思うなら……私のために絵を描いてはくれないか?」
トパーズ「ごめん……ごめんなさい。……ありがとう
この「ありがとう」。
これを聞けた瞬間の嬉しさよ。
「ありがとう」と言ってくれたということは、少しは想いが伝わったのだろうか? 自分は生きていていいと思ってくれただろうか? と。
これね~……逆にスカイが庇っていたことを知ったトパーズは余計に「なんで僕なんか庇うの」と苦しむし、庇うことは少なくともトパーズにとって良いことだと思っていたスカイにとっては、これもトパーズを傷つけてしまったのかとショックを受けるしで、マジで地獄でしかなかった……。
この後戻ってきたミルキーとカーマインに、
「なんか雰囲気悪くない?」
「たぶんスカイがまた嫌味なこと言ったんでしょ~!笑」
と言われてダメでした……。
そうなんだよね、どれだけ伝えようとしても結局スカイはスカイでしかなく、何を言っても上手く伝えられないしこう思われてしまう。
これはミルキーは何一つ悪くなくて、悪いのは今までこう思われるような言動を続け、それを改善しようとしなかったスカイが全部悪いんですよ。自業自得。それが分かっているからこそ、スカイはこの一言が辛くて辛くて。これが「傷つく」ということか……。
これはミルキーよくぞ言ってくれたって感じです。
そこですぐに密談に誘って連れ出してくれたあたりもミルキー優しいなって感じで、トパーズとの密談直後のミルキーとの密談ではガチ泣きしてしまってみょう狐ちゃんにはご迷惑をおかけしました……。
スカイとして、唯一涙を流せるミルキーに「それ(涙)はどういうものなんだ? どういう時に流れるものなんだ?」と泣き方を教えてもらいました。今更だけどね。
そして第三議論。
実はここではもう気持ちを決めてました。
というのも、第二議論で流星群の奇跡に関する情報が出揃い、後は空が晴れて流星群が流れるだけの状態だと気づいたからです。
つまり、奇跡は起こせる。奇跡が起こればチャコールも蘇り、東雲博士も生き返(り、自分がいなくてもトパーズは生きていけ)る。
ということで、第三議論の冒頭でみんなに奇跡を信じたい旨を共有しました。
トパーズ「スカイがそんなこと言うなんて珍しいね」
↑この声色がね……気のせいかもしれないけどめちゃくちゃ優しくてね……泣きそうなったよ……つらい。
そうしたらミルキーが見つけてくれた、メインルームの天井の向こうで輝く白い星々――流星群の予兆。
よかった……これで自分が犠牲になればみんな幸せに戻れる。トパーズが絵を描き続けられる――!
そうしてより詳しく、何を祈るのか考えていく中で、
カーマイン「私達は人間に愛される存在になれているのでしょうか?」
私「それは、私には……そうだと答えることはできないな」
トパーズ「そんなことない」
私「トパーズ?」
トパーズ「そんなことないよ……」
ここ、被せるようにトパーズが言ってくれたのマジで泣いた。もうダメだった。素直にありがとうっていえた。……好きだよ。

犠牲を選ぶ

最初にも言いましたが、スカイというキャラが愛おしく愛おしくて仕方がなかったのですが、それと同時に、トパーズ、カーマイン、ミルキー、チャコールみんなが本当に本当に愛おしくて仕方ありませんでした。
しかし、あくまでこの物語は犠牲を選ばなければなりません
犠牲を選ぶ投票先は「カーマイン・スカイ・トパーズ・ミルキー」の4択。
エゲついだろ!!!!!!!!!
と思うけど、そう……あくまでこれは自分で選択する物語。
選べ、悔いのないように。
なので選びます、自分が犠牲になることを。
最も合理的で最も正しい選択を。
まったく迷わなかったので、ここはたぶんすぐに投票を送った気がします。ただ、自投票は1票ということを忘れていて、とりあえず絶対に自分になるよう10票分の理由を書いて送ったぜ!笑
なので予備投票でミルキー最多になった時にはめちゃくちゃ驚きました。嘘だろう? よりによってどうしてミルキー? あれだけみんなのムードメイカーである彼女を壊す理由がない。ありえない。バカげている。
予備投票の結果を受けて最終議論が始まるのですが、もう最初からスカイに投票を集めるよう諭しに入りました。
最初に言ったとおり、

スカイは本当に頭がよく合理的なので、犠牲は必要、そして犠牲にするのは最も必要でないもの――それは性能的に有能無能の話ではなく、この4体のアンドロイドだけの世界という狭い共同体の中で生きていくにあたり、一番必要でないものだ、と考えると思うのです。そうなると、自ずと自分が犠牲になるのが最適解だと分かるんです。

ここに尽きると思うんですよ。
そしてこのタイミングでミルキーが「そういえば監視カメラのデータの復元は終わった?」と聞いてきたので、思い切り自分に塗りに行きます。(復元終わってないという嘘を信じてくれていたミルキーとカーマイン優しすぎるでしょ……)
スカイ「最初から復元は終わっていたよ」
トパーズ「スカイもういいよ」
自分にアリバイがない時間帯、本当は倉庫の監視カメラのデータにスカイの姿が記録されているので自分のアリバイ証明になる。そこを逆に、倉庫にいたと言ったが、その時間は研究室にいた。見せれば私が倉庫にいなかった証明になってしまうから見せられない、という感じにヘイト稼ぎ。
これを受け、カーマインがミルキーに投票したことをCO。
これはちょっと意外だったとともに、カーマインなら万が一投票が全員自投票で再投票になった場合、最終的にはこちらに投票してくれるのではないかとも思いました。
このシナリオ、カーマインーミルキーと、スカイ―トパーズで割と分かれるようになっているため、カーマインはミルキーには絶対入れないだろうと思ってたんですよね。
それなのにミルキーに投票した。ということは、カーマイン彼には、他の誰かを犠牲にする覚悟があると分かります。もうこの時点で、犯人はカーマインって分かってるしね。スカイから見れば罪がないのはカーマインだけ、ということになるから。
ここからのやり取りはもう、録画観てダメです。
全てを文字起こししたいけれど泣くので無理です。
ミルキーは自分の罪をCOするし、トパーズが自虐的で悲痛な叫びを上げる。カーマインさえ自分に価値がないと発言し始める……。
このままじゃダメだと思いました。
みんなが自投票してしまえば同票で再投票。そして再投票になり、もしまた同票になってしまったら? それは絶対に、誰にとってもよくない終わりに向かってしまうから。
ちょっとここでメタ発言なんですが、実は再投票で同票になっても救済=流星群に祈るルートに行くんですよね。
ただこの時はそんなことは分からない。犠牲を選択しなければならないのだと思っていたわけです。
あれだけ辛い思いして選んだのに同票でもいいのかよ! と思ったのですが、考えてみれば「選ばない」という選択をしているんですよね。投票しろ、と言われたのではない。あくまで、「選べ。悔いのないように。」――そう、選べとしか言われていないわけです。なのでここで全員が自投票し、同票で、犠牲を出さないことを選んだのならそれは彼らの選択になる、ということなのでしょう。うーん、上手いし素敵。
とはいえ、この時にそんなことを考える余裕なんてありません……。
最終議論はあまりにみんな熱くなりすぎて、伏せられていたEX2★を強制公開して空の状況を確かめる、ということすら忘れてたもん……。
スカイ的にはいかにトパーズとミルキーに自虐的なことをしゃべらせずに、自分にヘイトを向けさせるか。それだけでした。みんなに、チャコールを含めたみんなに生きてほしい。それだけでした、本当に。
ところが……再投票
投票はみんなが自投票という結果に
そこから始まった再投票前の5分の議論は地獄でした……。
ミルキーが「罪がある人に入れるべきじゃないの?」と、暗に自分(この時点でミルキーのみが明確に自分の罪をCOしていた)を選ぶように言う。
トパーズまで自分の秘密をミルキーとカーマインにCO。
トパーズ「オイルを……くすねて。みんなの寿命を短くしているのは僕だ」
スカイ「それが?」
トパーズ「みんなの寿命を使ってるんだぞッ!」
スカイ「私達がチャコールにしたことと何が違う? それを隠したのは私だ。管理しているのは私だからその罪を問われるべきは私だろう。トパーズには何の罪もない」
トパーズ「違う!違う違う違うッ!」
ここね、トパーズがスカイの言葉を遮るように悲鳴を被せてくるんです……。自分が嫌われ者だと分かっていたのでそれも言ったのに、カーマインもミルキーもみんな「そんなことない」って言ってくれる。
もういい。
ホントに十分だった。
トパーズ「頼むから僕に入れてくれ! もう耐えられない! 耐えられないんだよ……」
スカイ「どうして私が監視カメラを隠したと思う?」
トパーズ「隠されていることが……その優しさが耐えられなかった! もうやめてくれ。もうたくさんだ」
ボロボロ泣いているトパーズ。本当に、ここはもう私、スカイも耐えられませんでした。そうか、やはり慣れない優しさなど、誰かを傷つけてしまうだけだったのだな。
トパーズのこの苦しみも自分に投票させるように使いました。ほら見ただろう?こうして(スカイは)誰かを傷つけることしかできない奴なのだ、と。
ひどいですよね。そういう奴です。
そしたら……カーマイン……。
カーマイン「いいえ、みなさん私に入れてください」
え……?!
カーマイン「みなさん、生きたいと思っているのでしょう? 私は……もう疲れてしまって」
冷静なはずのカーマインですらこんなことを言い出して、トパーズは泣きながら僕に入れてくれと懇願するし、本当に、本当に、地獄でした。
この時点で残り20秒。
私はカーマインに「依頼」をします。
スカイ「カーマイン、頼みがある。私に入れてくれ。理由は、トパーズを庇うためにオイルの減少を隠蔽していた」
恐らくカーマインなら、こう言えば入れてくれるだろうと思いました。彼にとってミルキーもトパーズも、そしてチャコールもとても大事な存在。そしてきっと、こういう場面で唯一、他者を犠牲にする強く冷静な決断ができる存在。
そう信じて。
終了の音が鳴るまで、トパーズがずっと「嫌だ、ダメだ」と泣いているのが本当に辛かった。早く部品にしてほしかった。
そして再投票。
結果は、スカイを犠牲にする

よかった。本当に。
心の底からほっとしたのと同時に、やはり心のどこかでこの結果を悲しく思う私もいて、この時の心情は饒舌に尽くしがたいものがありました。

〇〇を選ぶ

未來を選ぶ――。
通過済みの人はもう分かっていると思いますが、犠牲を選ぶ=前に進むことを選んだ後、4人はメインルームに移動します。
そして見るのです。
光の洪水のような流星群を。――奇跡を。
GM「今から問います。スカイ、今からあなたはしたいことがありますか?」
祈りました。
流星群の下で、チャコールの心臓を掲げて。
ミルキー「見守ります」
カーマイン「奇跡を信じます」
トパーズ「スカイの隣に……立ちます」

ねえもうみんな好き…………
ここボロボロに泣いてました。終始泣いてたんですが、ここは特にひどかったな。鼻かむ音あちこちで入っててすみません。
もしかして一緒に生き残れるかもしれない……?
一人で死ななくてもいいかもしれない……?
全員幸せな未来があるかもしれない……?
現金な話ですよね。
あれだけ最初から犠牲になるつもりでいたのに、いざ一緒に生きられるかもしれない可能性がみえるとそれに縋りたくなってしまう……。
過去通信フェーズは、2度目の祈りを主張する私に対し、カーマインが冷静に「それだとチャコールがどうなるか分からない」と気づかせてくれ、「じゃあ何を変えればいいのか?」ではミルキーが「自分がどうして起きてしまったのか。何かがぶつかったのでは?」となり、「じゃあ何がぶつかったのか?」でトパーズが天使像に気付き、スカイが黒いワイヤーに気付くという完全な連携プレーで、天使像を移動させるという未来を選びました。
チャコールがね、信じようって言ってくれるんですよ。
過去のチャコールは人間を信じている。
対してこちら――特に私は、像をどかして予期せぬ形で起こされることがなくなったとして、本当に人間が来てくれるのか、再び目覚めることができるのか信じられなかった。
それを、チャコールが人間を信じようと。
トパーズが、ミルキーが、カーマインが、信じられなくなってしまったチャコールの分まで信じようと。
信じるしかないよね。
本当はここで、画面越しのチャコールに「ありがとう」と声をかけるか迷いました。

・なのにチャコールに「お前がいなければ」とまで言ってしまった
せめて一言「ありがとう」と言いたかった

これです。しかしあくまで画面の向こうにいるのは過去のチャコール。私がありがとうと伝えたかった相手ではない。
ここはただ、過去の彼を信じることに留めておきました。

エンディング

そうして私たちがたどり着いたのは、「幸せな子供たち」。
どのエンディングが正しいとか、良いとか悪いとか、そういうのは一切なく、ただ私たちがたどり着いたエンディングでは、本当にエンドロールは流れないものでした
なぜなら、そう、私たちの「この物語にエンドロールは、必要な」かったから
唯一、このエンディングのみこの一文が違うのは、本当に鳥肌モノでした。
このエンディングでは、GMとプレイヤーが演じた登場人物以外は(モブを除いて)登場しません。名前も、それまで5人が演じていたアンドロイドたちの名前のままです。
その5人の登場人物たちが、そのまま、まだ物語を続けている。
だからエンドロールなんて必要ない

そういうことなのだと私は思いました。
そして最後には、未来でずっと言えなかった「ありがとう」を、ちゃんとチャコールに伝えることができました。本当にありがとう。

そしてもう一つ。「ヒトを愛するアンドロイド」というエンディングのPDF名がめちゃくちゃ上手いなと思わず唸りました。
「END_Re_Pray」=再度の(Re)祈り(Pray)=リプレイ。2度祈り、そしてチャコールからのメッセージがリプレイ(Replay)される世界……
いや~~~上手すぎる!!!!!!!

更にいうと、一番つらい……暗いエンディングでのみ、舞台の幕が下りるのもぐっときました。そうだよね、と。
でもそのエンディングのみ、最後に優しい言葉が添えられてるのもイイ。
本当にどのエンディングも練られていて優しくて、心から救われました。

総括

本当に、本当に、素晴らしい作品でした。
そしてこんな体験をさせてくれた同卓の4人のみなさんに、心からありがとうと言わせてください。
このメンバーでなかったら、このタイミングでなかったら、きっとこんな物語を紡ぐことはできなかったと思います。
一度リスケになった時、「せっかく集まったのだから、急がずこのメンバーでやりましょう」と言ってくれたGMのカルピスさん、本当にありがとうございました。卓中、泣きすぎてご迷惑おかけしました;;GMが、チャコールがカルピスさんで本当によかったです。
カーマインのアラタさん。出会ったあのシナリオであの配役で、今度はこんな物語を一緒に紡げるとは思いませんでした。ある意味、今回の2人の関係は同種だったのかなと思いますwカーマインがアラタさんでよかった……安心して最後の票を任せることができた。
ミルキーのみょう狐ちゃん。ドロないの話になったときに真っ先に拉致ってごめんねwでもミルキーはみょう狐ちゃん以外ありえなかったし、こんな物語を、苦痛を一緒に味わえてホントに幸せ♡苦手な奴のはずなのに優しく接してくれて、「どうせ嫌っているだろう」に「そんなことない!」って即答してくれたの泣いたよ。また遊ぼうね!
そしてトパーズ、42Moさん。PL同士では初めましてだったのに、思い切りぶつけてくれて、ぶつけさせてくれてありがとうございました。スカイ的にトパーズ(の絵)だけが今の生きる意味で、でもそれを伝える気も、伝える方法も分からないコミュ障なので、逆に傷つけてしまっていたり、本当にトパーズの言動に一喜一憂させられました;;圧倒されそうになったけど、それがスカイとトパーズの関係そのものだと思っていて、おかげさまで最初から最後までスカイとして生きることができた気がします。感謝!

ということで、マダミス感想で初めての10000字超えとなりました笑
4月頭からの卓修羅のトリがこの作品で本当によかった……。
いつか落ち着いたらGMやりたいなと思うけど、まあ泣きまくって進行不能になって無理ですね。善処します。

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