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“ジャイアントシノサウロプテリクス” -シノサウロプテリクスは幼体か

シノサウロプテリクスは一般的に小型の恐竜として知られています。調べれば多くの図鑑やサイトで「最大でも1.3m」の記述が見られることでしょう。


しかし、その認識を覆す存在がいます。

“ジャイアントシノサウロプテリクス”

ジャイアントシノサウロプテリクスです。
全長3.8m。左下の表示を見ればわかるように、実際に「最大のシノサウロプテリクス」としてギネス記録となっています。

一般的なシノサウロプテリクス

いつも目にするあのシノサウロプテリクスは幼体に過ぎなかったのでしょうか?

ここで一部の読者は思ったでしょう。「シノサウロプテリクスは体内から卵が報告されていて、既知の標本が成体であることは疑いようがないのではないか」と。
イタリアの古脊椎動物学者アンドレア・カウは(カウ先生が毎回のように出てくる当note)ブログで興味深い記述をしています。骨格は幼体の特徴を示し、卵は骨盤から離れた腹部に存在している。故に、丸呑みされたものではないか、と。

また、同ページの最後に、危険な推測としながらもこのような記述があります。
「フアシアグナトゥス・シノカリオプテリクス・ディロンはプロケラトサウルス科の成長途中の姿か?」

フアシアグナトゥスとシノカリオプテリクスはかつてシノサウロプテリクスと近縁とされていました。奇しくも、“ジャイアントシノサウロプテリクス”もプロケラトサウルス科と類似しており、シノサウロプテリクスの産出層は大型プロケラトサウルス科ユティランヌスと同じです。
当note筆者は、この考えを発展させ、シノサウロプテリクスはユティランヌスの幼体である可能性があると考えています。

(参考)


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