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建築家の取扱説明書が欲しい。

4人目に会った建築家さんは、雑誌で見つけた「外国っぽくてかっこいい!」と一目惚れした方。ただ気になるのは、

・有名な建築家さんだと設計料が高いのでは?
・僕らの話なんか聞いてくれるのかな?
・訳ありありな土地だけど仕事受けてくれる?(擁壁、旗竿、階段、43条但し書き)

という3点。

まずは会ってみないと分からないので、早速アポを入れてお会いすることに。今回も大量のイメージ写真を用意してどんな反応なのかを心配していると、

「ああ、いいねー」

「これかっこいいねー」

「こんなのしたいねー」

などなど好感触で相性バッチリな予感。この土地の複雑さ(またどこかで説明します)、予算のなさも含め、施主の希望に寄り添ってくれるということで、正式に設計を依頼することにしました。

最初のデザイン提案は、契約後でないと出せないといのが少し心配だったけど、直感を信じてハンコを押し、それから待つこと3ヶ月。人生初めて提案される住宅プランにドキドキしながら2回目の打ち合わせへ。

出てきたプランは3つ。

基本の形は2つの箱型空間があって、その真ん中に大きな階段がドーンとある設計。屋上があるとか、部屋の形が少し違ったりという感じでの3案で、いかにもデザイン住宅らしい雰囲気。(topの写真がそれです)

でも、なんか自分たちらしくない。

ただ、これは最初のプランなので詰めていけば理想の家になるだろうと考え、何が違和感を考えるためにも自宅に持ち帰り冷静に検討してみることに。

なにか自分たちと違うかな?と思った点は、

・住みやすい家というより作品のよう。(住宅に自分たちを合わせる感じ)
・イメージ的になんか身の丈にあってない(ハイブランドを着ている感じ)
・贅沢なスペースが多く、リビングは狭い(巨大な階段、大きな水盤など)
・何よりもここに暮らしている自分たちが想像できない(これ重要)

この違和感が少しでも無くなるように、なんとなく自分たちで考えた変更案を携えて3回目の打ち合わせへ。

ここがまずかったのかも?

まずは3パターンのプランから一番近いと思うものを選び、自分たちなりに考えた変更プランを説明。キャッチボールのように話し合いながら柔軟に対応していきたいと思っていた打ち合わせが、だんだんと建築家さんの顔色も変わり、口調も厳しくなって少しずつ険悪な雰囲気に・・・・

まず引っかかったのが、土地の境界線などの考え方の違い。
細かい話はややこしいので簡単にいうと、役所はOKを出してるし、近隣の方からも建築について合意ももらっているけれど、将来的に何か問題があって裁判などになると怖いというので、ここをクリアしないと進めたくないと。

あと建築プランも勝手に僕たちが考えたのもよくなかったのかも?

最初は一緒に話し合いながらプランづくりもOKと言ってたけど、基本的には「ほとんどの施主は、少しの変更はあっても基本最初のプランのまま」だというのを今さら言われてしまい、

最初の打ち合わせと話が違う・・・・・。

ここで感情的になっては話が前に進まないので、今のお互いの考え方を冷静に確認していると、どんどん感情が昂りヒートアップしていき、完全に先生を怒らせた模様。

「このままでは前に進まない、どうしよう・・・」と思いつつ帰宅すると、メールで「信頼関係も崩れたので契約はなし!」という連絡がきた。遅かれ早かれそうなるかと思っていたので、僕もどう断ろうかと悩んでいたからよかったけど、時間と貴重な○○万円が飛んでいってしまった・・・・・。(高い勉強代だったと諦めることに)

今回のことで分かったのは、建築家さんに依頼する方は、

・建築家に基本全てお任せできる人
(惚れ込んでいるので当たり前なのかも)

・多少の不便も許せる方
(その空間に住む満足感や、建築家の理念を理解することが必要)

というのが基本的な考え方だと思います。

まぁ、今回の失敗は僕の勉強不足と想像力が足りなかったのが原因です。
建築に関するいろんな本を読んで分かったつもりでしたが、甘かった。

ただ本音としては取扱説明書のように、最初に大きく赤い文字で注意書きもしてほしいもんです。

さぁ困ったことに建築家探しは一旦リセット。
ただ土地のローンと現在の家賃のダブルの支払いは続いてます。(これ結構きつい)落ち込んでばかりいてもしょうがないので、新たな発想で再チャレンジです。

次回、第5の建築家現る。

ちょっと愚痴っぽい話になったので、次回はもうすこしポジティブに。

#家を建てる #住宅設計 #家づくり


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