見出し画像

2つの外生的パワー ―内生変数と外生変数5―

商売をして経済成長をするのは構わない、だが、犯罪という商売を成り立たせるわけにはいかない。

そこで、膨張する内生的パワー抑える役割として

外生的パワー

が存在します。

この外生的パワーには大きく分けて2種類があります。

一つは法律・制度・行政執行です。
これは法律により、その犯罪が行われるのを防ぎ、その犯罪が行われたら取り締まること、という「直接的にパン生地Aの形を整える」作業です。

例えば、生地Aは上から見るとまん丸ですが、これを理想の形状である四角形に整えるとします。
その際、事前に用意されていた四角の型枠が

法律や制度

となります。

法と制度で型枠が作られ、内生変数はその型枠に沿って変形します

もし型枠を超えて四角形から溢れたりする場合、それを型枠の形状に整え、はみ出した部分を除去するのが、

行政執行(逮捕など)

になります。

はみ出したら除去されます

上記が

”権力行使”を行って”パン生地を四角くする”という外生的パワー

となります。

もう一つは貨幣供給で生地の形をコントロールする手段です。
いつも生地が四角形に膨れ上がればいいのですが、角bの膨らむ力が強すぎて、これから枠からはみ出る可能性があるとします。
その場合、角bから生地を取り除き、膨らみを抑制しようとする必要があるでしょう。
この角bから少し生地を頂くことを貨幣で表現すると、それは

徴税

と言います。

はみ出す前に抑制します。これが徴税です。

また、角dがどうしても膨らみが悪い、という場合があるかもしれません。
その場合、角dに生地を新たに補給する必要があるでしょう。

これが政府による政府支出です。

更には、枠に対して生地が多すぎるのでこれを適正な量になるように生地を減らしたり、或いは枠に対して生地が少なすぎるので、これを適正な量になるように増やしたりする必要が出ても来るでしょう。

政府や日銀は市場の貨幣を増やしたり減らしたりできます

このように、生地を貨幣、枠を市場と考え、
市場における

需要の外部

から、

貨幣の供給

増減させること。

これを

外生的貨幣供給論

と言います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?