『虐殺』

もしもし、そこの綿帽子。

おれを焼いちゃあくれないか。

生憎さ、銀貨二枚とホーロー瓶しか持ってないが、

アザラシと、こいつで一杯やってくれ。

――休みの夜の、気晴らしさ。





煮るのはいやだ、焼いてくれ。

煮るのはいやだ、焼いてくれ。

だいじに残さず、捨ててくれ。

そっくりそのまま、捨ててくれ。

綿帽子。

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