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オンリーワンなドラフト1位 椋木投手のプロ初勝利

みなさんこんにちは。いっちです。
久しぶりの更新になります。

今回は今日の試合でプロ初登板にして初勝利をあげた椋木蓮投手について、現地で見た感想を書いていこうと思います。


椋木投手について

東北福祉大学のエースとして注目を集め、オリックスからドラフトで一位指名を受け入団します。先発も中継ぎもこなせる即戦力投手として本人も「100勝100ホールド」を目標に掲げていました。ルーキーイヤーの今季はキャンプで左脇腹を故障し、対外試合の初登板は5月になりました。当初はプロの壁にぶつかるも、一軍登板の一週間前になる6月29日には二軍で6回0失点の好投を見せるなど着実にステップアップし、一軍昇格の切符を手にしました。

椋木投手の登板を控えたチームは二夜連続で延長戦の末に敗戦するなど、重い雰囲気の中でプロ初登板を迎えることになりましたが椋木投手は6回で94球を投げ7奪三振、2四球、2安打で0失点に抑える好投を見せ、見事プロ初勝利を飾ることができました。

Aクラスを争う西武に同一カードで三連敗となれば、順位争いから大幅に後退してしまうというプレッシャーのかかる中でこのピッチングをできたということは、椋木投手にとっても、チームにとってもただの1勝ではなく、それ以上に価値のあるものになったと思います。椋木投手にはこれ以上ない自信になったと思いますし、チームにとっても(先発はほぼ若手ですが)若い投手がまた出てきたことで勢いがつく勝ち方ができたと言えるでしょう。

現地で見た感想

登板の二日前に椋木投手が先発で登板するという報道を聞き、この目でどんな投手か見たくなったので急遽チケットを取って見に行ってきました。

実際に椋木投手を見た感想は「フォームが非常に特異的というか、柔らかい」というところです

椋木蓮(179cm/83kg)
今井達也(180cm/70kg)

相手の先発で、椋木投手と身長がほぼ同じである今井投手と比較すると分かりやすいと思いますが、股関節と肩関節が非常に柔らかく、マウンドからかなり打者寄りの低い位置でリリースしている、変則派のようなフォームであることがわかります。
マウンドからホームベースまでは18.44mであることはよく知られていますが、同じボールを投げるなら少しでも打者に近いところから投げた方が有効であることも明白です。しかしそのためには体の関節が柔軟であることや、低い姿勢でもボールに力を伝えられる筋力など、様々な要素が求められるのでこの投げ方ができる投手は多くありません。
そしてこのフォームから最速154km/hのストレートに多彩な変化球を制球良く扱うことのできる椋木投手は他に類を見ない、オンリーワンな投手であると言えるでしょう。これこそ、オリックスが彼を一位で指名した理由なんだと改めて実感しました。
実際にオリックスの投手陣でこのようなタイプの投手は他にいないと思うので、先発にしてもリリーフにしても他の投手とは重ならない、貴重な存在だと言えるでしょう。
下に私が撮影した椋木選手のフォームのスロー映像も用意していますので、そちらも合わせてご覧ください。


今後への展望

今年はキャンプで故障離脱してしまったこともあり、コンディション管理や体づくりがしやすい先発をメインとする起用が続くでしょう。しかしストレートでも変化球でも空振りが奪える投球スタイルはリリーフ適性も高く、ファンからも待望されている平野投手の次のクローザーに抜擢されても不思議ではないと私は思いました。それこそ、本人が目標に掲げる「100勝100ホールド」を達成できる、ユーティリティな投手にだってなれるかもしれません。
活躍の場がどこになるかはさておき、選手としての理想像は利き腕の違いはあれど阪神タイガースで中継ぎ投手として活躍している岩崎優投手に近いなと感じました。

岩崎優(185cm/88kg)

この2枚の写真から分かると思いますが、岩崎投手も股関節の柔軟性が非常に高く、リリースポイントが打者寄りの低いところになっているなど、独特なフォームの面で椋木投手と近いものがあるなと感じました。特に岩崎投手のストレートは140km/h前後でも空振りを奪えるいわば魔球で、東京オリンピックでは中盤以降の重要な場面で登板し活躍しました。彼は今でこそ阪神のクローザーですが、昨年まではセットアッパー、その前は先発もこなすなど、多彩な場面で活躍してきたところも重なるところがあります。

椋木投手も岩崎投手のように、オンリーワンたる武器を磨き、今後のプロ野球で活躍できる選手になって欲しいと心から願います。

この投稿は以上になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

同じ背番号15を背負った、佐藤達也広報とのツーショットで〆

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