見出し画像

6億越えのお金持ちから学んだこと。

自分のお金に対する価値観は歳を重ねるごとに変わっている。

自分のお金にまつわる遍歴

学生の時の自分は若さ故、とにかくお金待ちや社会的な成功というものに憧れていた。
お金持ちになるにはまずお金のことについてもっと賢くならないとと思った自分は、お金に関する書籍を読み漁りマネーリテラシー(金融的教養)を身につけることに尽力した。

色々な書籍を読んだ結果、後天的にお金待ちになるには
・事業家や経営者
・投資家

この2パターンになるしかないことを知った。

大学へ進学することも考えていなかったので、とりあえず18になってお金を稼ぐようになったら投資を始めようと思い至った自分。
そのためには種銭(投資に回せる余裕資金)が必要だ。
だから大手で安定感のある企業へ就職する道を選んだ。
就職してからは手取りの内5〜6割は貯蓄や投資は回し続けた
だけど会社の収入だけでは限りがある。 

「もっと早くお金持ちになってとっとと会社などに縛られた生活から抜け出したい。」

そう思った自分は収入を上げようと兼業で副業にも手を出した。
副業は完全に独学でやっていたので月収3桁万円越えとかまでは行けなかったものの、成果を上がることはできた。(成果抜きしても経験的にもやったよかったと思う)

22とかの時には資産500〜600万までは増やすことができた。
当初の自分はこのまま着実に資産を増やして最低5,000万円までは資産を増やすつもりでいた。
その後は会社を辞めて悠々自適にのんびり暮らそうと思っていたからだ。

23歳のときリアル億万長者に出会う

23歳ぐらいの時に自分のお金に対する考え方や人生観を考え直すきっかけを与えてくれた人に出会う。
その人は自分の働いている職場に派遣として雇われたふたつ年上の人(当時24歳)。

彼は2017年ごろの第一次仮想通貨ブームよりも前からビットコインなどの類の仮想通貨に目をつけてた先見の明がある人だった。
2017年の仮想通貨バブルの恩恵を全面に受けた結果、含み益を含めると総資産が約6億円以上になってるという正真正銘のお金持ちだったのだ。

自分も仮想通貨含めた投資全般については一般的知識があった。
だから、その人のお金持ちに至るまでの過程(どのくらいの時期にどの銘柄にどれくらい投資をしたかなど)を聞けばその話が嘘ではないことはわかったのだ。

たった2つしか年が違わないのにもう6億円も持ってる?自分はどうやったってその歳で億越えにすらなれそうにないのに。この人はすごい、すごいぞ…!

自分は彼に驚きと羨望、尊敬の念を抱いた。 

自分はその人に色々聞いた。
お金の話や人生の考え方や価値観の話。
どうしてそこまでお金を持っているのに派遣として働いているか?ということに至るまで。
(家族などの込み入った事情があって仕方がなく働いているという状態らしかった。)

その人は以前に記事でも紹介した岡田斗司夫さんの4つのタイプ分類の中だと「司令型」。
上昇志向が高く人生全般の価値基準を「勝ちor負け」「得or損」という感じで捉えているタイプ。
だから話していていつも感じるのだが、自分の未来や将来に関する話ばかりしていた。
社会的に成功する人(お金持ち)は往々にしてこういう先を見据えてそこから逆算した行動を取っている傾向がある。

お金についての違和感を抱き始めた

自分はその人には憧れや尊敬の念を抱いていたが、話していくうちになんか自分の価値観とは違うなと思うようになった。

その人を外側から見ていると確かにお金もたくさんあって社会的に成功している正真正銘のお金持ちだ。けどその人は自分の人生を生きれていないことに気が付いた。
お金はあっても本当に自分のやりたいことや自分が望んでいる暮らしを実現できていないのだ。 

なぜそう思ったのか。

その人は常に来るかもわからない未来の不安にばかり意識が向いており、今の暮らしに満足せずにもっと豊かな暮らしへと高みばかり目指している印象があったからだ。(これに関しては悪いことではないが)

もうあなたは充分お金を持っているのに?
とっとと人生上がればいいじゃないか。

なんでこの人はこんなにもお金があるのに会社で働いていることや家族関係など含めて、不満を感じている今の環境に身を置き続けているんだ?

自分はその疑問の正体が段々とわかってきた。

・常に先を見据えて生きているから「今の暮らし」を蔑ろにしている。(理想の未来のために今の暮らしを無自覚に我慢している)
他人軸(世間体や家族の意見)の価値基準に則って生きているから自分にとっての最適な答えに沿って物事を選択できていない。

こういったことが原因なんじゃないかなと感じたのだ。
本人にはそんな事言ってないが。

改めてお金と人生について考える。

それまでの自分は資産が5,000万円以上になったら会社を辞めて悠々自適な隠居生活を送りたいと思っていた。
けどこれっていつになったら実現できそうか?と考えたらおそらく30代以降だ。
(たくさん稼げば20代でも実現可能だがそれは机上の空論になりそうなのでシビアに考えていた。)

自分はそこまでちゃんと生きているだろうか?
そこまで頑張って嫌なことも我慢し続けられるだろうか?
もしその途中で何か不慮の事故や病になったら、全部徒労に終わってしまわないか?
それでもいいのか?
自分はそれで後悔しないのか?

この人と話すようになってからいろんな考えが頭の中を駆け巡った。

自分が望んでいた金額よりも圧倒的に多くのお金を持っている、そんな自分が望んでいた状態の人間を間近で見ることができた。
その人が自分にこういうことを考えさせる機会を作ってくれたのだ。

「お金の不安は消えない」

6億円保有しているその人は、こうも言っていた。

「実際に億越えのお金を持ってみて心の余裕が増えたのは確かにある。でもやっぱりお金の不安は消えないよ。この先、リーマンショックやコロナショックような暴落が起きたらどうしよう?とか災害が起こったらどうしよう?とかさ。そもそも国などの都合によってお金という価値がなくなったらどうしよう…とか。自分ではどうすることもできない事態になったら自分の今持っているお金は無意味になるかもしれない。だからお金の不安は結局どれだけ持っても消えないと思うわ。俺もまだお金に振り回されいる奴隷に過ぎないのかもな…。」

総資産6億越えの男性より

これを聞いて自分は心に刺さるものがあった。
それまでの自分のようにお金という概念に固執して人生全体を振り回される状態がなんとなく愚かな生き方に思えたからだ。

自分が本当に望んでいることは、悠々自適な暮らしがしたい、という訳じゃない。
それ以前に嫌なこと(やらされる労働など)をして1日の大半を無駄にせず毎日好きなことをして楽しく生活したいだけ、という至極当たり前のことに気付く。

なら今から出来ることをすればいいんじゃないか?
目標資産が貯まるまで、とか遠回りなことをせずに自分の望んだ暮らしに近いことを今から少しずつでもすれば良いのでは?

お金があったほうが人生全体のセーフティネットにはなるだろう。それは間違いない。
好きなものだって手に入れられるだろうし、お金がない暮らしのほうが幸せだなんてことは思わない。
でもお金は使ってこそ人生に豊かさや彩りを与えてくれるものであって、お金を手に入れるために今望んでいない暮らしをし続けることは本末転倒な気もしたのだ。

お金は人生を豊かにする一つの手段。
それ以上でもそれ以下でもない。

今の自分はお金というものに対してこんなふうに考えている。




















この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?